現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS ソルベンシー・マージン比率の厳格化と、運用環境の悪化が生保再編を促す要因になる?

<<   作成日時 : 2011/12/05 18:40   >>

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12月3日の日本経済新聞・朝刊に、生命保険業界についての記事がありました。

今回の記事において、日経は以下の説を展開しています。

< …

 なかなか進まない日本の生保再編。背景には世界一高いといわれる利益率がある。

 これを可能にするのが死差益(保険料を設定するときに想定する死亡率と実際の死亡率との差)だ。生保の財務格差に関わらず、ほぼ同じ利幅が保証されるため、規模の小さい会社でも生き残れるという。こうした状態に安住し、あえて競争をしかけないという空気が強かった。

 だが2つの環境変化が生保の再編を促す要因になるかもしれない。そのひとつが財務規制だ。

 生保各社は11年度末から、新たなソルベンシー・マージン(保険金の支払い余力)比率を採用する。価格変動のリスクが大きい株式などの資産を保有する生保ほど、この比率が低くなる。

 朝日生命保険の旧基準の比率は600%台だが、新基準では300%台まで低下する。金融庁が早期是正措置を発動する200%との差が縮まることになる。

 もうひとつは欧州危機を発端とする世界的な運用環境の悪化だ。4〜9月期には住友生命、三井生命、朝日生命が株式の含み損を計上した。

 影響が大きいのは、1200億円の基金償却(返済)を先送りした朝日生命。4〜9月期の国内株の含み損が142億円増え、収益の上積みで基金償却の資金をひねり出す計画に暗雲が漂う。取引銀行は「我々だけでは支えられない」と、外資を含めた提携先を探すよう促している。

 金融庁は、同じ企業の株式や社債などを総資産の10%までしか保有できない「大口与信規制」を緩和する方針だ。総資産の10%を超える大型買収を可能にする保険業法改正案を来年の通常国会に提出するという。昨年4月には第一生命が相互会社から株式会社に転換し、再編を仕掛けやすくなったのも見逃せない。

 損害保険業界では主力の自動車保険事業が不振で、結果として3メガへの集約が進んだ。その損保から見れば、利益率が高い生保は垂ぜんの的だ。海外ではフランスのアクサのような生損保兼営が主流になっており、「損保側が業際を超えた再編に動く」(外資系証券アナリスト)との見方も出ている。>


【管理人の感想など】
…相変わらず日経らしい内容です。

日経は、生保(大手国内生保)が危険差損益(死差益)に安住して、あえて競争を仕掛けないという雰囲気が強かった、というようなことを述べています。

契約者が支払う保険料に、安全割増(リスクマージン)が設けられているので、危険差損益は出やすいものではありますが、それに安住できるほど生保の経営は単純なものではないと思います。

競争を仕掛けないという雰囲気が強かった…ですか、あの、生保各社は保障の改善や新商品の投入などを行っていますよ。それって競争だと思いますが違うのでしょうか。

【記事の内容】
以下、記事の内容です。

―日本経済新聞 2011年12月3日朝刊―

【生保 揺れる進路(下)高まる再編の足音―規制と運用悪化 重荷に】

 「底は打ったが、早く向上しないと」。11月上旬、三井住友銀行の幹部はいら立ちの表情を見せた。三井住友生命保険の4〜9月期の基礎利益が、2期連続の赤字に終わったと聞いたからだ。三井生命に10%超を出資する筆頭株主としては、不満の残る報告だった。

 ◇厚い利幅に安住
 三井生命は2008年12月、三井住友銀を含むグループ6社から合計600億円の出資を仰ぎ、経営再建に乗り出した。この3年間で営業職員を1割減らし、利幅の薄い銀行窓販も停止した※。

 だが、三井住友銀が描く「ウルトラC」と想定した住友生命保険との再編話は宙に浮く。肝心の住友生命が「両者の営業職員もシステムも残すような統合に利点はない」(幹部)との姿勢を崩さない。

 三井生命には株主のグループ6社から5人の常勤役員が送り込まれた。彼らの口からも「スミセイ」の名前は出にくい雰囲気だ。

 なかなか進まない日本の生保再編。背景には世界一高いといわれる利益率がある。

 これを可能にするのが死差益(保険料を設定するときに想定する死亡率と実際の死亡率との差)だ。生保の財務格差に関わらず、ほぼ同じ利幅が保証されるため、規模の小さい会社でも生き残れるという。こうした状態に安住し、あえて競争をしかけないという空気が強かった。

 だが2つの環境変化が生保の再編を促す要因になるかもしれない。そのひとつが財務規制だ。

 生保各社は11年度末から、新たなソルベンシー・マージン(保険金の支払い余力)比率を採用する。価格変動のリスクが大きい株式などの資産を保有する生保ほど、この比率が低くなる。

 朝日生命保険の旧基準の比率は600%台だが、新基準では300%台まで低下する。金融庁が早期是正措置を発動する200%との差が縮まることになる。

 もうひとつは欧州危機を発端とする世界的な運用環境の悪化だ。4〜9月期には住友生命、三井生命、朝日生命が株式の含み損を計上した。

 影響が大きいのは、1200億円の基金償却(返済)を先送りした朝日生命。4〜9月期の国内株の含み損が142億円増え、収益の上積みで基金償却の資金をひねり出す計画に暗雲が漂う。取引銀行は「我々だけでは支えられない」と、外資を含めた提携先を探すよう促している。

 ◇損保側が食指も
 金融庁は、同じ企業の株式や社債などを総資産の10%までしか保有できない「大口与信規制」を緩和する方針だ。総資産の10%を超える大型買収を可能にする保険業法改正案を来年の通常国会に提出するという。昨年4月には第一生命が相互会社から株式会社に転換し、再編を仕掛けやすくなったのも見逃せない。

 損害保険業界では主力の自動車保険事業が不振で、結果として3メガへの集約が進んだ。その損保から見れば、利益率が高い生保は垂ぜんの的だ。海外ではフランスのアクサのような生損保兼営が主流になっており、「損保側が業際を超えた再編に動く」(外資系証券アナリスト)との見方も出ている。

▼ソルベンシー・マージン比率
 生命保険会社の財務の健全性を示す指標。保険契約や資産運用に関するリスクなどの合計額を分母、内部留保や有価証券の含み益などの合計額を分子として算出する。200%以上あれば健全とみなされるが、下回ると金融庁から経営改善計画の提出を求められる。

 2012年3月期から、リスクの算出方法をより厳格にした新基準を適用する。特に国内株式の株価変動リスクは従来の2倍の量を見積もるようになる。

※三井生命は2009年4月から、変額個人年金保険および変額終身保険の窓口販売を停止しています。これは、2008年に発生したリーマンショックによる、金融市場環境の悪化と長期化懸念によるものです。

過去記事がありますので、よろしかったらご覧ください。こちら


以上です。

画像
↑、夏の草むらに潜むクルマバッタモドキの成虫です(7月中旬に撮影)。

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