現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS ライフネット生命が開示したのは「保険の原価」ではない。

<<   作成日時 : 2013/01/03 22:08   >>

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1月1日の日本経済新聞・朝刊が、ライフネット生命保険副社長の岩瀬大輔氏を取り上げていました。

【管理人の感想】
1.ライフネット生命保険が開示したのは「保険の原価」ではない。

個人的に、ライフネット生命は「思い切って絞り込むことを恐れずにやった保険会社」という印象を持っています。

さて、そんな同社が知名度を上げるきっかけになったとされている、契約者が支払う保険料の内訳の開示ですが、日経は記事において、

< 知名度を上げるきっかけとなったのは業界の「タブー」への挑戦だった。客から受け取る保険料は、保険金の支払いに充てる純保険料と、営業コストや利益に充てる付加保険料からなるが、生命保険会社はどこも内訳を開示していなかった。ライフネットは08年末に業界で初めて開示したところ「保険の原価を初めて開示した」と話題になった。>

と述べています。

ん〜…話題になった、というよりも当事者が【付加保険料率(生命保険の「原価」)の開示について】といっていますから、自ら話題を作って知名度を上げたといったところでしょうか。

しかし、ライフネット生命保険が開示したのは「生命保険の原価」ではありません。契約者が支払う保険料(営業保険料)の内訳(純保険料と付加保険料)を開示しただけにもかかわらず、誤った情報を拡散してしまっているのです。

生命保険の原価とは「保険金・給付金・配当金や解約返戻金の支払額」なのです。

2.大手生保の特約統廃合はネット生保の存在が影響しているのか?
日経は、日本生命保険が行った特約の統廃合などに、ネット生保の存在が影響しているとも受け取れるように書いていますが、個人的にはネット生保の存在よりも

「保険金や給付金の追加支払い」や「既存契約者へのコンタクト強化を通じて出された保障に対する要望」といったことが大きく影響した

―と考えています。

【記事の内容】
以下、記事の内容です。

―日本経済新聞 2013年1月1日朝刊―

【競争がないじゃないか―生命保険を変える。岩瀬大輔さん】

 「競争がないじゃないか」。ライフネット生命保険副社長の岩瀬大輔さん(36)が生命保険業界に抱いた第一印象だ。米ハーバード大学卒業を控えた時期に、日本人投資家から保険ベンチャーの創業を勧められた。他の業界と比べて生保は「全くの横並び」の世界。そこに付け入るチャンスがあるとみた。

 各社はいくつもの特約を付けた複雑な商品をつくってきたうえ、販売は一社専属の営業職員。消費者は他社商品との比較ができず、勧められるままに買う人が大半だった。価格競争もなく、契約者は高い営業コストをまかなう高額の保険料を払い続けてきた。

 岩瀬さんは投資家の仲介で、後に社長に就任する出口治明さん(64)に会う。聞かされたのが、ネット販売生保のアイデアだった。

 周囲からは「生保は対面で客に働きかけないと売れない」とさんざん反対される。しかし生保の売上高に当たる保険料等収入は年間約40兆円(かんぽ生命、共済含む)。「100人に1人が入るだけでも4000億円が稼げる」とはじく。

 投資ファンドからも内定を得ていたが、「社会を変える仕事がしたい」と断りを入れた。出口さんとの二人三脚で2008年に開業にこぎつけた。

 開業当初は知名度の低さが響き1日の申し込みは20件程度と低空飛行。経営幹部の集まりではネット販売から代理店販売に切り替えるべきだという意見も出始めていた。しかし岩瀬さんは「我々がやっているのは生保業界の革命。時間をかけてやろう」と説得し、認知向上に取り組んだ。

 知名度を上げるきっかけとなったのは業界の「タブー」への挑戦だった。客から受け取る保険料は、保険金の支払いに充てる純保険料と、営業コストや利益に充てる付加保険料からなるが、生命保険会社はどこも内訳を開示していなかった。ライフネットは08年末に業界で初めて開示したところ「保険の原価を初めて開示した」と話題になった。

 手の内を明かされた大手生保からは「余計なことをしてくれた」との声も漏れたが、ライフネットの知名度は向上。テレビCMや社長・副社長による年間200回の出張公演など地道なPR活動も実を結び、設立時に目標としていた保有契約15万件を昨年11月に半年前倒しで達成した。

 岩瀬さんの視線は既に海外に向いている。ネット専業の生命保険は世界でも初。「営業に高いコストがかかり、商品内容が複雑なのは他の国でも同じ」と言い、「日本発のビジネスモデルとして海外に挑戦したい」と意欲を燃やす。

 業界の変化を実感するようにもなってきた。ネット販売は増加し、日本生命保険が特約の廃止に踏み切るなど商品戦略の流れが変わりつつある。「我々が動くことで大手を動かす触媒の役割を果たしたい」


以上です。

画像
↑、クヌギの幹で脱皮を終えたヨコヅナサシガメの幼虫です(先月撮影)。体が完全に固まると、幹の隙間に入り込んで集団で越冬します。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
いつもブログを楽しく読ませていただいております。大変勉強になっています。

2つ質問させてください。

1、生命保険の原価を「保険金・給付金・配当金や解約返戻金の支払額」と定義する理由を教えてください。

2、N社の特約の廃止をネット生保の台頭が主要因であると考えない理由を教えてください。

面識がないにもかかわらず不躾な質問となり大変恐縮ですが、お答えいただければ幸いです。
某生保内勤者
2013/01/03 22:49
某生保内勤者さん、新年おめでとうございます。
同業の方からの質問はとても緊張します。
さて、1、の理由ですがこれは保険数理人・坂本嘉輝氏がPDF形式で公表している、「生命保険の原価について(http://www.acalax.info/bbs/genka.pdf)」からの受け売りです。

つぎに2、ですが管理人がネット生保の台頭が主な要因ではないと考えているのは、以下の2つが理由です

1)N社が医療保障の特約を統廃合し、新たな医療保障の特約(みらい○ポート)を投入した時期は、ちょうど金融庁がN社を含めた生保10社に保険金・給付金等の支払い漏れにおける業務改善命令を出したあとであること。

2)N社は「みらい…」を投入するにあたって平成19年から取り組んできた契約者訪問活動において、既存契約者から保障に対する改善要望が上がってきたことなどを「みらい…」の商品開発理由としてあげていること。

以上です。
現役保険営業マン
2013/01/04 17:27
ご回答いただきありがとうございます。

1、については確かにおっしゃるとおりです。勉強になります。
※昔も同内容を掲載なさっていたにも関わらず質問してしまいすいません。今後はよく確認した上で質問します。

2、については、支払い漏れの改善や、契約者訪問活動の類いのものは、現在どの大手生保も取り組んでいるものであり、その中から見えてくる課題はN社特有のものではなく、大手生保共通の課題と考えます。
また、我々はリリースでしか確認できませんが、「みらい…」の開発背景にはネット生保の脅威があったのではなあかと疑ってしまいます。まさか「ネット生保の台頭が開発背景です」とはリリースできにいので…
どちらにせよ、N社が先じんて対応したことが、今後他社へどのように影響するか、注目していきたいです。
某生保内勤者
2013/01/05 11:02
某生保内勤者さん、こんばんは。
コメントありがとうございます
>支払い漏れの改善や、契約者訪問活動の類いのものは、現在どの大手生保も取り組んでいるものであり、その中から見えてくる課題はN社特有のものではなく、大手生保共通の課題と考えます。
>>おっしゃるとおりですね。なお、個人的には大手生保に限らず、募集人や代理店を抱えている全ての生命保険会社にとっての課題ではないかと思います。
現役保険営業マン
2013/01/05 19:20

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