現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS がん入院・手術給付金の支払を巡る裁定事案。

<<   作成日時 : 2013/06/11 00:30   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成24年度第4四半期分の裁定概要集(PDF)に、がん入院・手術給付金の支払を巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 約款に定める支払用件に該当しないことを理由にがん入院・手術給付金が支払われないことを不服として、給付金の支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成23年3月から同年6月にかけて、上中部胆管癌により入院し2回の手術(@内視鏡的胆道ステント留置術、A肝門部胆管悪性腫瘍術)を受けたため、それにもとづくがん入院・手術給付金を受け取った。その後、同年10月から11月にかけて、膵液漏(原因:上中部胆管癌)により入院し手術(経皮的腹腔腫瘍ドレナージ術)を受けたため、がん入院・手術給付金を請求したところ、約款に定める支払要件に該当しないとの理由により、給付金が支払われない。今回の入院・手術は、先に給付金を受け取った入院・手術と同一病名であることから、給付金を支払ってほしい。

…この事案は既に和解が成立しています。

保険会社は約款と照合し、その結果、申立人の給付金請求理由の再入院および手術内容は、給付金の支払事由に該当しないと判断したようですが、そのことについて生命保険相談所は

< 「がんの治療を直接の目的とする」とは、がんという悪性新生物そのものに対する処置、即ち摘除手術や抗がん剤治療、あるいは放射線治療、または、これらの治療に伴い生命維持のために必然的に付随する処置(誰でも当然に受ける処置)を意味し、従って、がんの治療の結果生じた身体の不具合については、上記基準に該当しない限り、本件約款に該当しないことを原則とする。しかしながら、がんの治療の必然的な結果とはいえないまでも、相当の可能性をもって生ずる身体の不具合で、生命維持のために必要な処置であり、かつがんの治療と時間的に近接している処置であって、社会通念上「がんの治療を直接の目的」とする処置と同視しなければ著しく不合理である場合には、例外的に当該処置を上記約款の「がんの治療を直接の目的とする」ものに準じて取り扱うことが相当であると判断する。

 本件申立にかかる入院、手術は、肝門部胆管悪性腫瘍術は、消化管、膵管、胆管を一度に取り除く術式であり、消化器外科学領域では、最も侵襲の大きく難易度が高い手術であり、後半数近い割合で問題の膵液漏が発生するため、肝門部胆管悪性腫瘍術をした場合、膵液漏が発生する高度の蓋然性が認められる。

 加えて、膵液漏とは、たんぱく質、糖分、脂質の全てを分解する力を持つ膵液が、膵管の損傷により漏れ出す症状であるが、これを放置した場合、漏れ出した膵液が周りの臓器や血管などを溶かし、腹膜炎や腹腔内出血、敗血症などの致命的な合併症を引き起こしてしまうため、漏れた膵液を体外に排出したりするなどの対処を施すことが必ず必要とされ、本件の入院治療は、手術から6ヵ月程度(前回退院から4ヵ月)になされたものであり、膵液漏の発生及び身体に対する影響に鑑みれば、がんの手術と時間的に接着しているものと評価できる。

 本件のように、肝門部胆管悪性腫瘍術をした後、膵液漏が発生した場合、その漏れ出した膵液を体外へ排出するために行う経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術は、がんの治療に生命維持のために必然的に伴う治療と同視できるものと評価することが相当である。>


としています。ん〜…保険会社の支払い査定はとても大変ですね〜。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成24年度第4四半期終了分裁定概要集P24〜25より転載)。

[事案24-76] ガン入院等給付金支払請求
・平成25年3月25日 和解成立

<事案の概要>
 約款に定める支払用件に該当しないことを理由にがん入院・手術給付金が支払われないことを不服として、給付金の支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成23年3月から同年6月にかけて、上中部胆管癌により入院し2回の手術(@内視鏡的胆道ステント留置術、A肝門部胆管悪性腫瘍術)を受けたため、それにもとづくがん入院・手術給付金を受け取った。その後、同年10月から11月にかけて、膵液漏(原因:上中部胆管癌)により入院し手術(経皮的腹腔腫瘍ドレナージ術)を受けたため、がん入院・手術給付金を請求したところ、約款に定める支払要件に該当しないとの理由により、給付金が支払われない。今回の入院・手術は、先に給付金を受け取った入院・手術と同一病名であることから、給付金を支払ってほしい。

<保険会社の主張>
 下記の理由により、申立人の請求に応じることはできない。

(1)当社が医師に対して行った医事照会に対し、当該医師は、膵液漏は平成23年4月に行った癌摘出手術に続発した症状ではあるが、本件入院中にがんの再発・転移は認められず、がんに対する直接的な治療は行っていないと回答している。

(2)入院診療録によれば、本件入院・手術は、膵液漏に起因する排液に対してドレナージチューブ交換等の保存的治療を目的とするものであることから、約款に定める「がんの治療を直接の目的とした入院・手術」に該当しない。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の書面の内容にもとづき審理した結果、下記の事情を踏まえ、本件は和解により解決を図るのが相当であると判断し、指定(外国)生命保険紛争解決機関「業務規程」第34項第1項にもとづき、和解案を当事者双方に提示し、その受諾を勧告したところ、同意が得られたので、和解契約書の締結をもって解決した。

(1)本件約款では、がん入院給付金の支払要件として、「被保険者が保険期間中に、つぎの条件のすべてを満たす入院をしたとき」とし、「@責任開始日以後に診断確定されたがんの治療を直接の目的とする入院であること、Aその入院が別表に定める病院または診療所における別表に定める入院であること」とし、がん手術給付金の支払いの要件として、「被保険者が保険期間中に、つぎの条件のすべてを満たす手術を受けたとき」とし、「@その手術が責任開始日以後に診断確定されたがんの治療を直接の目的とする手術であること、Aその手術ががんの治療を直接の目的とすること、Bその手術が別表に定める病院または診療所における手術であること、C別表に定めるいずれかの種類の手術であること」としている。

(2)「がんの治療を直接の目的とする」とは、がんという悪性新生物そのものに対する処置、即ち摘除手術や抗がん剤治療、あるいは放射線治療、または、これらの治療に伴い生命維持のために必然的に付随する処置(誰でも当然に受ける処置)を意味し、従って、がんの治療の結果生じた身体の不具合については、上記基準に該当しない限り、本件約款に該当しないことを原則とする。しかしながら、がんの治療の必然的な結果とはいえないまでも、相当の可能性をもって生ずる身体の不具合で、生命維持のために必要な処置であり、かつがんの治療と時間的に近接している処置であって、社会通念上「がんの治療を直接の目的」とする処置と同視しなければ著しく不合理である場合には、例外的に当該処置を上記約款の「がんの治療を直接の目的とする」ものに準じて取り扱うことが相当であると判断する。

(3)本件申立にかかる入院、手術は、肝門部胆管悪性腫瘍術は、消化管、膵管、胆管を一度に取り除く術式であり、消化器外科学領域では、最も侵襲の大きく難易度が高い手術であり、後半数近い割合で問題の膵液漏が発生するため、肝門部胆管悪性腫瘍術をした場合、膵液漏が発生する高度の蓋然性が認められる。

(4)加えて、膵液漏とは、たんぱく質、糖分、脂質の全てを分解する力を持つ膵液が、膵管の損傷により漏れ出す症状であるが、これを放置した場合、漏れ出した膵液が周りの臓器や血管などを溶かし、腹膜炎や腹腔内出血、敗血症などの致命的な合併症を引き起こしてしまうため、漏れた膵液を体外に排出したりするなどの対処を施すことが必ず必要とされ、本件の入院治療は、手術から6ヵ月程度(前回退院から4ヵ月)になされたものであり、膵液漏の発生及び身体に対する影響に鑑みれば、がんの手術と時間的に接着しているものと評価できる。

(5)本件のように、肝門部胆管悪性腫瘍術をした後、膵液漏が発生した場合、その漏れ出した膵液を体外へ排出するために行う経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術は、がんの治療に生命維持のために必然的に伴う治療と同視できるものと評価することが相当である。


以上です。

画像
↑、水を飲むナミアゲハの春型(オス)(4月撮影)。

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