|
今回は、26万件にも達した損害保険大手6社における保険金支払いの不祥事とその報道内容について、管理人の考えを述べてまいります。 …結論から申しますと、今回の不祥事は一部ニュース番組(29日、日本テレビ「今日の出来事」)や一部新聞(30日、朝日新聞・朝刊)で報じられたような「不払い」ではなく「未払い」もしくは「支払い漏れ」です。 なぜ「不払い」ではないのかと申しますと、今回の不祥事は、商品内容の複雑化についていけず、本来支払うはずの保険金を、支払い査定の段階で見落として支払っていなかったからです。 ですので、今回の不祥事はどう考えても「未払い」もしくは「支払い漏れ」です。 そもそも「不払い」とは、“保険金をお支払いできないケース(これを「免責事由」といいます)に該当したため保険金を支払わない”ことを意味します。 今回の不祥事を「不払い」として報道することは、事の本質を捻じ曲げ、本来は何の問題もない「不払い」を“悪質な行為”としてしまう危険性があります。 【朝日新聞の記事についての感想】 30日の朝日新聞・朝刊が報じた内容は、管理人からすれば明らかに「偏向報道」です。 なぜなら、今回の不祥事を「不払い問題」と報じたばかりか、三井住友海上火災の医療保険で発覚した「不当な不払い」と同一視して報じているからです。 これでよくまあ「ジャーナリスト宣言」などとCMを流せるものです。 【記事の内容】 以下、記事の内容です。今回は「不払い」と報じた朝日新聞と、「支払い漏れ」と報じた日本経済新聞、両紙の記事(いずれも30日・朝刊の記事)をご案内します。 まずは朝日新聞の記事です。 【6面記事・損保不払い底なし:大手6社倍増26万件。特約複雑化背景に。改まらぬ顧客軽視】 損害保険大手各社に26万件もの大量の保険金不払いが見つかった。顧客への保険金支払いという保険会社の基本姿勢を軽視してまで、保険の種類を競って増やしてきた結果、損保会社が保険金を払ったかどうかも確認できない最悪の「泥沼」に陥った。医療保険などの第三分野でさらなる不払いの発覚は必死で、損保業界の信頼回復への糸口は見えそうもない。 「顧客の利便性を考えたつもりだったが、落とし穴があった」。29日の記者会見で、日本損害保険協会の会長も務める石原邦夫・東京海上日動火災保険社長は唇をかんだ。 同社の調査対象は272商品。調査項目は450通りに上った。調査システムの抽出漏れなどから、昨年9月に公表した約1万8000件に加えて、今夏までに2万7000件が新たに見つかった。 加えて今夏、自動車保険で、ひとつのケガに対して数種類の保険金が重なって下りる契約になっていたのに、一部しか支払われていなかったケースが発覚。調査の結果、これが1万8000件余りと大量にあり、不払い件数全体を押し上げた。 この保険金の「重なり」による不払いに気づかなかったのは他社も同じだ。大手6社すべてが今回、同じ不払いを新たに公表した。 「自動車保険市場は飽和状態に近く、契約増は難しい。売り上げの維持には商品単価が下がらないよう色々な保険を用意するのが一番だった」と大手損保幹部は言う。 ゴルフでホールインワンを取ると保険金が下りるなど、自動車保険とは本来関係ない特約が発売される「複雑化競争」の裏側で、保険金支払い態勢の整備は遅れた。 「支払いのための研修が不十分だった」「支払いシステムの手当が遅れた」。29日に会見した大手のトップは口をそろえたが、納得のいく理由は語らなかった。 ◇全体像なお不透明 昨夏の各社の自主調査に始まり、出口の見えない損保の不払い問題はいつまで続くのか。29日の会見では、各社トップは「調査を徹底した」と繰り返したが、全体像はまだまだはっきりしないのが現状だ。 大手6社が公表したのはあくまで自主調査の結果。調査の基準や対象は各社に任されており、金融庁は今後各社からの聞き取りなどを経て、統一の基準で比較できるよう結果を精査する方針だ。 その結果、新たに不払いが見つかる可能性も残されている。あいおい損害保険の児玉正幸社長は29日の会見で、保険の種類の「重なり」部分の不払いについて「一部はまだ調査中だ」と述べるにとどまった。 さらに、10月末には医療保険など第三分野の不払いについて金融庁に報告する予定だ。 同分野では、三井住友海上火災保険が1000件近い不払いを金融庁に指摘され、業務停止処分を受けている。同社は現在調査中だが、すでに複数の社が「同様の不払いがありそうだ」と明らかにしている。 大量の不当な不払いが新たに見つかることになれば、改めて各社の経営トップの責任が問われることになりそうだ。 続いて、日本経済新聞の記事です。 【保険金支払い漏れ拡大:損保6社、26万件162億円。ずさんな運営露呈】 東京海上日動火災保険など損保大手6社は29日、保険金支払い漏れの再調査結果を金融庁に報告した。追加で判明した漏れは契約11万8000件に上り、昨年秋に公表した調査分と合わせ累計約26万2000件(約162億円)に達した。自ら作った複雑な商品を理解しないまま支払いをおろそかにしたかたちで、ずさんな業務運営が改めて浮き彫りになった。 金融庁は昨年の調査で支払い漏れが見つかった26社に一斉に業務改善命令を出したが、三井住友海上火災保険などで新たな支払い漏れが見つかったため、今年8月に各社に再調査を要請していた。 追加で判明したのは東京海上日動が約4万5000件、あいおい損害保険が約3万9000件など。前回より調査範囲を広げた結果、本来支払うべき保険金を見落としていたミスなどが見つかった。 6社の経営トップは29日、それぞれ会見し「信頼を損ない大変反省している。深くおわびしたい」(ニッセイ同和損害保険の立山一郎社長)などと謝罪。各社は経営陣を含めた社内処分を検討している。 「顧客ニーズに対応しようと商品を多様化したつもりだったが、そこに落とし穴があった」。東京海上日動の石原邦夫社長は29日の会見で問題の背景をこう述べた。 支払い漏れは、自動車保険に付いている見舞金や代車費用など主契約に上乗せして補償する「特約」部分で主に起きた。多くは1998年の自由化以降に開発。幅広い保険ニーズを掘り起こし、保険料引き下げ競争を回避して収入を維持する狙いだった。 乱発した新商品は金融庁も認可してきたが、結果として商品や契約内容は複雑さを増した。契約者はどんな時にどんな保険金が支払われるのかわかりづらくなった。商品を作った損保自身でさえ細かい内容を把握しきれない。「競争で商品開発を急ぎ過ぎ、販売代理店も査定もシステムも追い付けなくなった」(日本興亜損害保険の松沢建社長) 損保各社は事故を受け付けた際に契約者が請求できる保険金を漏れなく案内することを怠ってきた。契約者も被害者への賠償金や自動車の修理費用など大きな保険金が支払われると、数千円から数万円程度の「特約」には気が回らなくなることが多い。「請求がなければ少しでも支払いを絞ろうという業界体質も遠因」との指摘もある。 そのうえ「社内のチェックも機能していなかった」(三井住友海上の秦喜秋会長)。誰も気づかぬまま支払われるべき保険金の放置が積み重ねられていった。 大量の支払い漏れ発生を受け、各社は商品や手続きをわかりやすさ重視で改定、内部監査の強化など再発防止策に着手している。ただ「まだ支払い状況を調査すべき事案が残っている」(あいおい損保の児玉正之社長)ところもある。 さらに金融庁は三井住友海上で初めて見つかった医療保険の不払いについても各社に対して同様の事例がないか10月末までに報告するよう求めている。損保業界の支払いを巡る問題の全体像はなお見えず、信頼回復の道のりは険しい。 ◇金融庁・行政処分視野に調査 金融庁は損害保険各社で保険金の支払漏れが大量に見つかったことを受け、週明けから実態解明の調査に乗り出す。各社の追加調査で発覚した支払い漏れが起きた背景などを重点的に調べる方針。不祥事を防ぐうえで要となる経営管理や法令順守の態勢に重大な不備があると判断した場合には、厳しい行政処分の発動も辞さない構えだ。 損保26社は昨年11月にも大量の支払い漏れが判明し、一斉に業務改善命令を受けている。ただ、追加で発覚した支払い漏れがすぐ処分に結びつくとは限らない。山本有二金融相は29日の会見で「件数の多さだけでなく、事実内容を適切に分析して対応していく」と述べ、支払い漏れの原因などを検証する考えを強調した。 5月と6月にそれぞれ業務停止命令を受けた損害保険ジャパンと三井住友海上火災保険の場合、金融庁は支払い漏れの多さとともに、顧客の意向を無視した勝手な保険契約の締結など悪質な行為を重視して処分内容を決めている。悪質な行為が見つかれば、今回も厳しい処分は避けられない。 山本金融相は日本経済新聞社などとの会見で「支払い漏れは保険会社を信じて加入した契約者を裏切る行為で、保険制度全体をゆるがすものだ」と指摘した。 以上です…ふうε=(-.-;)。 皆様の一票をお待ちしております。 人気blogランキングへ |
| << 前記事(2006/09/30) | トップへ | 後記事(2006/10/03)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
生命保険会社の破綻
90年代後半から01年にかけて、国内生保が数社連続倒産をした際、破綻した生命保険会社の多くを蘇生させたのが、外資系保険会社です。保険会社が破綻すると、保険契約者はどうなるのでしょうか?保険には.... ...続きを見る |
金融・資産運用案内 2006/10/02 10:51 |
ソニー損保で自動車保険
ソニー損保で損害保険を!ガン重点医療保険、自動車保険など、大人気のソニー損保の損害保険情報です。 ...続きを見る |
ソニー損保 2006/10/04 09:48 |
自動車保険比較!
各保険会社の自動車保険を比較して保険申し込みの参考にしてください。 ...続きを見る |
自動車保険比較! 2006/10/09 12:25 |
あいおい損保の自動車保険
あいおい損保には、自動車保険、海外保険、医療保険、火災保険、積立保険、確定拠出型年金など多くの商品がありますが、やはり自動車保険が身近で気になるところですね。 ...続きを見る |
あいおい損保の自動車保険 2006/11/13 22:38 |
第一生命、新たな不払い1800件 特約中心に50億円
保険金の未払いと言えば、定期的によく耳にするようになった(なってしまった)問題だが、それがまたも発覚したようだ。 ...続きを見る |
総合情報ニュース徒然草 2007/01/16 17:15 |
火災保険の評価ランキングをクチコミで見る
各社が色々な商品を出していて、選択肢はたくさん増えて比較サイトもあるけど実際のところはどうなのか?というのが多くの人の思いだと思います。実際に加入した人が比較したクチコミや評価ランキングって気になりますよね。そんな方に紹介したいのがこのサイ... ...続きを見る |
知らないと怖い火災保険・地震保険 2007/10/18 23:33 |
火災保険の評価ランキングをクチコミで見る
各社が色々な商品を出していて、選択肢はたくさん増えて比較サイトもあるけど実際のところはどうなのか?というのが多くの人の思いだと思います。実際に加入した人が比較したクチコミや評価ランキングって気になりますよね。そんな方に紹介したいのがこのサイ... ...続きを見る |
知らないと怖い火災保険・地震保険 2007/10/18 23:40 |
overturemonitor自動車保険の保険会社比較に便利なサービス
自動車保険の自由化が進んだ結果、リスク分散型の自動車保険が増え、 各社が様々なサービスを提供しています。走行距離が少ない場合や ゴールド免許の場合等、ご自身のカーライフにあった自動車保険を 選ぶことで、必要以上に保険料を支払わなくても ...続きを見る |
overturemonitor自動車保険 2007/10/25 02:01 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
おはようございます! |
ともさか保険事務所 URL 2006/10/02 09:32 |
ともさか保険事務所さん、一番コメントありがとうございます。 |
現役保険営業マン 2006/10/02 16:29 |
はじめまして。 |
カシン URL 2006/10/02 20:55 |
カシンさん、初コメントありがとうございます。 |
現役保険営業マン 2006/10/02 22:18 |
不払いと未払い |
トロ URL 2006/10/03 13:49 |
トロさん、コメントありがとうございます。 |
現役保険営業マン 2006/10/03 14:27 |
“そもそも「不払い」とは、“保険金をお支払いできないケース(これを「免責事由」といいます)に該当したため保険金を支払わない”ことを意味します。” |
応援団 2006/10/04 18:08 |
応援団さん、初コメントありがとうございます。 |
現役保険営業マン 2006/10/04 22:21 |
「不払い問題についての誤認」皆様、冷静に考えてみましょう。保険契約は、不当な不払いであれ、手違いによる不払いであれ、わたし達、契約者から見れば同じです。契約の不履行が明らかとなったのです。 |
中古ねぇちゃん 2007/04/19 13:12 |
中古ねぇちゃんさん、コメントありがとうございます。 |
現役保険営業マン 2007/04/19 15:10 |
| << 前記事(2006/09/30) | トップへ | 後記事(2006/10/03)>> |