現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS がん入院給付金の支払いを巡る裁定事案。

<<   作成日時 : 2012/11/07 22:26   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成24年度第1四半期の裁定概要集に、がん入院給付金の支払いを巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下の通りです。

<事案の概要>
 入院給付金を請求したが、約款上の「がん」に該当しないことを理由に不支払いになったことを不服として入院給付金の支払いを求め、申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 昭和57年1月にがん保険に加入したが、その後、平成23年4月に、「がん」に罹患して入院したので、入院給付金を支払ってほしい。なお、診断書兼入院証明書には、診断=「上行結腸癌」、進達度=「M、ly0、v0、VM0、LM0(粘膜内癌、リンパに浸潤なし、静脈に浸潤なし、垂直断端に浸潤なし、水平段端に浸潤なし)」と記載されており、「がん」に該当する。

…この事案は既に裁定が終了しています。

昭和57年のがん保険って…ずいぶん古い保険商品ですね。当時の保険市場のことを考えると、アヒルさんが最初のがん保険の次に投入した「○がん保険」でしょうか。

申立人が罹患した上行結腸がんは、進達度が「粘膜内がん」となっていますので、「大腸の粘膜内がん」に該当します。

そのため、加入しているがん保険が保障対象とする悪性新生物には該当しません(大腸の粘膜内がんは「上皮内新生物」に分類されます)。

上皮内新生物が保障されるようになったのは、2000年末、2001年に登場したがん保険です。

アヒルさんの場合、2000年末に登場した「21世○がん保険(既に販売停止)」です(それ以前のがん保険(○がん保険、スー○ーがん保険)ですが、そのままでは保障されません。ただし、21世○がん保険の登場に伴い、誕生した保障強化専用の特約を付加すれば保障されます)。

約款で保障の対象外となっている以上、お気の毒ですが給付金は支払われないのです。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成21年度第1四半期終了分裁定概要集・P61〜62より転載)。

[事案23-231] 入院給付金支払請求
・平成24年5月30日 裁定終了

<事案の概要>
 入院給付金を請求したが、約款上の「がん」に該当しないことを理由に不支払いになったことを不服として入院給付金の支払いを求め、申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 昭和57年1月にがん保険に加入したが、その後、平成23年4月に、「がん」に罹患して入院したので、入院給付金を支払ってほしい。なお、診断書兼入院証明書には、診断=「上行結腸癌」、進達度=「M、ly0、v0、VM0、LM0(粘膜内癌、リンパに浸潤なし、静脈に浸潤なし、垂直断端に浸潤なし、水平段端に浸潤なし)」と記載されており、「がん」に該当する。

<保険会社の主張>
 本件約款で定める「がん(悪性新生物)」とは、WHO修正国際疾病、傷害および死因統計分類の基本分類において悪性新生物に分類されている疾病を指すが、申立人の病変は、上記定義に該当しないため、申立人の請求を認めることはできない。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の内容にもとづき審理した結果、下記の事実により、申立人の「上行結腸癌」は粘膜内にとどまるものであるから、「大腸の悪性新生物」には該当せず、本件約款が入院給付金の支払事由としている「がん」には該当しないため、申立内容を認めることはできず、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第37条にもとづき、裁定書にその理由を明記し、裁定手続を終了した。

(1)約款の規定について
 (a)申立契約の約款によれば、入院給付金の支払事由は「被保険者が次のすべてに該当したとき(1)責任開始日以後にはじめてがんと診断確定されていること、(2)責任開始日以後にがんの治療が必要とされ、その治療を受けることを直接の目的として入院(再入院を含む)していること」と規定されている。

 (b)「がん」の定義については、同約款に「この保険契約において『がん』とは、世界保健機関(WHO)修正国際疾病、傷害および死因統計分類の基本分類において悪性新生物(がん腫、肉腫および白血病等)に分類されている疾病(別表1)をいいます。」と規定されている。

 (c)「別表1」には、「第3条に規定する世界保健機関(WHO)修正国際疾病、傷害および死因統計分類において、悪性新生物に分類される疾病は世界保健機関(WHO)第8回修正国際疾病、傷害および死因統計分類のうち下記の疾病をいいます」として、「大腸の悪性新生物(直腸を除く)」と掲げてられている。

(2)申立人の罹患した疾病について
 本件では、申立人が、「上行結腸癌」の切除を目的として入院し、手術を受けていることには争いがないので、本件の争点は、「上行結腸癌」が上記「別表1」に規定された「大腸の悪性新生物」に該当するか否か、という点になる。

(3)世界保健機関(WHO)の解釈について
 「上行結腸」は大腸の一部を構成する器官であるが、下記の関係証拠によると、WHOは、昭和51年以降、一貫して「粘膜固有層の浸潤のない」腫瘍を、「良性」と評価している。

 (a)本契約の締結年である昭和57年に先立って、昭和51年にWHOから出版された「Histological Typing of Intestinal Tumours(腸管腫瘍に関する組織学的分類)」には、大腸の上皮性腫瘍を、「良性」と「悪性」に分類し、「良性」の一類型として「腺腫(大腸粘膜に発生する良性腫瘍性病変)」を挙げた上で、「時として腺腫に高度細胞異型を伴う無秩序な腺組織の増殖が主体として見られることがある。そのような変化があっても、粘膜固有層の浸潤のないものは、非浸潤癌もしくは上皮内癌と表現されてきた。大腸の腺腫内に於いては、浸潤癌と診断を下すのは、腫瘍が粘膜筋板を貫いた場合のみとすべきである。なぜならば、粘膜下層が浸潤されなければ、転移は起こらないからである。」と解説している。

 (b)平成元年にWHOから出版された上記文献の第2版は、上記と同様に、大腸の上皮性腫瘍を、「良性」と「悪性」に分類し、「良性」の一類型として「腺腫」を挙げた上で、「粘膜筋板を貫いて粘膜下層への広がりが示されたときのみ浸潤癌と報告されるべきである。」と解説している。


以上です。

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↑9月に撮影した蝶です。

1枚目はセンニチコウで吸蜜中のヒメアカタテハ。2枚目は菊で吸蜜中のキタテハ(秋型)―です。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。

実は数日前、現役さんのブログにコメントしたのですが、上手く投稿できませんでした。現役さんのブログの不具合なのか私のパソの不具合なのかは不明ですが。

さすが現役さん!詳しいですね。
アフの新がんでしょうね。新がんとSがんの保有がたくさんある代理店が多いと思いますが、弊社には旧がん保険が結構あります(苦笑)これがいかなる特約も付加できないので要注意です。。

っと、話がずれました。
上行結腸癌は私たちの保有でもよくあり、やっぱり対象外になる場合がほとんどです。でも標準治療が大腸の一部を切り取る大手術のため、お客様としては誤解しやすい。医師も普通に「がんです」と言う場合が多いですし。
大腸は上皮内の可能性が高いので大腸のがんと聞いた時点で、緊張感を持って対応しています。
佐藤@保険見直し豊橋
URL
2012/11/08 12:47
佐藤さん、こんばんは。
一番コメントありがとうございます

11/1〜11/5にかけてブログの運営会社・Biglobeのサーバーが10月に頻発した不具合解消のための大規模メンテナンスを実施していたため、記事の新規作成・編集、トラックバック、コメント投稿ができなかったのです。

旧がん保険…あれをそのまま何もしないでずっと契約されている方ががんに罹患したら、今のがん保険のような保障は受けられませんからねぇ。

新がん保険やSがん保険は特約Packなど専用の特約を付加していれば大丈夫ですが、付加していないとアウトですから、請求をいただいたときは本当に緊張するでしょうね。
現役保険営業マン
2012/11/08 17:59

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