現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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help リーダーに追加 RSS 生保の2007年上半期業績―大手5社で5年ぶり減益。保険料収入、9社合計で2.8%減

<<   作成日時 : 2007/11/29 00:58   >>

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11月27日の日本経済新聞・朝刊に、国内大手生命保険会社9社(日生、第一、住友、明治安田、大同、太陽、三井、富国、朝日)とカタカナ系生保1社(ソニー)、外資系生保7社(アリコ、AIGエジソン、AIGスター、アメリカンファミリー、プルデンシャル、ジブラルタ、アクサ)の07年上半期業績についての記事がありました。

記事によりますと、

@生命保険の国内大手9社の2007年度上半期業績が26日出そろった。本業のもうけを示す基礎利益は計1兆1313億円で前年同期に比べ4.1%減った。中間期の減益は5年ぶりで、9社中5社が減益となった。保険金の不払い問題への対応などで、保険料収入が2.8%減の計8兆439億円と2年連続で減少したことが影響した。

A国内9社のうち日本生命保険、明治安田生命保険、三井生命保険を除く6社が減収。不払い問題で契約者の不信感が高まったことに加え、生保各社も営業より実態調査を優先した。成長分野の医療保険など第三分野の販売にもブレーキがかかり、新契約が大幅に落ち込んだ。

新たに獲得した契約から得られる年間の保険料を示す新契約年換算保険料の9社計は4109億円で16.7%減。このうち第三分野も1072億円で16.8%減と落ち込んだ。

保険契約の解約・失効は3.44%(9社平均)と前年同期より改善したものの、0.2ポイントと小幅にとどまった。…

B一方、同日出そろったソニー生命保険、ジブラルタ生命保険など新興・外資系8社合計の保険料収入は6.6%増の2兆9115億円に増えた。


とのことです。

・管理人の所見
…なんともまた底が浅い記事ですなぁ。

7面で、国内大手生保9社の新契約年換算保険料の落ち込みについて、「不払い問題で各社の新契約は大きな打撃を受けた。」と報じておりますが、本当にそれが大きな要因なのでしょうか?

まぁ、確かに影響があったことはあったのでしょうが、保険金・給付金等の支払い漏れと未払いということだけで9社合計で前年同期比16.7%減となるでしょうか?

そうは思えません。

@既存マーケットからの追加契約や転換が一巡化した。

A新規契約1件あたりの保険料の低額化が進んだ。


などといった、もっと別の要因も絡んだことにより、それだけの減少になったのではないかと考えております。

最後に一言…日経さん、今回も会社によっては開示している三利源を無視ですか?あれほど「保険会社は開示しろ!!」などと偉そうに主張しておきながら、たった2回紙面に載せておしまい、というのは開示している会社に対して失礼ではないですか?

【記事の内容】

以下、記事の内容です

【1面記事:大手生保、5年ぶり減益―9社上半期・不払い影響。保険料収入2.8%減】
 生命保険の国内大手9社の2007年度上半期業績が26日出そろった。本業のもうけを示す基礎利益は計1兆1313億円で前年同期に比べ4.1%減った。中間期の減益は5年ぶりで、9社中5社が減益となった。保険金の不払い問題への対応などで、保険料収入が2.8%減の計8兆439億円と2年連続で減少したことが影響した。

 国内9社のうち日本生命保険、明治安田生命保険、三井生命保険を除く6社が減収。不払い問題で契約者の不信感が高まったことに加え、生保各社も営業より実態調査を優先した。成長分野の医療保険など第三分野の販売にもブレーキがかかり、新契約が大幅に落ち込んだ。

 新たに獲得した契約から得られる年間の保険料を示す新契約年換算保険料の9社計は4109億円で16.7%減。このうち第三分野も1072億円で16.8%減と落ち込んだ。

 保険契約の解約・失効は3.44%(9社平均)と前年同期より改善したものの、0.2ポイントと小幅にとどまった。高齢化社会の進展で、高額の死亡保障を必要とする層が減っていることから、生命保険への需要がしぼみ続けている。

 新契約の不振に伴う保険料収入の減少に加え、不払い問題を踏まえて各社が支払い体制を強化し、必要経費がかさんだことなどが収支を圧迫。資産運用収益は全体では伸びたものの補いきれず、9社計で02年9月中間期以来の減益となった。

 一方、同日出そろったソニー生命保険、ジブラルタ生命保険など新興・外資系8社合計の保険料収入は6.6%増の2兆9115億円に増えた。

【7面記事:生保、止まらぬ顧客離れ―上期・医療保険や年金、頭打ち。新契約高、日生3位転落】
 国内生命保険9社の2007年度上期業績は保険料収入、基礎利益ともに前年同期を下回り、5年ぶりの減収減益となった。保険金不払いの調査で新契約が落ち込み、費用も膨らんだ。数少ない成長分野である医療保険など第三分野商品と個人年金も頭打ち。不祥事で契約者の信頼も揺らいでおり、各社は顧客離れを食い止めきれなかった。

 不払い問題で各社の新契約は大きな打撃を受けた。日本生命保険が上期に獲得した新契約から得られる保険金総額(新契約高)は49.5%減の3兆1000億円で第一生命保険、住友生命保険を下回った。日生が新契約高で首位から転落するのは少なくともここ15年で初めてで、この結果、新契約年換算保険料は25%減となった。営業職員が不払い問題の調査などで既契約者の訪問活動に追われ、新規開拓に動けなかったためで、9社全体でも新契約高は25%減、年換算保険料は16%のマイナスとなった。

 各社が業績のけん引役と期待してきた医療保険や年金も失速した。第三分野の新契約から得る年換算保険料は9社計で17%減。前期の頭打ち傾向からさらに落ち込んだ。好調だった変額年金も、金融商品取引法の施行を控えて銀行が販売に慎重になったことなどで大幅に鈍化。変額年金に積極的な住友生命は「(外資や損保系など)他社との競合が激化した」(住友生命の橋本雅博常務)。

 生保は新契約が減れば営業職員や代理店に払う手数料も減るので、一時的に「減収増益」になりやすい。本業のもうけを示す基礎利益も減ったのは、不払い調査の費用が9社で235億円と膨らんだのが一因だ。

 各社が不振を極めるなかで、健闘したのが大同生命保険。新契約高は8%増で基礎利益も12%増えた。中小企業の経営者に特化し、強い顧客基盤を持つことが奏功した。9社以外では、男性職員による相談型営業に強みを持つソニー生命保険やプルデンシャル生命保険などが好調だった。

 営業は不振だが、財務改善は進んだ。実際の運用成果が契約者に約束した利回りを下回る「逆ざや」は日生や第一で数百億円まで縮小。「数年以内に解消できる」(第一生命の渡辺光一郎常務)。9社合計の逆ざやは1800億円と前年から半減した。

 各社の今後の業績を左右しそうなのが銀行窓販への対応だ。12月からは銀行で死亡、医療などあらゆる生命保険を販売できるようになる。02年に始まった個人年金の窓販では、住友生命が変額年金の販売を伸ばすなど銀行の販売力は実証済み。一方で、銀行の販売姿勢で業績が振れやすくなる面もあり、各社は銀行との距離のとり方に頭を悩ませそうだ。

【2007年度上期の生保業績】
(単位は億円、カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス)

1.日本生命
・保険料等収入:2兆4222(1.6) ・新契約年換算保険料:1048(▲25.2) ・基礎利益:3205(▲7.5)

2.第一生命
・保険料等収入:1兆5589(▲6.7) ・新契約年換算保険料:663(▲21.8) ・基礎利益:2390(▲6.3)

3.明治安田生命
・保険料等収入:1兆3379(3.7) ・新契約年換算保険料:446(▲2.3) ・基礎利益:2154(▲2.2)

4.住友生命
・保険料等収入:1兆3365(▲10.5) ・新契約年換算保険料:876(▲13.7) ・基礎利益:1469(▲8.5)

5.大同生命
・保険料等収入:4195(▲2.9) ・新契約年換算保険料:375(▲10.7) ・基礎利益:673(12.8)

6.太陽生命
・保険料等収入:3303(▲9.1) ・新契約年換算保険料164(▲12.5) ・基礎利益:305(10.2)

7.三井生命
・保険料等収入:4090(0.9) ・新契約年換算保険料:195(▲13.5) ・基礎利益:418(▲21.2)

8.富国生命
・保険料等収入:3893(▲1.3) ・新契約年換算保険料:162(▲19.7) ・基礎利益:444(17.9)

9.朝日生命
・保険料等収入:2803(▲4.6) ・新契約年換算保険料:180(0.8) ・基礎利益:255(29.9)

9社計
・保険料等収入:8兆4839(▲2.8) ・新契約年換算保険料:4109(▲16.7) ・基礎利益:1兆1313(▲4.1)

1.アリコジャパン
・保険料等収入:7083(▲10.2) ・新契約年換算保険料:711(▲24.5) ・基礎利益:524(44.2)

2.AIGエジソン生命
・保険料等収入:1987(2.5) ・新契約年換算保険料:193(▲3.7) ・基礎利益:223(▲13.1)

3.AIGスター生命
・保険料等収入:1316(▲17.6) ・新契約年換算保険料:141(▲34.7) ・基礎利益:233(9.9)

4.アメリカンファミリー生命
・保険料等収入:5501(3.9) ・新契約年換算保険料:490(2.8) ・基礎利益:553(▲18.3)

5.プルデンシャル生命
・保険料等収入:2219(8.2) ・新契約年換算保険料:202(▲6.5) ・基礎利益:224(12.9)

6.ジブラルタ生命
・保険料等収入:4519(84.9) ・新契約年換算保険料:190(▲34.9) ・基礎利益:284(▲8.3)

7.アクサ生命
・保険料等収入:3305(3.1) ・新契約年換算保険料:314(▲4.9) ・基礎利益:266(16.5)

8.ソニー生命
・保険料等収入:3185(9.7) ・新契約年換算保険料:312(▲1.0) ・基礎利益:139(4.5)


【2007年上期生保の三利源(上記生保のうち、管理人が把握できたものだけ追加)】
(単位は億円、カッコ内は前年度額、▲はマイナス)

1.第一生命
・危険差損益:2179(2465) ・利差損益:▲100(▲493) ・費差損益:311(579)

2.明治安田生命
・危険差損益:2004(2087) ・利差損益:▲370(▲601) ・費差損益:520(716)

3.三井生命
・危険差損益:505(605) ・利差損益:▲161(▲195) ・費差損益:74(121)

4.朝日生命
・危険差損益:531(537) ・利差損益:▲411(▲513) ・費差損益:134(173)

5.アメリカンファミリー生命
・危険差損益:608(429) ・利差損益:35(85) ・費差損益:33(38)


*前年度上期業績についての記事があります。
  • 生保各社の9月中間決算について@:大手9社、保険料収入3%減、逆ザヤは減少。


    以上です…ふうε=(-.-;)

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    コメント(6件)

    内 容 ニックネーム/日時
    率直な感想ですが、これだけ世間に叩かれ、「新システム構築費用で何千億円」「不払い対策で何億円」と一般企業では考えられないような支出があっても、これだけの経常利益が出てるんですよね。
    企業として前年比で増収増益を目指すのは当然のことなのですが、三利源を踏まえてもこの状況下で1兆1313億の経常利益が出ていることそのものがすごいなと。
    nobo
    URL
    2007/11/29 10:11
    損益・財務面では、危険差益+費差益の減少が目に止まりますね。 あとは「追加責任準備金」と「第三分野の責任準備金」あたりを注意深く観察する必要なあるような気がします。でも損保会社より相変わらず儲かっていそうな収益内容です(笑)
    goodday
    URL
    2007/11/29 10:40
    noboさん、こんにちは。
    初&一番コメントありがとうございます。
    >「新システム構築費用で何千億円」「不払い対策で何億円」と一般企業では考えられないような支出…
    >>確かにそうですね。一般企業であれば黒字予想から一転赤字に転落…下手すれば来年3月期決算も赤字なんてことになりかねない支出です。
    業績の下方修正ともいえる事態が生じても億どころか兆単位の経常利益が生じる…という収益構造を有するがゆえに、厳しい目で見られ、激しい批判の対象になりやすいのではないかと思います。
    現役保険営業マン
    2007/11/29 14:28
    gooddayさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。
    …そうですね。確かに三利源の内訳を見ますと、危険差益と費差益の減少が目につきます。保険金の追加支払の影響でしょうかね?
    >「追加責任準備金」と「第三分野の責任準備金」あたりを注意深く観察する必要…
    >>…その「第三分野の責任準備金」については、確か昨年から各保険会社が事後検証を開始しているはずです。死亡保険と異なり、基礎率の統計がないなど不確定な要素がありますから、当然でしょうね。
    現役保険営業マン
    2007/11/29 14:57
    こんにちは。
    大同・ジブラルタなどの健闘振りをみると、何か特徴がある、というのが強みなのかなぁって思います。
    保険会社各社、もっと特徴をだしていけば消費者側も選びやすいような気がします。
    とことこママ
    URL
    2007/11/29 16:47
    とことこママさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。
    …大同とジブラルタは、法人会・税理士代理店を通じての中小企業、教職員組合とそれぞれ基盤を持っていることが他社に対する強みといわれています。
    …確かに選択のしやすさにつながるかもしれません。ただ、特徴を出してもそれをずっと消費者に印象付けるのは、難しい部分もあると思います。何しろすぐに同じような仕組みの保険が出てしまいますから。
    現役保険営業マン
    2007/11/29 16:59

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