現役保険営業マンの「生命保険徒然日記」

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zoom RSS がん診断給付金の支払いを巡る裁定事案。

<<   作成日時 : 2015/07/23 00:29   >>

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生命保険協会が取りまとめた、平成27年1〜3月の裁定概要集(PDF)にがん診断給付金の支払いを巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 約款に定める悪性新生物に該当しないことを理由にガン診断給付金が支払われなかったが、支払われない「がん」があることは聞いていないとして、契約の無効を求めて申し立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成24年9月、「ボーエン病」(有棘細胞癌(表皮内癌))と診断され手術を受けたので、昭和53年8月及び平成6年1月に契約したがん保険にもとづき、ガン診断給付金を請求したが、約款で支払対象とする「悪性新生物」に該当しないことを理由に支払われなかった。

 以下の理由により、本契約を無効としてほしい。

 (1)契約申込時に「がんになれば保険金が支払われます」と説明を受けただけで、支払われない「がん」があることは聞いていない。

 (2)契約申込時に、契約のしおりや約款は受け取っていない。

【管理人の感想】
この事案は既に裁定が終了しています。

申立人が罹患した「ボーエン病」(有棘細胞癌(表皮内癌))とはどのような病気なのか?調べてみたところ、国立がん研究センター・がん情報サービスの「皮膚がん前駆症・表皮内がん」において、以下のように解説されていました。

< 放置すると皮膚がんへと変化する皮膚がん前駆症と呼ばれるものがあります。皮膚科では、以前から皮膚がん前駆症という言葉は以下の2つの意味で使われます。

 1つ目は、悪性の細胞、つまりがん細胞をもってはいるのですが、これが表皮の中だけにとどまっている疾患をさす使い方です。これは皮膚がんの病期分類の0期と同じ状態で、表皮内がんと呼ばれるものです。これを皮膚がん前駆症・表皮内がんと記載しています。これを放置しているとがん細胞はやがて真皮の中へ入り、本物の皮膚がんになりますので、表皮内がんのうちに治療してしまうことが大切です。

 2つ目は、もっと広い意味で皮膚がん発生の母地になるものをさします。この中には、慢性放射線皮膚炎や、熱傷瘢痕(ねっしょうはんこん)などが含まれます。現在はどこにもがん細胞はないのですが、正常の健康な皮膚に比べて将来がん細胞が出現しやすいため、注意深く皮膚を観察する必要のある状態のことです。すぐに治療をしなければならないわけではありません。ここでは、皮膚がん前駆症・表皮内がんの中で、発生頻度の高い代表的な病変について以下に述べます。

 …

 2.ボーエン病
 形がふぞろいの斑状、または軽く盛り上がった皮疹で、正常皮膚との境界がはっきりしています。色は淡い紅色から褐色調であることが多く、表面には白色や黄白色のがさがさと乾燥してはがれ落ちやすい皮膚が付着しています。ときには一部にびらんがあったり、かさぶたがついていることもあります。ボーエンというのは発見者の名前です。日本人では約80%が胸、腹、背、上腕、太ももなどの日光に当たらない部位に発生し、がんこな湿疹と間違われることもしばしばあります。ボーエン病も、日光角化症と同じように、進行すると有棘細胞がんになります。全身にこの皮疹ができる多発性ボーエン病は砒素の摂取と関連があることが知られています。

 …>


また、皮膚がんの病気分類における0期についてですが、次のように解説されていました。

< 悪性化した細胞(がん細胞)は出現しているものの表皮の中にとどまっている。 この時期を表皮内がんと呼ぶが、これはがんの一歩手前の状態。

 本物のがんではない。>


申立人が罹患した「ボーエン病」(有棘細胞癌(表皮内癌))は、約款に定める悪性新生物に該当しないので診断給付金はお支払できない、とした保険会社の判断は妥当なものであるといえますね。

【事案の内容】
以下、裁定事案の内容です(平成27年1〜3月裁定概要集・P14〜15より転載)。

[事案26-124] 契約無効請求
・平成27年1月28日 裁定終了

<事案の概要>
 約款に定める悪性新生物に該当しないことを理由にガン診断給付金が支払われなかったが、支払われない「がん」があることは聞いていないとして、契約の無効を求めて申し立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成24年9月、「ボーエン病」(有棘細胞癌(表皮内癌))と診断され手術を受けたので、昭和53年8月及び平成6年1月に契約したがん保険にもとづき、ガン診断給付金を請求したが、約款で支払対象とする「悪性新生物」に該当しないことを理由に支払われなかった。

 以下の理由により、本契約を無効としてほしい。

 (1)契約申込時に「がんになれば保険金が支払われます」と説明を受けただけで、支払われない「がん」があることは聞いていない。

 (2)契約申込時に、契約のしおりや約款は受け取っていない。

<保険会社の主張>
 申立人が申込みにあたり、約款上のがんとは異なる支払事由を認識していたと認められる事実はなく、錯誤があったとは認められないので、申立人の請求に応じることはできない。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の書面の内容にもとづき審理を行った。審理の結果、以下のとおり、申立内容は認められないので、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第37条1項にもとづき、裁定書にその理由を明記し、裁定手続を終了した。

1.支払事由該当性について
 診断書によると、申立人の本件疾病は約款上の悪性新生物に分類されず、本契約の給付金の支払対象となる「がん」には該当しないので、保険会社の支払拒絶は正当といえる。

2.募集時の説明について
 (1)保険契約者が合理的な判断を行うために必要な契約内容について、募集人が説明義務を果たしたかが問題になるが、本契約は20年以上前に締結されていることから、募集人の説明内容については、関係者の事情聴取を実施しても、特段の証拠がない限り、現時点で明確にすることは困難と言わざるを得ず、申立人が主張する、募集人の説明内容を認めることはできない。

 (2) 契約のしおりや約款の交付についても、当事者の主張が異なり真偽は明らかではなく、また、契約申込書には契約のしおり等の受領印が捺印されており、申立人がしおりや約款を受領したことを推測させる痕跡もあることから、申立人の主張を認めることはできない。仮に、約款が交付されていなかったとしても、それ自体は重大な問題だが、そのことによって契約の効力が左右されるものではない。

3.錯誤無効について
 保険商品の選択は契約者によって相当幅があるものの、通常人が、本契約において、約款上の「悪性新生物」に該当しない「がん」は給付金の支払対象とならないことを認識していれば、本契約に加入しなかったとまでは認められない。よって、申立人の錯誤を、「要素の錯誤」と認めることはできず、錯誤無効の主張は認められない。


以上です。

画像
↑お茶の花にやってきたキチョウ(13年10月撮影)。

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