現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS がん診断給付金等の支払を巡る裁定事案。

<<   作成日時 : 2012/04/16 23:22   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成23年10〜12月の苦情受付状況(ボイスリポートNo.25)に、がん診断給付金等の支払を巡る裁定事案がありました。

リポートによりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 大腸がんで入院・手術し診断給付金を請求したところ、約款規定の「がん」に該当しないため支払拒否されたことを不服とし、診断給付金と入院給付金の支払いを求め、申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成23年1月、申立人が、盲腸部の悪性ポリープの可能性を指摘され入院、翌日に内視鏡的結腸ポリープ粘膜切除術を受け、その翌日に退院した。さらにその翌日に病理組織診断の結果として高分化型管状腺癌と診断確定され、大腸がんと告知された。このため、申し立て契約に基づき、診断給付金と入院給付金の支払いを請求したところ、当該疾病は約款に定める「がん(悪性新生物)」に該当しないとして、支払いを拒否された、納得できないので、これらを支払ってほしい。

…この事案はすでに裁定が終了しています。

<申立人の主張>と<保険会社の主張>を読みますと、申立人が加入していたのは、悪性新生物のみを保障の対象とするがん保険であることが分かります。

また、<裁定の概要>を読みますと、

< 診断書兼入院証明書によれば、申立人は、入院して内視鏡的結腸ポリープ粘膜切除術を受け、退院後に、病理組織診断名として「管状腺癌」、組織学的壁深達度として「m(粘膜)」と診断確定された。

―とあります。このことから申立人の病状は、「腫瘍細胞が粘膜内にとどまり、粘膜筋板を超えて浸潤していない状態」であったものと思われます。

そうなりますと、申立人のがんは上皮内新生物に分類されることになります。

申立人が加入していたのは、悪性新生物のみを保障するがん保険ですので、上皮内新生物は保障の対象外です。したがって、保険会社は診断給付金等を支払うことはできないのです。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(ボイスリポートNo.25・P28〜30より転載)。

[事案23-22] がん給付金請求
・平成23年10月26日 裁定終了

<事案の概要>
 大腸がんで入院・手術し診断給付金を請求したところ、約款規定の「がん」に該当しないため支払拒否されたことを不服とし、診断給付金と入院給付金の支払いを求め、申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成23年1月、申立人が、盲腸部の悪性ポリープの可能性を指摘され入院、翌日に内視鏡的結腸ポリープ粘膜切除術を受け、その翌日に退院した。さらにその翌日に病理組織診断の結果として高分化型管状腺癌と診断確定され、大腸がんと告知された。このため、申し立て契約に基づき、診断給付金と入院給付金の支払いを請求したところ、当該疾病は約款に定める「がん(悪性新生物)」に該当しないとして、支払いを拒否された、納得できないので、これらを支払ってほしい。

<保険会社の主張>
 本件病変は、本件保険契約約款にいう「がん(悪性新生物)」に該当しないので、診断給付金等の支払い請求には応じられない。

 (1)約款に定めるWHO(世界保健機関)の分類は、大腸につき、粘膜筋板を超えて粘膜下層への浸潤があるもののみを悪性新生物としている。これは、腫瘍が粘膜下層へ浸潤すると、血管・リンパ節を経由した「転移」の可能性が生じて全身の機能破壊による死の危険が生じるのに対し、浸潤が無ければ転移可能性が無いため切除すれば治療として終了することから、治療内容の決定上、粘膜下層への浸潤の有無が最も重要といえることと、浸潤の有無は病理診断医の間で意見の不一致が起こらず、診断基準として極めて簡易かつ明確だからである。このようにWHOの分類は、それ自体国際性・公共性が高く、分類基準として最も明確かつ詳細で、客観性・普遍性を有し、さらには悪性新生物の本質にも即する結果、一般消費者のがん・悪性新生物に対する意識・認識に極めて合致するものであって、これによることとする本件約款にも高度の合理性がある。そして、本件病変は、腫瘍が粘膜内に留まっており、粘膜下層への浸潤がない。したがって、悪性新生物に該当しない。

 (2)本件と同種案件については地裁・高裁の裁判例があり、いずれも保険会社の勝訴となっている。

<裁定の概要>
 裁定審査会では申立書、答弁書等の書面の内容にもとづき審理した結果、下記の理由により、申立内容は認められないことから、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」37条を適用して、裁定書をもってその理由を明らかにして、裁定手続を終了した。

(1)申立人の疾病が悪性新生物に該当するかについて
 診断書兼入院証明書によれば、申立人は、入院して内視鏡的結腸ポリープ粘膜切除術を受け、退院後に、病理組織診断名として「管状腺癌」、組織学的壁深達度として「m(粘膜)」と診断確定された。

 保険会社提出の資料によれば、WHOは、大腸では、粘膜下層に浸潤した腫瘍のみが悪性新生物とされているが、申立人の疾病は、組織学的壁深達度として「m(粘膜)」と診断確定されていることからすると、腫瘍は粘膜内に止まっており、粘膜下層への浸潤は認められない。

 従って、申立人の疾病は、WHOの分類上、悪性新生物に分類されず、申立契約の診断給付金及び入院給付金の支払対象となる「がん」には該当しないと言わざるを得ない。

(2)申立人の主張について
 申立人は、世界保健機関(WHO)第8回修正国際疾病、傷害および死因統計分類(以下「ICD-8」という)には、大腸では、粘膜下層に浸潤した腫瘍のみを悪性新生物とする分類は存在せず、これは、ICD-8より後発の分類基準であると主張する。

 確かに、ICD-8そのものには、大腸の悪性新生物について、その内容は明確にされていない。しかし、WHOにおいては、申立契約締結前より、粘膜下層に浸潤した腫瘍のみを大腸の悪性新生物としていたと認められ、WHOが捉えていた内容により、ICD-8を解釈することは不合理とはいえない。よって、申立契約の約款を適用するうえにおいて、後発の基準を適用したものとは認められない。

【参考】当該保険会社のがん保険の約款規定について

・申立契約(がん保険)の約款には、がんの定義について、「この保険契約において『がん』とは、世界保健機関(WHO)修正国際疾病、傷害および死因統計分類の基本分類において悪性新生物(がん腫、肉腫および白血病等)に分類されている疾病(別表1)をいいます。」、「がんの診断確定は、日本の医師または歯科医師の資格を持つものによって病理組織学的所見、細胞学的所見、理学的所見(X線、内視鏡等)、臨床学的所見および手術所見の全部またはいずれかによりなされたものでなければなりません。」と規定している。

・約款「別表」には、「世界保健機関(WHO)修正国際疾病、傷害および死因統計分類において悪性新生物に分類される疾病は、世界保健機関(WHO)第8回修正国際疾病、傷害および死因統計分類のうち下記の疾病をいいます。」と規定され、その一つとして「大腸の悪性新生物(直腸を除く)」が規定されている。


以上です。

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