現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS 金融審議会で、乗合募集代理店が「公平・中立」をうたうことを禁止する規制案提示。

<<   作成日時 : 2013/02/16 19:43   >>

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2月15日の日本経済新聞・朝刊に、金融庁で開催された金融審議会「保険商品・サービスの提供等の在り方に関するワーキング・グループ」(第10回)に関する記事がありました。

記事によりますと、

< 金融庁は14日の金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会で、複数の保険会社の商品を取り扱う「乗合販売代理店」に対し、商品を勧めた理由を顧客に説明させる規制案を示した。手数料の開示義務導入も選択肢の1つに上げた。保険販売の透明性を高め、消費者の判断材料を増やすのが狙いだ。

 金融庁は乗合販売代理店が「公平・中立」をうたうことを禁じる案と、商品を勧めた理由を顧客に説明することを代理店に求める案の2つを提示した。説明義務の導入案を支持する委員が多かったが、義務の詳細は次回以降の会合に持ち越しとなった。>


とのことです。

【管理人の感想】
1.結局、保険会社ごとに募集文書が増えて、数年後には形骸化するのでは?

商品を勧めた理由を説明させる義務を導入…議論のなかで慎重な意見も多く出ている段階とはいえ、本当に縛ることがお好きな人たちですねぇ。

そんなに縛ることがお好きなら、「保険募集体制を緊縛する審議会」に名前を変えて審議をされてはいかがでしょうか。

個人的には、例え導入しても保険会社ごとに、場合によっては変額保険や外貨建保険などの特定保険契約用と、それ以外の保険契約用(終身保険や定期保険、医療・がん保険など)…と文書が増えて、導入から数年も経てば「意向確認書兼適合性確認書」のように導入時の効果が消滅し、形骸化するのではないかと思っています。

2.事実と異なり誤解を招く日経の内容
日経は記事の中で、

< 金融庁は乗合販売代理店が「公平・中立」をうたうことを禁じる案と、商品を勧めた理由を顧客に説明することを代理店に求める案の2つを提示した。>

と報じていますが、金融庁がHP上で公開している配布資料の1つ、「第9回(1月30日)資料1-1事務局説明資料(1)(PDF)」を読む限り、この報道は事実と異なり誤解を招きます。

と申しますのも、乗合募集代理店が「公平・中立」を掲げて活動していることに対して提示された規制案は、

@「公平・中立」と称して募集活動を行うことは禁止する方向性に係るもの。

A「公平・中立」と称して募集活動を行っても良いが(or行うのであれば)、誠実義務・手数料開示等を課する方向性に係るもの。


―の2つだからです。

あくまで個人的な見解ですが、審議に参加している委員等からすれば、乗合募集代理店の現状は、「何からの規制あるいは追加的措置を課すかどうかについて検討する必要がある状況」に見えているということなのでしょう。

【1.2月14日のワーキング・グループにおける各委員等の意見】
以下、2月14日に行われた第10回のワーキング・グループにおける各委員等の意見です(金融庁HPの配布資料「事務局説明資料」(PDF)より転載)。

【保険商品・サービスWGにおける各委員等のご意見】

〜保険募集に関する行為規制・募集文書のあり方について〜


○販売勧誘の局面で顧客のニーズを把握して、それに見合った商品を勧める。結果として顧客がニーズに合致した商品を購入する、これが非常に大事なことであり、共感が得られているところだと思う。

○顧客の意向のニーズを把握するということは、それは商売として当然で、本来はそういうことをせずに余計なものを売るような変なことをしている人がマーケットからなぜ排除できないのかという、そういう問題をそもそも扱うべきであり、市場で解決してもらうのが原則ではないのかと思う。顧客の意向を把握するということを法令で規定をするとコストばかりかかるのではないか。こうしたことは、各社の自主的な努力、創意工夫で十分ではないか。

○意向確認という振り返りの確認を「意向確認書面」を取りつけてやっているという実務があるが、これが保険会社の免罪符的に使われているという面もあるので、最初のほうへ持っていって、消費者が年金保険に入りたいのか保障性の保険に入りたいかというところをふわっとでいいからつかまえていく方がまだ効果があるのではないか。一番最後に意向確認を振り返り的に取るというところにあまり利益がないのであれば、それを前に持っていって、むしろ後ろの意向確認はなくしてしまう方がよいのではないか。

○保険商品の特性を考えると、いろいろ学習した結果、一番最後の時点で自分が納得するかどうか。もし納得しなかったら、この時点でもう一度考えることができる。そこを充実させるのは、今、意向確認書面が形骸化されているということなので、最後の時点での確認をもう少し充実させることが、保険商品の特性に合わせたニーズに見合った契約かどうかの確認方法ではないかと思う。

○最終的な意向確認のところで、本当に加入者が自分が買う商品というのがどういうものかというのをわかっているかどうかを確認するのが一番大切である。今行われている意向確認がそういう機能を果たしていないのであれば、最終的な意向確認の部分について、もっときちんとやるような仕組みを考えるのが大切。今現在行われている契約概要・保険設計書の内容の1つとして、顧客のニーズに応えて変更していったという履歴が残るものがあるので、ここをもう少し上手に活用するということで対応できるのではないかとは思う。

○お客さんに自分の意向を確認してもらうということをするにはどうしたらいいのかという観点とともに、募集主体の側から、どういう理由でどういう商品を勧めているか、それが何か記録に残るような仕組みがあってしかるべきではないのかなと思う。

○打ち合わせ記録のような形でやりとりの過程で適切な確認をしていくということはできないか。

○意向確認書面の効果を最大限あらしめるには、振り返りを行うということが重要だが、今は振り返る相手先がない。いつの時点の、どのタイミングで、何を考えていたということを振り返ることができるような記録があった方がいいのではないか。保険設計書、あるいは打ち合わせ記録でもいいのだが、ある1点の時点でなくて、契約に至るまでのやりとりや、あるいは保険商品の内容を理解するといったときの契約者本人の思考の過程をたどっていくことができるような、保険設計書をつくるときの営業マンのコメントだとか、打ち合わせ記録などをうまく活用しながら、後からたどれるようなものを整備した方がいいのではないか。

○意向把握書面について、どのぐらいのレベルのものが求められるのか。レベル感が非常に多様なので、全部1つの形式でやるというのは非常に難しく、無理があると思うし、これを法令で規制する書類とするには非常に疑問がある。

○意向把握、意向を踏まえた商品を推奨する義務については、商品とか顧客とか、チャネルなどの特性に応じた対応が可能なものであることが妥当。募集プロセスの入り口におけるニーズ把握とか、また募集プロセスの途中とか、最終段階などにおける当初のニーズの振り返りができる仕組みというのは有用。

○どういうトラブルがあって、どういう形で免罪符として使われてきているのだろうかというところが、いま一つ明確にイメージできない。意向の把握については、後から振り返るという形の、ある意味効果の薄いものを広く投げかけることで、対処すべきことには対処できないかわりに、あまり問題が起きていないところに無用な負担をかけることになってしまうのではないかという懸念を持っている。

○保険募集に関する行為規制のあり方について

 ―保険募集に当たっては、本来、募集人が顧客の潜在的ニーズ(意向)も含めたニーズを把握し、当該ニーズに沿った商品をわかりやすく説明・提案し、顧客自身が自身のニーズに沿っているものであることを認識した上で保険契約が締結される必要がある。

 ―このため、現状、推奨された保険商品が自らのニーズに合致しているものかどうかについて顧客自身が確認した上で保険に加入できるよう意向確認書面を導入し、顧客自身による契約締結前における最終確認の機会を確保
している。しかし、昨今、当該意向確認自体が形骸化しており、導入時に求められた効果が必ずしも発揮されていないとの指摘がされているところである。

 ―顧客が、自らのニーズと保険商品の内容が合致していることをしっかりと確認・認識した上で、当該保険に加入することを確保するためには、顧客自身が募集人の説明を受ける毎にニーズ(の変遷)を確認し、契約締結前の段階において顧客が自らのニーズの形成過程や商品内容との関係を理解した上で、契約を締結できるようにすることが有用であると考えられる。

 ―この観点からは、募集人が面談毎に顧客とのやり取りについて記録し、当該記録について顧客自身が募集人とともに確認し合い、当該確認した内容を文書で残すことが理想と考えられる。

 ―しかし、ニーズの変遷を含めた両者のやりとりの概要のすべてを記録し、保管・提示・確認することは顧客・募集人にとって過度な負担を課すおそれがある。

◇そこで、個別・具体的な商品の提案に入るまでに、提案の前提となる顧客ニーズについて、募集人と顧客が確認をするプロセスを確保することが重要であると考えられるが、具体的には、どのような手法によることが考えられるか。

(注1)来店、訪問、通信販売、インターネットなど、保険募集のチャネルは様々なものが考えられる。各チャネルに共通する考え方を整理するとともに、具体的手法については、各チャネルの属性に応じたものとすることが考えられるがどうか。

(注2)顧客のニーズを把握した上で個別・具体的な商品提案を行うことができないような実務面での障害はあるか。あるとしたら、具体的にどのようなものか。

※上記プロセスと連動させて意向確認を行うことが考えられるがどうか。

【2.情報提供と意向確認義務についての各委員等の意見】
以下、情報提供義務と意向確認義務についての各委員等の意見です(金融庁HPの「第9回(1月30日)資料1-1事務局説明資料(1)(PDF)」・P2〜6より抜粋・転載)。

○情報提供義務について

【委員ご意見】

・情報提供義務を整備しようということについては、大方のところで基本的な方向に異論はないのではないか。

・保険募集に関する行為規制については、保険業法には原則的な考えを規定した上で、募集形態の特性に即した規制のあり方を施行規則や監督指針において規定するのが妥当。また、その具体的な記載内容については、簡素化に向けた業界の取り組みの成果というのも当然に踏まえる必要がある。

・情報提供義務の導入に賛成。銀行法施行規則第13条の3を保険分野用にアレンジしたものを規定するもの一案ではないか。

・情報提供義務を整備するとした場合に、300条1項1号の規定をどう扱うのかも論点ではないか。金商法なんかを見ても、少なくとも不実表示の禁止規定は残すのだろうが、重要事項の不告知の禁止を一般原則として残すのかどうかも検討する必要があるのではないか。

○意向把握に関する義務について

【委員ご意見】

・まともな金融商品の中では、保険のトラブルが一番多い。また、募集行為の最終のところで意向確認書面を振り返り的に取るということが機能していないのではないか、ということを考えると、一番最初の段階で、「どういう保険に入りたいのか」、「何に備えたいのか」について、ふわっとしたものでもよいので、確認した方が、有効に機能するのではないか。

・これから販売しようとしている商品の内容を説明するのが情報提供義務なので、現在の意向確認書面のように商品が顧客のニーズに合致しているかを確認するというのは、情報提供義務とは別の義務として整理されるのではないか。

・医療保障、死亡保障、老後保障など、保障を重視して入る保険の場合は、顧客が保険に入る必要性をある程度認識できた段階で、自分の考えているものと商品内容が合致しているのかどうかチェックを行う仕組みでないと、実効性がないのではないか。

・保険における適合性原則類似ルールの内容は、保険の特性を踏まえれば、顧客の目的やニーズなどの顧客の意向の的確な把握及びそれに合った商品を勧めること。現在でも保険会社が実施している内容であり、規制のあり方を考えるに当たっては、費用対効果を踏まえたものにする必要がある。

・現在、保険会社に対する体制整備義務として導入している実質的な説明義務のようなものを募集人に対する行為規制とすることによって、より実効的なものとすることができるのではないか。

・契約締結前までに顧客のニーズについてやりとりをしながら、それに従った商品が勧められていくことを求めていけば、よいのではないか。

・ニーズ確認といった場合の「ニーズ」としてどのようなものを問題にするのかについても、整理した方がよいのではないか。

・ニーズを把握するだけではなく、そのニーズを踏まえて相手方が必要としている保険を提案することを求めることとした方がよいのではないか。

・意向確認書面について、顧客の意向の確認というよりも、自分が買おうとしている商品についてどれだけ理解できているかを確認するための書面にすれば、トラブルを減らすことにつながるのではないか。

・「単純にニーズを把握しよう」というレベルであれば、導入してもよいのではないか。しかし、それ以上の大きな責任を募集人に求めるのは、大きなコスト要因になるのではないか。

・「顧客のニーズを把握した上で、それにあった商品を勧める」という理念には何の問題もないと思うが、それが法的ルールになった場合、どういう機能を持つのかというところが、ややわからないところがある。

・「顧客の目的やニーズの的確な把握」や「当該目的・ニーズに見合った商品を勧める」というような基本的なことについて、改めて法令に位置づける必要があるのか、疑問がある。また、募集関連文書の簡素化との両立が難しいのではないか。

・保険について、狭義の適合性原則を導入した場合には、何をしてはいけないのかということが、おそらく非常に判断しにくくなるのではないか。

・保険はリスクを移転する商品であるのに対し、投資商品はリスクを取る商品なので、両者の性質は異なっている。商品特性が違うのに、適合性原則という用語を安易に使うのは、問題をわかりにくくさせるので、適合性原則以外の原則で保険は考えた方がよいのではないか。

【オブザーバーご発言】
・「顧客の目的やニーズの的確な把握」や「当該目的・ニーズに見合った商品を勧めること」のような抽象的な規制では、何をどこまでやればよいのか、はっきりしないので、実務が混乱することが懸念されるのではないか。

・最初の段階でそのニーズの把握は行っているが、募集人からのニーズ喚起やアドバイスによってそれが変化することもあるので、最終確認という意味の意向確認が最後になされるというのが普通の流れではないか。

・自動車保険や火災保険は最初からニーズが顕在化している商品なので、早期に目的やニーズの把握をするというのは何をすればいいのかというのが、全くイメージがわかない。また、ニーズ把握の義務を新たな義務として設定をすると、効果として何が変わるか、何も変わらないのであれば、議論の実益もない。

・顧客のニーズを把握してそれに合った商品を売るということは、きちんとできていると認識しているし、改善の取り組みも行っているのに、なぜ法律とか規制を変えなければならないのか。

○募集文書について
・募集文書については、量的な充実は一定のレベルに達したと思うので、後は、募集契約の現場実態を踏まえながら、簡素化を基本に情報提供の質を高めるといった取り組みが不可欠。外部専門家の意見も取り入れながら、簡素化やわかりやすさの観点から課題の分析、検討が業界で行われているので、その成果を踏まえて検討することが適当。

・情報提供義務の導入には賛成だが、それによって、保険募集関連文書のボリュームアップにならないように留意が必要。

○保険募集に関する行為規制のあり方について
◇情報提供義務を導入するに当たっては、法制化を理由とした募集文書の増加が起こらないよう、わかりやすい募集文書とするための保険業界による募集文書簡素化の取り組みを踏まえつつ、顧客にとって真に必要な情報が過不足なく提供されるようにすることが重要。

◇適切な保険募集には、@情報収集、A商品説明・提案、B契約手続の3つが、どれも適切に行われることが必要である。一方で、募集人によるこれらのプロセスの質に差異があることや、導入を検討している情報提供義務や現行の意向確認書面では、@の場面における顧客の意向把握はカバーされないことを踏まえ、全募集人が行うこれらのプロセスの質の底上げ(実務におけるスタンダードの一層の徹底)を図る観点から、情報提供義務に加えて、顧客の意向(ニーズ)把握について、保険募集人に対して、個別具体的な商品提案・説明の前に顧客の意向を把握したうえで商品提案をする義務(意向把握・意向を踏まえた商品を勧奨する義務(仮称))を法令で規定することとしてはどうか。

(注1)具体的な内容については、一定の柔軟性を持たせるため、内閣府令、監督指針、各業界の自主規制によって定めることが考えられる。

(注2)意向把握・意向を踏まえた商品を勧奨する義務の全体的イメージについては、例えば、以下のようなものが考えられるのではないか。

 @商品提案・説明に入る前の段階での「意向把握書面」(仮称)を用いたニーズの把握

 →当該義務の具体的内容として、
 ・顧客の意向(ニーズ)の適切な把握

 ・上記により把握した顧客の意向(ニーズ)を踏まえ、当該商品(群)を勧奨する理由の説明を義務付けることとし、その手段として「意向把握書面」によることを内閣府令等で規定

 A意向把握書面を用いた意向把握に関しては、商品提案・説明等の意向把握後におけるニーズの変化を顧客が後から振り返ることができるよう、契約締結前段階で当該時点の意向と当初意向の違いがわかる書面(意向把握書面に追記したものでも可)を交付する。

 ※ なお、意向確認における具体的な確認事項やそのレベル感については、保険商品のカテゴリーごとに異なると想定されることから、詳細な項目については自主規制に委ねることも考えられる。

 ※※ また、契約の変更・更新時などについては、情報提供義務を同様に、より簡便な取扱いを認めることが考えられるのではないか。

【3.乗合募集代理店の規制に関する各委員等の意見など】
以下、乗合募集代理店の規制に関する各委員等の意見などです(金融庁HPの「第9回(1月30日)資料1-1事務局説明資料(1)(PDF)」・P9〜14より抜粋・転載)。

【乗合募集代理店・保険仲立人を巡る現状について】

〜利用者が多様な保険の中から安心して選択できる保険募集のあり方について〜

1.規制の概要について

○複数の保険会社の商品を販売することを認められている主体としては、保険仲立人と乗合代理店が存在する。

○保険仲立人に対しては、一般的な募集行為に係る規制に加えて保証金供託義務等の規制が課せられている一方、乗合代理店については、一社専属の募集人と同様に、保険会社側の代理店として位置づけられ、保険仲立人のような上乗せ規制は課せられていない。

○保険仲立人、保険募集人のいずれも金融庁(財務局)が監督権限を有しているほか、保険募集人については、これを補完する形で保険会社による管理・指導等が定められている。

2.乗合代理店の状況について
○乗合代理店は、極めて小規模なものから、フランチャイズ形式のものを含め、数百の店舗網を有する大規模なものまで様々なものが存在する。

○乗合代理店の中には、「公平・中立」を標榜し、その取り扱う複数の保険会社の商品の中から顧客のニーズに合ったものを販売するサービスを提供することによって、顧客の支持を集めているものが存在。

○一方、法律上の乗合代理店の位置づけは、あくまでも保険会社側の代理店として位置づけられていることから、「公平・中立」であることについて、法的に位置づけられているわけではない。

(乗合代理店が「公平・中立」を標榜して活動することについて)

【A意見】「公平・中立」と称して募集活動を行うことは禁止する方向性に係るもの。


 ・「公平・中立」と言った場合には、顧客は「公平・中立な立場から、自分にとって一番いい商品を勧めてくれる人」だと考えるが、これが保険会社の代理店である乗合代理店の法的立場と矛盾することが問題の本質ではないか。これは、乗合代理店の法的位置付け、権限について顧客に正確、適切に理解させ、顧客との認識のギャップを是正させれば解決できる問題である。

 ・「公平・中立」と称して保険募集を行えるのは保険仲立人の領域であり、乗合代理店は本来の保険募集人の領域に戻らなければならない。

【B意見】「公平・中立」と称して募集活動を行ってもよいが(or行うのであれば)、誠実義務・手数料開示義務等を課す方向性に係るもの。

 ・顧客の誤認を招かないよう勧める商品の選択の理由に関する情報開示、保険会社の代理人である旨の身分開示をすることが望ましい。

 ・顧客が、ニーズ喚起の場面で自分にとってベストアドバイスだと誤認してしまうと、後々商品を比較する場面でもその誤解を修正することは難しいものと考えられる。また、「公平・中立」を標榜していながら自らの法的立場との矛盾があるのは非常によくない。入口で「公平・中立」と称して募集するのであれば、善管注意義務やベストアドバイス義務は保険仲立人同様に課せられるべき。ただし、手数料開示義務については、手数料体系が複雑であり難しいものと考えられる。

 ・「公平・中立」を標榜して保険募集を行う場合に、乗合代理店と保険仲立人の間で供託金拠出義務の差が生じるのは、乗合代理店は所属保険会社等によって倒産リスクがカバーされていることによって、正当化できるのではないか。

 ・乗合代理店に、「保険会社の代理人である」との法的な立場を説明させるだけでは、問題は解決しない。問題の本質は、「公平・中立」を謳っているにもかかわらず、本当に「公平・中立」であるかが担保されていないことではないか。マーケットにおいて、ある程度、浸透しているサービスなので、それを認めた上で弊害が生じないような仕組みを考えるべきではないか。

 ・保険仲立人も保険会社から手数料を受け取っており利益相反状況にあるが、これについては、誠実義務、手数料開示義務を課すことによって対応している。そうだとすれば、乗合代理店が「公平・中立」を標榜する場合には法299条と同様の誠実義務が課せられ、違反があった場合には所属保険会社も責任を負うのであれば、当該乗合代理店が「公平・中立」であることについても担保できるのではないか。

 ・「公平・中立」を標榜する乗合代理店については、代理店が「実は一番自分が儲かるものを売っているのではないか」という疑念に対処するため、手数料を開示させるべき。複雑な手数料体系であっても、監督指針等で開示の仕方を工夫すればよいのではないか。

 ・仮に、「公平・中立」と表現することを禁止しても、実際の募集の場面では、顧客に同様の印象を与える別の表現が使われるようになるだけで、イタチごっこになるのではないか。むしろ、顧客本位のアドバイスをするということを顧
客に宣言させた上で、手数料開示義務を課し、透明性を確保するという方法もあるのではないか。また、手数料が複雑であることについては、そもそも顧客に理解可能な形で開示できないような報酬体系が認められて良いのか、という観点にもつながるのではないか。

 ・「公平・中立」を標榜して募集をする場合には、すべからく保険仲立人となることを求める、というのは、実際には困難ではないか。

 ・手数料開示義務を課したとしても、手数料については、個別契約と一致しない手数料もあるなど手数料体系は様々であり、保険会社も顧客に契約してもらえるような手数料の開示をするようになり、結果として顧客に誤った情報を与えることになるので慎重な議論が必要。

 ・乗合代理店であっても、善管注意義務を課しさえすれば、「公平・中立」を標榜して保険募集をすることを認めるのは、保証金供託や手数料開示を義務づけられることなく保険仲立人と同様の活動を認めることになり、適当ではないのではないか。

 ・乗合代理店の中に、制度として常に顧客との間に善管注意義務を負うグループを作ることは、保険募集を行う者について、新たなカテゴリーを設けることにつながるが、そのような大改正をすることには躊躇を感じる。

○オブザーバーのご発言

 ・代理店と顧客の間におけるやりとりの内容によって規制の内容が変わるとなると、保険会社による代理店管理が困難になるのではないか。

 ・顧客ニーズに合致した保険商品を提供するということに関し、専属募集人よりも乗合代理店は複数商品を提供できるということで、顧客に対しより幅広い選択肢を提供している。この行為を「公平・中立」と表現してきたが、これらの行為そのものについての価値を我々は感じており、この方法を禁止することは止めて頂きたい。なお、「公平・中立」という表現を禁止するということになったとしても、我々としてはさほど、顧客の評価に影響を及ぼさないと考えている。

 ・乗合代理店と保険仲立人の制度を共に共存させるのであれば、顧客から見て両者の違いがわかるように、きちんと整理して頂きたい。

(乗合代理店が「公平・中立」を標榜して活動することについて) 
○乗合代理店による保険募集の場面における「公平・中立」という表示は、顧客からは

 @保険会社と顧客の間で「公平・中立」であること

 A乗り合っている保険会社間において「公平・中立」であること

 の複数の捉え方が可能であると考えられる。このうち、@については、保険会社側の継続的な代理人であるという乗合代理店の法的立場との両立が困難であると考えられるが、Aについては、概念上は、各保険会社の代理人という立場と両立させることも可能であると考えられる。

 このことを踏まえ、以下の論点について検討する必要があるのではないか。

◇乗合代理店は、法律上は保険会社側の代理人であることから、顧客が誤解しないよう、その立場について説明をさせる必要があると考えるが、どうか。

 ※顧客の誤解を防ぐ観点からは、単に「保険会社から委託を受けて募集を行っている」ではなく、「保険会社のために保険募集を行っている」など、わかりやすい説明が求められると考えられる。

◇所属保険会社と顧客の間で「公平・中立」であることを標榜するなど、保険会社の代理店としての立場を誤解させるような表示を行うことについては、禁止すべきと考えるが、どうか。

◇乗り合っている保険会社間における「公平・中立」を標榜して活動することについて、どう考えるか。

A案:顧客が、「公平・中立」を『所属保険会社と顧客の間で「公平・中立」である』と誤解するおそれがあることから、併せて禁止する。


 ※「公平・中立」の言葉を用いない他の表示を網羅的に禁止することは困難ではないか。

 ※必ずしも禁止する必要がない『乗り合っている保険会社間における「公平・中立」を標榜して活動すること』まで禁止してしまうおそれがあるのではないか。

B案:『乗り合っている保険会社間における「公平・中立」であること』等を標榜すること自体は禁止しないも
のの、それぞれ乗合代理店の特性に応じ、適切な保険募集を担保するため、体制整備義務等に基づき、追加的な措置を求める。


 ※追加的な措置の具体的内容としては、乗合代理店の特性(規模、形態、乗合会社数、取扱商品の違い等)に応じ、例えば、以下のものが考えられるのではないか。

 ・把握した顧客の意向を踏まえ、複数の保険会社の商品から特定の商品(群)を勧める場合に、推奨理由を説明するための体制を整備

 (顧客の意向に合致している商品のうち、一部しか推奨しない場合に、当該商品が顧客の意向に合致している理由に加えて、当該絞り込みの理由を併せて説明)

 ・顧客から求めがあった場合に、所属保険会社から受領する手数料等を適切に開示するための体制を整備


以上です。

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