現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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help リーダーに追加 RSS 今回の損保の不祥事は「不払い」ではない!!

<<   作成日時 : 2006/10/01 22:48   >>

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今回は、26万件にも達した損害保険大手6社における保険金支払いの不祥事とその報道内容について、管理人の考えを述べてまいります。

…結論から申しますと、今回の不祥事は一部ニュース番組(29日、日本テレビ「今日の出来事」)や一部新聞(30日、朝日新聞・朝刊)で報じられたような「不払い」ではなく「未払い」もしくは「支払い漏れ」です。

なぜ「不払い」ではないのかと申しますと、今回の不祥事は、商品内容の複雑化についていけず、本来支払うはずの保険金を、支払い査定の段階で見落として支払っていなかったからです。

ですので、今回の不祥事はどう考えても「未払い」もしくは「支払い漏れ」です。

そもそも「不払い」とは、“保険金をお支払いできないケース(これを「免責事由」といいます)に該当したため保険金を支払わない”ことを意味します。

今回の不祥事を「不払い」として報道することは、事の本質を捻じ曲げ、本来は何の問題もない「不払い」を“悪質な行為”としてしまう危険性があります。


【朝日新聞の記事についての感想】
30日の朝日新聞・朝刊が報じた内容は、管理人からすれば明らかに「偏向報道」です。

なぜなら、今回の不祥事を「不払い問題」と報じたばかりか、三井住友海上火災の医療保険で発覚した「不当な不払い」と同一視して報じているからです。

これでよくまあ「ジャーナリスト宣言」などとCMを流せるものです。


【記事の内容】
以下、記事の内容です。今回は「不払い」と報じた朝日新聞と、「支払い漏れ」と報じた日本経済新聞、両紙の記事(いずれも30日・朝刊の記事)をご案内します。

まずは朝日新聞の記事です。

【6面記事・損保不払い底なし:大手6社倍増26万件。特約複雑化背景に。改まらぬ顧客軽視】
 損害保険大手各社に26万件もの大量の保険金不払いが見つかった。顧客への保険金支払いという保険会社の基本姿勢を軽視してまで、保険の種類を競って増やしてきた結果、損保会社が保険金を払ったかどうかも確認できない最悪の「泥沼」に陥った。医療保険などの第三分野でさらなる不払いの発覚は必死で、損保業界の信頼回復への糸口は見えそうもない。

 「顧客の利便性を考えたつもりだったが、落とし穴があった」。29日の記者会見で、日本損害保険協会の会長も務める石原邦夫・東京海上日動火災保険社長は唇をかんだ。

 同社の調査対象は272商品。調査項目は450通りに上った。調査システムの抽出漏れなどから、昨年9月に公表した約1万8000件に加えて、今夏までに2万7000件が新たに見つかった。

 加えて今夏、自動車保険で、ひとつのケガに対して数種類の保険金が重なって下りる契約になっていたのに、一部しか支払われていなかったケースが発覚。調査の結果、これが1万8000件余りと大量にあり、不払い件数全体を押し上げた。

 この保険金の「重なり」による不払いに気づかなかったのは他社も同じだ。大手6社すべてが今回、同じ不払いを新たに公表した。

 「自動車保険市場は飽和状態に近く、契約増は難しい。売り上げの維持には商品単価が下がらないよう色々な保険を用意するのが一番だった」と大手損保幹部は言う。

 ゴルフでホールインワンを取ると保険金が下りるなど、自動車保険とは本来関係ない特約が発売される「複雑化競争」の裏側で、保険金支払い態勢の整備は遅れた。

 「支払いのための研修が不十分だった」「支払いシステムの手当が遅れた」。29日に会見した大手のトップは口をそろえたが、納得のいく理由は語らなかった。

◇全体像なお不透明
 昨夏の各社の自主調査に始まり、出口の見えない損保の不払い問題はいつまで続くのか。29日の会見では、各社トップは「調査を徹底した」と繰り返したが、全体像はまだまだはっきりしないのが現状だ。

 大手6社が公表したのはあくまで自主調査の結果。調査の基準や対象は各社に任されており、金融庁は今後各社からの聞き取りなどを経て、統一の基準で比較できるよう結果を精査する方針だ。

 その結果、新たに不払いが見つかる可能性も残されている。あいおい損害保険の児玉正幸社長は29日の会見で、保険の種類の「重なり」部分の不払いについて「一部はまだ調査中だ」と述べるにとどまった。

 さらに、10月末には医療保険など第三分野の不払いについて金融庁に報告する予定だ。

 同分野では、三井住友海上火災保険が1000件近い不払いを金融庁に指摘され、業務停止処分を受けている。同社は現在調査中だが、すでに複数の社が「同様の不払いがありそうだ」と明らかにしている。

 大量の不当な不払いが新たに見つかることになれば、改めて各社の経営トップの責任が問われることになりそうだ。


続いて、日本経済新聞の記事です。

【保険金支払い漏れ拡大:損保6社、26万件162億円。ずさんな運営露呈】
 東京海上日動火災保険など損保大手6社は29日、保険金支払い漏れの再調査結果を金融庁に報告した。追加で判明した漏れは契約11万8000件に上り、昨年秋に公表した調査分と合わせ累計約26万2000件(約162億円)に達した。自ら作った複雑な商品を理解しないまま支払いをおろそかにしたかたちで、ずさんな業務運営が改めて浮き彫りになった。

 金融庁は昨年の調査で支払い漏れが見つかった26社に一斉に業務改善命令を出したが、三井住友海上火災保険などで新たな支払い漏れが見つかったため、今年8月に各社に再調査を要請していた。

 追加で判明したのは東京海上日動が約4万5000件、あいおい損害保険が約3万9000件など。前回より調査範囲を広げた結果、本来支払うべき保険金を見落としていたミスなどが見つかった。

 6社の経営トップは29日、それぞれ会見し「信頼を損ない大変反省している。深くおわびしたい」(ニッセイ同和損害保険の立山一郎社長)などと謝罪。各社は経営陣を含めた社内処分を検討している。

 「顧客ニーズに対応しようと商品を多様化したつもりだったが、そこに落とし穴があった」。東京海上日動の石原邦夫社長は29日の会見で問題の背景をこう述べた。

 支払い漏れは、自動車保険に付いている見舞金や代車費用など主契約に上乗せして補償する「特約」部分で主に起きた。多くは1998年の自由化以降に開発。幅広い保険ニーズを掘り起こし、保険料引き下げ競争を回避して収入を維持する狙いだった。

 乱発した新商品は金融庁も認可してきたが、結果として商品や契約内容は複雑さを増した。契約者はどんな時にどんな保険金が支払われるのかわかりづらくなった。商品を作った損保自身でさえ細かい内容を把握しきれない。「競争で商品開発を急ぎ過ぎ、販売代理店も査定もシステムも追い付けなくなった」(日本興亜損害保険の松沢建社長)

 損保各社は事故を受け付けた際に契約者が請求できる保険金を漏れなく案内することを怠ってきた。契約者も被害者への賠償金や自動車の修理費用など大きな保険金が支払われると、数千円から数万円程度の「特約」には気が回らなくなることが多い。「請求がなければ少しでも支払いを絞ろうという業界体質も遠因」との指摘もある。

 そのうえ「社内のチェックも機能していなかった」(三井住友海上の秦喜秋会長)。誰も気づかぬまま支払われるべき保険金の放置が積み重ねられていった。

 大量の支払い漏れ発生を受け、各社は商品や手続きをわかりやすさ重視で改定、内部監査の強化など再発防止策に着手している。ただ「まだ支払い状況を調査すべき事案が残っている」(あいおい損保の児玉正之社長)ところもある。

 さらに金融庁は三井住友海上で初めて見つかった医療保険の不払いについても各社に対して同様の事例がないか10月末までに報告するよう求めている。損保業界の支払いを巡る問題の全体像はなお見えず、信頼回復の道のりは険しい。

◇金融庁・行政処分視野に調査
 金融庁は損害保険各社で保険金の支払漏れが大量に見つかったことを受け、週明けから実態解明の調査に乗り出す。各社の追加調査で発覚した支払い漏れが起きた背景などを重点的に調べる方針。不祥事を防ぐうえで要となる経営管理や法令順守の態勢に重大な不備があると判断した場合には、厳しい行政処分の発動も辞さない構えだ。

 損保26社は昨年11月にも大量の支払い漏れが判明し、一斉に業務改善命令を受けている。ただ、追加で発覚した支払い漏れがすぐ処分に結びつくとは限らない。山本有二金融相は29日の会見で「件数の多さだけでなく、事実内容を適切に分析して対応していく」と述べ、支払い漏れの原因などを検証する考えを強調した。

 5月と6月にそれぞれ業務停止命令を受けた損害保険ジャパンと三井住友海上火災保険の場合、金融庁は支払い漏れの多さとともに、顧客の意向を無視した勝手な保険契約の締結など悪質な行為を重視して処分内容を決めている。悪質な行為が見つかれば、今回も厳しい処分は避けられない。

 山本金融相は日本経済新聞社などとの会見で「支払い漏れは保険会社を信じて加入した契約者を裏切る行為で、保険制度全体をゆるがすものだ」と指摘した。


以上です…ふうε=(-.-;)。

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます!

秋らしいデザインですね!

確かに“不当な不払い”というイメージでの報道になってましたね…
ただいずれにせよ、お客様と“約束”した内容に準じてなかったのは事実です。
保険業界全体が猛省し襟を正していかなくてはいけません!
ともさか保険事務所
URL
2006/10/02 09:32
ともさか保険事務所さん、一番コメントありがとうございます。
10月ということで秋らしいイメージにしました。
>ただいずれにせよ、お客様と“約束”した内容に準じてなかったのは事実です。
保険業界全体が猛省し襟を正していかなくてはいけません!
>>今回の件は生保も他人事ではありません…複雑化した保険商品という点では同類ですから。本当に猛省しなければなりません。
現役保険営業マン
2006/10/02 16:29
はじめまして。
美人OL三人組からお邪魔しました。
実は私も大同生命の代理店の資格を持ってます。
またお邪魔させていただきますのでよろしくお願いします。
カシン
URL
2006/10/02 20:55
カシンさん、初コメントありがとうございます。
…やはりあのカシンさんでしたか!!どこかでお見かけしたHNだな〜と思っていたのですが…。
そうですか、大同生命保険の代理店資格をお持ちですか〜。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
現役保険営業マン
2006/10/02 22:18
不払いと未払い
なんか一緒のように思ってました〜!
勉強になりました!
保険って入りやすく出し渋るみたいな
イメージがありましてw
すんません(;・∀・)
トロ
URL
2006/10/03 13:49
トロさん、コメントありがとうございます。
本当に悪質なのは明治安田生命保険や損保ジャパン、三井住友海上火災保険が行なった「不当な不払い」です。今回の不祥事は意図的に起したものではありません。
>保険って入りやすく出し渋るみたいなイメージがありましてw
すんません(;・∀・)
>>これは過去のセールス活動が正常に行なわれていなかった結果だと思っております。業界全体が反省すべきことですね。
現役保険営業マン
2006/10/03 14:27
“そもそも「不払い」とは、“保険金をお支払いできないケース(これを「免責事由」といいます)に該当したため保険金を支払わない”ことを意味します。”
とありますが、国民が使っている“不払い”とは
そんな限定的な業界用語としてではなくて、普通の日本語として使っているんだと思いますよ。
“払うべきものを払ってない”と云っているのではないですか?
そもそも、免責事由は支払対象外であり、支払う支払わないの議論の余地はないですよね。
保険の免責事由のために、「不払い」という言葉が存在するわけでもないですよね。
要は、商品を売っている人・会社が自分が売っているものをよく理解していなかった事には弁解の余地は全くないと思います.
応援団
2006/10/04 18:08
応援団さん、初コメントありがとうございます。
>“払うべきものを払ってない”と云っているのではないですか?
>>でしたら、「未払い」や「支払い漏れ」でも十分伝わると思います。
>国民が使っている“不払い”とはそんな限定的な業界用語としてではなくて、普通の日本語として使っているんだと思いますよ。
>>管理人からすれば「国民」ではなく「新聞記者」がミソも糞も一緒にするために使っているように思えます。
>商品を売っている人・会社が自分が売っているものをよく理解していなかった事には弁解の余地は全くないと思います.
>>反省していただく必要はありますが、その原因を公表することを「弁解」として一方的に批判することはどうかと思います。
現役保険営業マン
2006/10/04 22:21
「不払い問題についての誤認」皆様、冷静に考えてみましょう。保険契約は、不当な不払いであれ、手違いによる不払いであれ、わたし達、契約者から見れば同じです。契約の不履行が明らかとなったのです。
バレたから「払う」「手違い」を言いつくろっても「信頼」が消失したのです。
わたし達、契約者が保険会社に「怒り」を表現する必要が有るでしょう。
この「不払い問題」は、保険会社に責任のある問題ですから、契約解消を求めましょう。
「解約」では無いですよ。あくまでも「解消」です。約束事を破った事実を作ったのは
会社ですから、契約者はその約束事の解消を
求めて良い筈です。「解約」と言えば、彼らは「解約金」を取るでしょう。
「泥棒にお湯銭」です。それにしても、わたし達は保険会社の実像を知る必要が有るでしょう。クライムTV http://crimetv1.web.fc2.com に住友生命の実体が詳しく出ています。
わたし達は情報を集める必要が有りますし、怒りを表現する必要もあります。
中古ねぇちゃん
2007/04/19 13:12
中古ねぇちゃんさん、コメントありがとうございます。
>…手違いによる不払い…
>>…ご理解いただけないようですね。手違いによる不払いはありえません。事務処理ミスによる支払い不足・請求漏れによる未払いはありますが…。
現役保険営業マン
2007/04/19 15:10

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