現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS 障害給付金の支払いを巡る裁定事案。

<<   作成日時 : 2013/04/10 19:28   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成24年度第3四半期の裁定概要集(PDF)に、障害給付金の支払いを巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 責任開始前の事故を理由に不支払いとなった障害給付金等の支払い、また、予備的に募集人が無断で行った復活手続きを向こうとして、復活意向の既払込保険料等の支払いを求めて申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成14年1月に終身保険に加入し、平成14年7月および同16年2月に失効した後に復活しているが、平成14年9月に交通事故にあい、平成22年9月に「高次脳機能障害」と診断されたことから、平成22年10月、障害給付金等の支払いを請求したところ、失効中の責任開始前の事故を理由に不支払となった。しかし、以下の理由により、障害給付金等、予備的に復活移行の既払込保険料および迷惑料を支払ってほしい。

(1)診断書等によれば、交通事故による障害は、障害給付金等の支払事由に該当する。

(2)復活手続きは、募集人が無断で書類を代筆し行ったものである。

(3)募集人より郵送されてきた冊子の内容、募集人による不適正な復活手続きおよびその後の対応により、精神的な苦痛を受けた。

…この事案は既に和解が成立しています。

交通事故に遭ったのが平成14年、高次脳機能障害と診断されたのが平成22年…申立人は、8年かかってようやく「正しい病名診断」を受けることができたのでしょう。

8年の間に医師を含めた周囲の無理解・無知な人間から「精神的なもの」などと言われたりして、精神的に追い詰められたこともあったでしょう。

高次脳機能障害に苦しんでいる申立人には大変気の毒なことですが、

@保険の効力が失われている間に生じた事故による障害である以上、保障することはできない。

A仮に失効することなく、保険の効力が有効であったとしても、申立人の障害はお支払すべきケースに該当しないため、保険会社は保険金等を支払うことができない。


―のです。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成24年度第3四半期終了分裁定概要集・P2〜3より転載)。

<事案の概要>
 責任開始前の事故を理由に不支払いとなった障害給付金等の支払い、また、予備的に募集人が無断で行った復活手続きを向こうとして、復活意向の既払込保険料等の支払いを求めて申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成14年1月に終身保険に加入し、平成14年7月および同16年2月に失効した後に復活しているが、平成14年9月に交通事故にあい、平成22年9月に「高次脳機能障害」と診断されたことから、平成22年10月、障害給付金等の支払いを請求したところ、失効中の責任開始前の事故を理由に不支払となった。しかし、以下の理由により、障害給付金等、予備的に復活移行の既払込保険料および迷惑料を支払ってほしい。

(1)診断書等によれば、交通事故による障害は、障害給付金等の支払事由に該当する。

(2)復活手続きは、募集人が無断で書類を代筆し行ったものである。

(3)募集人より郵送されてきた冊子の内容、募集人による不適正な復活手続きおよびその後の対応により、精神的な苦痛を受けた。

<保険会社の主張>
 下記の理由により、申立人の請求に応じることはできない。

(1)障害給付金等の請求は保険約款上の給付金の支払要件には該当しない。

(2)平成16年2月に復活の手続きを行っていることから、本件の障害は、責任開始日(平成16年2月)前の事故(平成14年9月)を原因とする障害であるので、支払対象とはならない。

(3)復活手続きは代筆ではあるものの、契約者本人の同意を得ているので有効である。

(4)募集人に不法行為は認められず、損害賠償責任はない。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の書面、および申立人、募集人双方からの事情聴取の内容にもとづき審理した。

 審理の結果、下記の事情を踏まえ、本件は和解により解決を図るのが相当であると判断し、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第34項第1項にもとづき、和解案を当事者双方に提示し、その受諾を勧告したところ、同意が得られたので、和解契約書の締結をもって解決した。

1.障害給付金等の請求について
(1)本件特約約款では、障害給付金の支払要件として、「被保険者が、この特約の保険期間中に、次のいずれにも該当する身体障害の状態になったとき」とし、「(中略)2.付表1に定めるいずれかの身体障害の状態」とされている。

(2)高次脳機能障害は、中枢神経系の障害であるが、約款付表1では、「中枢神経系、精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に日常生活動作が著しく制限されるもの」とされており、「『日常生活動作が著しく制限されるもの』とは、食物の摂取、排便・排尿・その後始末および衣服着脱・起居・歩行・入浴のほとんどが自力では困難で、その都度他人の介護を要する状態をいいます。」とされている。

(3)医師の意見書では、食事動作、更衣動作、排尿動作、排便動作、入浴動作、屋内歩行のいずれも「自立」とされており、屋外歩行は「ときどき介助」となっていることから、申立人の症状は上記約款の障害状態に該当しないことは明らかである。

(4)また、本件特定損傷特約に基づく給付金については、同特約約款には「1.(前略)付表1に定める特定損傷(中略)に対して受けた治療」に該当する場合に支払うことと規定され、付表1には「骨折、関節脱臼、腱の断裂」のみが記載されているが、受傷当初に作成されたと推認される書類には、上記特定損傷に該当する傷害の記載がない。

(5)したがって、申立人の傷害及び障害はいずれも保険金、給付金の支払要件には該当しないので、責任開始日前の受傷であるか否か等のその他の問題を判断するまでもなく、申立人の請求は認められない。

2.既払込保険料の請求について
(1)復活もひとつの契約であり、契約者からの授権のない者が契約申込行為をしても契約は無効である。但し、契約者がその後契約が有効であることを前提とした行為をした場合には、無権代理行為の追認となり、契約は有効となる。

(2)本件では、平成14年の復活手続きは募集人が行い(但し募集人は法定代理人である申立人の母親の同意を得たと主張している)、平成16年の復活手続きでは募集人は母親のみに会ったが申立人には会っていないと陳述しており、書類作成は誰が行ったのかは不明である。従って、本件は無権代理である可能性があるが、当該各復活後も申立人は保険料を長期間払い続けており、本件復活手続きにつき追認があったものと認められ、本復活は民法116条により有効であり、保険料の返還は認められない。

(3)なお、申立人は募集人が告知書を勝手に書いた、あるいは説明がなかったのは保険業法300条違反である故、保険料を返還するべきとも主張しているが、保険業法違反は保険契約の効力には影響がないので、保険料の返還を請求する根拠とはならない。

3.和解の理由
 以上のとおり、保険金、給付金の請求、並びに既払込保険料の返還請求は認められないが、本件には次のように考慮するべき事実が存在する。

(1)平成14年の復活の際に、募集人が申立人の母親から復活手続きの依頼を受けたか否かは争いがあるが、契約者に全く面談をせずに書類を作成した行為は、仮に母親の承諾があったとしても不適切な行為であるといわざるをえない。また、その際、募集人は保険料を立て替えているが、その行為自体も不適切である。

(2)平成16年の復活の際にも、募集人は申立人に容易に面談できたにもかかわらず、母親のみに面談して申立人の意向を確認していないことは、不適切な行為である。

(3)募集人は本件紛争が発生した後に、何らの合意なく趣旨不明の金員を申立人宅に持参しているが、その行為もいたずらに紛争を拡大している。

(4)以上のように、本件紛争のきっかけは保険金、給付金の支払いの有無にあるものの、募集人の説明不足と不適切な行為の積み重ねが申立人の不信を助長し、その結果、申立人に負担をかけた可能性があることは否定できない。

(5)申立人の主張する迷惑料は不法行為に基づく損害賠償(慰謝料)の請求であるが、本件では、募集人の行為を、直ちに不法行為を構成するような違法行為として認定することはできないものの、申立人に負担をかけた点を考慮せざるを得ない。

【参考】
・民法116条(無権代理行為の追認)
 追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。


以上です。

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↑、1枚目は庭先の紅葉苔に掴まって猛烈な南風に耐えるモンシロチョウ。2枚目は庭先のクロッカス。3枚目はホトケノザで交尾中のモンシロチョウ(いずれも先月撮影)。

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