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zoom RSS 養老保険の満期時受取金額を巡る裁定事案―お宝保険の思わぬ落とし穴?

<<   作成日時 : 2011/11/04 19:27   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成23年4〜6月の苦情受付状況(ボイスリポートNo.23)に、養老保険の満期時受取金額を巡る裁定事案がありました。

リポートによりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 勧誘時に提示された設計書記載の配当予想金額と実際の配当金額の差異が大きいことに納得できないとして、設計書記載の金額を支払うよう申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成4年に加入した20年満期の養老保険(満期保険金500万円)について、現在の説明では満期時受取額は約501万円とのことだが、加入時に設計書で説明された満期時受取額は配当金を含めて735万円であった。

 下記理由により納得できないので、設計書記載の「満期時お受取額」735万円(「積立配当金」235万円と「満期保険金」500万円の合計)を支払って欲しい。

 (1)設計書は契約書に相当するものであり、単なる営業案内ではない。

 (2)設計書の下部に小さく、配当数値は「今後変動(上下)することがあります。したがって、将来のお支払額を約束するものではありません。」と記載されているが、あまりにその差異が大きく理解・納得できない。

…この事案はすでに裁定が終了しています。

平成4年といえば、終身保険や養老保険に適用されていた予定利率が5.5%の時代です。これはまさにお宝保険ですね。

当時は、90年初頭に生じた株価の暴落と、90年4月に導入された不動産向け融資に対する総量規制によって生じた不動産価格下落に対して、91年に導入された地価税がとどめの一撃が加えたことで、80年代後半から続いたバブル経済が完全に崩壊したときだったと記憶しております。

それにより、某大手国内生保と大手銀行が連携して、積極的に販売した「融資一体型変額保険」の加入者が大ダメージを受けてしまい、自殺者を出すまでに至ってしまいました。

数年後にはその保険の加入時の説明などを巡って、生保と銀行を相手取った訴訟が多発することになります。

おっと、話がそれてしまいました。

設計書が作成された当時の「参考数値」とはいえ、積立配当額が235万円ですか…今だったらありえない金額ですね^^;

バブル景気か、それに近い好景気が生じて続いていれば達成できたかもしれませんが、そんなに経済は甘くありません。

そもそも、生命保険の配当の受取額は景気の動向によって左右されますので、設計書に記載されている金額よりも少なくなることがあってもなんら不思議ではありません。

確かに受取額の差が、設計書記載の予想額「235万円」→直近の説明による受取額「…」とあまりに大きく、申立人は納得できないでしょうが、これはどうしようもありません。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(ボイスリポートNo.23・P71〜73より転載)。

[事案22-116] 配当金請求
・平成23年5月31日 裁定終了

<事案の概要>
 勧誘時に提示された設計書記載の配当予想金額と実際の配当金額の差異が大きいことに納得できないとして、設計書記載の金額を支払うよう申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成4年に加入した20年満期の養老保険(満期保険金500万円)について、現在の説明では満期時受取額は約501万円とのことだが、加入時に設計書で説明された満期時受取額は配当金を含めて735万円であった。

 下記理由により納得できないので、設計書記載の「満期時お受取額」735万円(「積立配当金」235万円と「満期保険金」500万円の合計)を支払って欲しい。

 (1)設計書は契約書に相当するものであり、単なる営業案内ではない。

 (2)設計書の下部に小さく、配当数値は「今後変動(上下)することがあります。したがって、将来のお支払額を約束するものではありません。」と記載されているが、あまりにその差異が大きく理解・納得できない。

<保険会社の主張>
 下記のとおり、設計書記載の配当金の支払いを保証していない以上、申立人の請求に応じることはできない。

(1)設計書の配当予想金額の下部には、「記載の配当数値については、当商品の営業案内にもご説明のとおり、今後変動(上下)することがあります。したがって、将来のお支払額をお約束するものではありませんのでご注意ください。」と記載されている。

(2)当時の「ご契約のしおり」にも「パンフレット等に記載されている配当金額は、直近の決算による支払配当率を仮に使用して試算した計算数値であり、今後の経済情勢などにより変動(増減)しますので将来のお支払額を保証するものではありません。」と記載されている。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、申立人の主張の根拠は、設計書記載の積立配当金額の支払いをすることが申立契約の内容になっていると主張するものと解し、申立書、答弁書等書面の内容にもとづいて審理した。

 審理の結果、設計書記載の積立配当金額の支払いをすることが申立契約の内容になっているということはできないため、申立内容を認めることはできないことから、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第37条にもとづき、裁定書にその理由を明らかにして裁定手続を終了した。

(1)保険契約は、いわゆる附合契約【注】で、約款の記載にしたがって契約内容が定められ、申立契約の「ご契約のしおり 約款」によれば、「配当金額は、直近の決算による支払い配当率を仮りに使用して計算した試算数値であり、今後の経済情勢などにより変動(増減)しますので将来のお支払額を保証するものではありません」と記載されており、配当金の多寡は経済情勢などにより影響されるものとして、確定金額を支払うものとはされていない。

 従って、設計書に記載された積立配当金は、あくまでも設計書作成当時の実績に基づき算定された数値であって、設計書に記載された確定金額を支払うことを内容とするものではない。

(2)設計書にも、設計書記載の金額を支払うことを約する文言はなく、「※記載の配当数値については、当商品の営業案内にもご説明のとおり、今後変動(上下)することがあります。したがって、将来のお支払額をお約束するものではありませんのでご注意ください。」との注意文言が記載されている。

(3)また、申立人は、営業担当者が、設計書記載の積立配当金の支払いがなされるとの説明をした旨主張しているが、約19年前の募集時になされた説明内容については、特段の証拠がない限り、現時点で明確にすることは困難と言わざるを得ない。よって、この点についての申立人の主張を認めることはできない。

【注】附合契約とは、大量かつ定型的取引において、契約当事者の一方が予め定めた契約条項(普通契約約款)を、相手方が包括的に承認することによって成立する契約のこと。相手方は約款の各条項の内容を具体的に知らなくても約款に拘束されると解されている。


以上です。

画像
↑、7月上旬に撮影した「クルマバッタモドキ」という名前のバッタの幼虫です。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
株の資金
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2011/12/24 09:57

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