現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS 生命保険の現物給付が解禁へ!?―1月15日の日経が報じる。

<<   作成日時 : 2013/01/17 22:28   >>

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1月15日の日本経済新聞・朝刊が、生命保険会社が直接ではないものの、介護サービスや葬儀を現物給付できるように、金融庁が金融審議会での議論を経て、規制を緩和すると報じました。

記事によりますと、

< 金融庁は、生命保険会社が保険金の代わりに介護や葬儀などの現物を顧客に提供する保険商品を販売できるように規制を緩和する。健康なうちに老後の備えを済ませておきたい人が増えてきたことに対応する。介護や葬儀といった高齢者向けサービス市場の活性化にもつながりそうだ。

 保険業法は、生保が保険金の代わりにサービスや物品を直接提供する「現物給付」を原則禁じている。金融庁は金融審議会(首相の諮問機関)で議論を進め、規制を緩和する。新しい保険は2014年以降に販売される見通しだ。>


とのことです。

【管理人の感想】
ん〜…日経の記事は、金融審議会の議論を経て規制緩和をすれば、生命保険会社が子会社や資本関係のない提携先を通じて、介護や葬儀といったサービスを提供できるようになるかもしれないように書いていますが、本当にそうなのでしょうか?

個人的には、ちょっと違うのではないか?と感じています。と申しますのも昨年の8月24日に金融庁で行われた「第3回保険商品・サービスの提供等の在り方に関するワーキング・グループ」の資料の1つ、事務局説明資料(2)(PDF)には以下のようにあるからです。

―現物給付型保険に係る論点―
○現物給付型保険については、平成20年の保険法改正時に保険法の対象とすべきか否かについて検討がなされた際、保険業法における対応についても議論がなされた。

○最終的には保険法、保険業法ともに生命保険契約及び定額給付方式の傷害・疾病保険契約における現物給付は規定しないこととされたが、保険業法において現物給付を認めない理由として、以下のような懸念が指摘された。

 ◇現物給付については、その将来の適切な履行・質の保証に対する懸念があることから、契約者の保護に欠けるおそれがある。

 ◇現物給付と金銭給付の選択制でない場合、保険会社・保険契約者等がともに価格変動リスクにさらされる。

 ◇現物には将来の価格変動があり、適切な保険料、責任準備金等の算定が困難。

 ◇将来の現物価格変動時の負担を、保険会社と保険契約者等がどう負担するかについて、規律すべきか、契約に委ねるべきかという問題がある。

 ◇現物給付にかかる継続的な役務提供などの履行確保を図るための監督手法にかかる検討が必要となる。

→上記のように、現物給付型保険については、

 ・将来の価格変動リスク(特にインフレリスク)

 ・現物給付されるサービスの質の確保

 が主な論点となる。少子高齢化の急速な進行の中で、現物給付型保険に一定のニーズが見込まれるところ、このような論点についてどのような対応が考えられるか。また、他に留意すべき点等はないか。

―(参考)保険法改正への対応について(平成20年1月31日 金融審議会金融分科会第二部会)(妙)―

V. その他の論点について
(2)生命保険契約における保険給付の内容としての現物給付

 (略)

 損害保険契約については、その性質上、現物にかかる損失の原状回復または再調達を可能とすることを目的とする、すなわち、損害をてん補するものであることから、現物給付が認められているものと考えられる。他方、生命保険契約については、人の死亡は損害回復が不可能であり、従来、「人の生死に関し一定額の保険金を支払う」(保険業法第2条)ものとされてきた。こうしたことを踏まえれば、そもそも生命保険契約に現物給付はなじみにくいところがあると考えられる。

 また、生命保険契約における現物給付には、保険契約者等の保護の観点から以下の懸念が生じうる。

 ・現物給付については、その将来の適切な履行・質の保証に対する懸念があることから、契約者の保護に欠けるおそれがある。

 ・現物給付と金銭給付を選択できない場合、保険会社・保険契約者等がともに価格変動リスクにさらされる

 ・現物給付と金銭給付の選択制とした場合、契約者は価格下落リスクの負担を免れるが、更なるプレミアム(=オプション料に相当)が保険料に上乗せされる。また、こうした長期契約におけるオプション料は算出が困難であり、高額なものとなりかねない。

 さらに、保険会社に対する監督・規制という観点からも以下の懸念が生じうる。

 ・現物には将来の価格変動があり、適切な保険料、責任準備金等の算定が困難

 ・将来の現物価格変動時の負担を、保険会社と保険契約者等がどう負担するかについて、規律すべきか、契約に委ねるべきかという問題がある

 ・現物給付にかかる継続的な役務提供などの履行確保を図るための監督手法にかかる検討が必要となる。

 また、先進諸外国の保険制度においても、生命保険契約における現物給付制度はほとんど導入されていない。こうした点にかんがみれば、保険業法においては、生命保険契約における現物給付は認めず、現行規制を維持することが適当である。

 保険法においても結論としてこれを定めないこととされた。なお、定額給付方式の傷害・疾病保険契約における現物給付についても、生命保険契約の場合と特段の差異を設ける理由は見当たらないことから、同様の取扱いとすることが適当である。

 ただし、生命保険的な現物給付について、無規制のままにして良いのかという問題も指摘された。しかしながら、こうした現物給付商品については、一定の要件を満たすものについて、他法による業規制に服することもある。

 この点については、今後、保険的な現物給付商品が数多く販売されるなどの状況の変化が生じた場合、改めて保険会社の業務のあり方について検討を行い、@保険業法上の規制を課すべきか、また、A引き続き保険会社本体での参入を認めないこととすべきか、について検討を行うことが適当である。

※上記説明資料P14〜15より抜粋・転載。

上記の指摘を読む限り、議論を経て規制緩和をすればOKとか、現物給付と保険金等支払いの選択制にすればOKとかという話ではないように思います。

【記事の内容】
以下、記事の内容です。

―日本経済新聞 2013年1月15日朝刊―

【生保会社の現物給付解禁 金融庁―介護や葬儀など、保険金受給と選択】

 金融庁は、生命保険会社が保険金の代わりに介護や葬儀などの現物を顧客に提供する保険商品を販売できるように規制を緩和する。健康なうちに老後の備えを済ませておきたい人が増えてきたことに対応する。介護や葬儀といった高齢者向けサービス市場の活性化にもつながりそうだ。

 保険業法は、生保が保険金の代わりにサービスや物品を直接提供する「現物給付」を原則禁じている。金融庁は金融審議会(首相の諮問機関)で議論を進め、規制を緩和する。新しい保険は2014年以降に販売される見通しだ。

 規制緩和で新たに登場する保険として想定されるのは、介護が必要な状態になった契約者に公的保険では賄いきれない介護サービスや介護つき老人ホームへの入居を約束する保険、契約者の死亡時に葬儀を催す保険など。現物の提供は生保本体に認めないが、子会社や資本関係のない提携先には認める。

 新しい保険を販売する生保会社は契約時に提供できるサービス・物品の概要と保険金額を契約者に説明する。契約者が要介護の状態になった時点などに改めて詳細を説明し、保険金とサービス・物品のどちらかを選んでもらう。

 現在は契約者らがいったん保険金をもらい、サービス・物品を提供する会社を探したうえで、内容を決める必要がある。金融庁は「健康なうちに老後の備えを固めておきたい人が増えている」と説明している。

 金融庁は07〜08年にも保険業法を改正して生保に現物給付を認めることを検討したが、消費者団体などの反対で結論を先送りした。生保業界は今回の規制緩和方針について「現物給付の部分的な解禁であり、一歩前進だ」と評価。保険商品の幅を大きく広げられれば飽和状態にある国内の生保市場の成長につながると期待している。

 規制緩和をにらんだ動きも始まった。明治安田生命保険は12年に約100室の介護付き有料老人ホームを運営する会社を買収し、子会社化した。将来は1000室程度までの拡大を目指している。

 損保大手のNKSJホールディングスも同年9月に介護事業を手掛ける会社をグループ傘下に収めている。

【生保の現物給付、消費者団体も容認へ―金銭との選択性を評価】
 生命保険会社が介護や葬儀などの現物を提供できなかったのは、消費者団体が「中身が消費者の期待を裏切り、トラブルが多発しかねない」と規制緩和に強く反対していたためだ。保険金の受け取りも選べる今回の規制緩和策は「トラブル回避に有効」(全国消費生活相談員協会の丹野美絵子理事長)といい、消費者団体は容認する公算が大きい。

 保険商品の内容を大幅に拡充できる現物給付の解禁は、国内市場の伸び悩みに直面する生保業界にとって積年の課題だった。ただ、現物給付が全面的に解禁されるわけではない。保険金を払う選択肢を残す必要があるうえに、生保本体の現物給付を認めない。

 それでも、ファイナンシャルプランナー(FP)の神戸孝氏は「保険業界には大きな商機になる」という。


以上です。

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