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help RSS 乳がんの手術の際に、「センチネルリンパ節生検」を実施する医療機関が増えてきているそうです。

<<   作成日時 : 2010/03/07 16:54   >>

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3月5日の日本経済新聞・夕刊に、現在先進医療のひとつで4月から保険が適用される見通しの、「センチネルリンパ節生検」についての記事がありました。

記事によりますと、

< 年間約4万人が発症する乳がんで、手術の際にリンパ節への転移の有無を見極める「センチネルリンパ節生検」を実施する医療機関が増えてきた。リンパ節に転移がなければ、わきの下を大きく切り取らなくて済み、腕のむくみやしびれなどの手術の後遺症を減らせる。4月からは健康保険も適用される。今後、乳がん治療時の一般的な検査法として普及しそうだ。>

とのことです。

…腕のむくみ(リンパ浮腫)は、乳がんの手術でリンパ節を切除したために起こる後遺症で、その後のQOLの低下だけでなく、弾性ストッキングの購入など経済的負担も患者にとって大きな問題となっていると聞きます。

現在、先進医療のために技術料の自己負担が生じてしまうセンチネルリンパ節生検が、保険適用となればはるかに負担が小さくて済みますから、多くの患者が術後の後遺症を予防できるのではないでしょうか。

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【「センチネルリンパ節生検」普及―ピンポイントで転移調査。乳がん手術 切除最小限に。後遺症を軽減、保険適用へ】
 年間約4万人が発症する乳がんで、手術の際にリンパ節への転移の有無を見極める「センチネルリンパ節生検」を実施する医療機関が増えてきた。リンパ節に転移がなければ、わきの下を大きく切り取らなくて済み、腕のむくみやしびれなどの手術の後遺症を減らせる。4月からは健康保険も適用される。今後、乳がん治療時の一般的な検査法として普及しそうだ。

 乳房のがん細胞はリンパ管を通ってわきの下にあるリンパ節にたどりつき、転移を起こす。わきのリンパ節転移の有無を調べれば、ほかの臓器に転移する危険性を予測できる。従来はリンパ節が含まれる脂肪をひとかたまりに大きく切除し、この中のリンパ節を10〜20個程度調べていた。

 リンパ節への転移が見つかれば、骨や肺、肝臓などでがんが再発する危険性が高く、抗がん剤の投与量など治療方針を決める際に役立つ。ただ、転移が見つからなければ、結果的のその患者にとって大きく切除する必要はなかったことになる。

 大きく切除すると約2割の患者で腕がむくむ。しびれを感じるのは半数近くに上る。痛みを覚えたり腕がうまく上げられなくなったりするケースも少なくない。「基本的には後遺症と一生つきあうことになり生活の質(QOL)を下げる」と京都府立医科大学の藤原郁也講師は指摘する。

 ◇検査法は2種類
 欧米で1990年代初めから始まったのが、センチネルリンパ節生検。わきの下を大きく切除するのではなく、1〜2個のリンパ節だけを取って転移がないかどうか調べる手法だ。センチネルは見張り番という意味で、がん細胞が最初にたどりつくのがこのリンパ節だという考えに基づく。ここに転移がなければほかのリンパ節を調べなくても転移や再発の危険性が低いと判断できる。

 センチネルリンパ節生検を年間100例以上実施している大阪府立成人病医療センターの乳腺・内分泌外科の元村和由副部長は「腕のむくみやしびれの悩みもほとんど回避できる」と話す。日本でも90年代後半から同センターなど一部の施設で導入され始めた。

 センチネルリンパ節生検は主に乳房手術時に実施する。検査法は2種類あり、手術の前日や当日に、乳房に微量の色素や放射性同位元素を注射する。リンパ管を流れてセンチネルリンパ節に集まる性質があり、色に染まったり、放射線が検出されたりする。わきの下を小さく切り、こうしたリンパ節だけを1〜2個摘出し、がん細胞があるか顕微鏡で病理医が詳しく調べる。検査は2つの方法を併用するのが最も精度が高いが、日本では色素だけの施設も多い。「熟練した専門家がやれば色素法だけでも信頼度は高い」(元村副部長)

 すべての患者がセンチネルリンパ節生検の対象になるわけではない。触診でわきに硬いリンパ節があるのが明らかな場合や、超音波などの検査でリンパ節に転移している危険性が高ければ、生検はやらない。一般的に乳がんのしこりが大きくなるほどリンパ節転移の危険性が高くなる。大阪府立成人病医療センターは生検の対象を、しこりの大きさ3センチメートル以下を目安にする。

 京都府立医大は4〜5センチメートルでもわきのリンパ節が腫れていない患者では実施するなど適用範囲を広げる研究に取り組む。京都府内の50代女性はこれに該当し、術前に抗がん剤を投与する選択肢もあったが、約5センチメートルのしこりを手術で取った。センチネルを調べても転移はなく「むくむやしびれもなくよかった」と話す。

 ◇胃がんに応用期待
 日本乳癌学会は国内の約1万例のデータを解析し、厚生労働省に保険適用を申請した。4月から保険で検査ができる予定。元村副部長によると、毎年の新規患者約4万人のうち半数以上が検査を受けることになりそうだ。

 センチネルリンパ節生検は皮膚がんである悪性黒色腫の患者にも使われる。ただ日本は欧米に比べこの病気の患者数は少ない。これ以外で有望視されているのが胃がん。早期でも手術で胃の半分以上を切除するが、これはリンパ節転移を考慮するため。手術時に胃にあるセンチネルを調べて転移が見つからなければ、胃を大きく切除しなくてもよく、内視鏡で病変部を切除し胃の機能をできるだけ損なうことなく治療できるかもしれない。

 胃が半分だと「食事を少しずつ取るなど、食べ方を変えなければならない」(大阪府立成人病センター消化器外科の宮代勲副部長)。食後の脱力感や目まいのほかに、胆石になることもある。

 胃がんを対象としたセンチネルリンパ節生検は、まだ、研究段階だが、いずれ乳がんのように普及すると期待される。


以上です。

*関連記事があります。こちら。
  • センチネルリンパ節生検など12の先進医療が4月にも保険適用の見通し。
  • 日本発の超微小血管融合術で、リンパ浮腫が完治・予防できる!!
  • リンパ浮腫治療―重い治療費負担。治療体制にも多くの課題。

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