金融庁、動く!!保険商品の販売・勧誘時の新ルールについて③

前回*は、金融庁の「保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム(以下、検討チーム)」が、平成17年の発表資料「中間論点整理~保険商品の販売・勧誘時における情報提供のあり方~(以下、発表資料)」で、“参考”とした諸外国の情報提供規制についてご案内しました。

*記事はこちらです。
  • 金融庁、動く!!保険商品の販売・勧誘時の新ルールについて②

    3)本題の「販売・勧誘時における情報提供のあり方」について①
    今回はいよいよ本題の「販売・勧誘時における情報提供のあり方」についてご案内します(ただし、本題とあって非常に情報量が多いため、連載形式で記事にしてまいります。ご了承ください)。発表資料には以下のように記述されております。

    【Ⅲ・販売・勧誘時における情報提供のあり方】
     1.特に説明すべき重要事項(「契約概要」・「注意喚起情報」)
     (1)検討する際の視点
     現状の情報提供については、以下のような指摘がなされた。
     ①保険商品の多様化・複雑化や説明すべき事項の増加等の理由から、消費者に提供される情報量が過大となっていることにより、かえって消費者の理解が妨げられている。

     ②保険会社の提供する情報がまちまちとなっていることにより、消費者の保険商品に対する理解に濃淡が生じる恐れがあるとともに、消費者が複数の会社の商品を比較考量することを困難にしている。

     
     これらを改善するためには、以下のような施策が有効と考えられる。
     (イ)一般的な消費者であれば理解しようとする意欲を失わない程度の情報量に限定した重要事項を定めること

     (ロ)商品分野ごとに最低限の重要事項を明確化すること


     また、重要事項を明確化するために、情報提供が持つ機能のうち、商品内容についての理解を促進させるという機能と、告知義務等のいわゆる不利益情報について注意喚起(警告)するという機能に着目し、以下の分類に情報を整理し、顧客に提供することが望ましい。
     ・顧客が保険商品の内容を理解するために必要な情報(以下、「契約概要」という。)

     ・保険会社が顧客に対して注意喚起すべき情報(以下、「注意喚起情報」という。)

      更に、これらの情報には含まれないが、保険商品の販売・勧誘時には当然提供されるべき事項も整理することも必要であると考えられる。

     「契約概要」・「注意喚起情報」を整理するにあたっては、確かに、重要事項の説明義務の明確化という意味で定めることが可能となれば、募集人にとっても何を説明すべきかが明確になり、消費者、保険会社双方にとって最も望ましい形と考えられる。
     
     しかし、顧客ニーズの多様化に鑑みると、消費者に対して重要事項の説明義務を尽くしたという意味での重要事項を定めようとすると、記載すべき量が大幅に増大し、結局は契約のしおりとほぼ同様の分量となってしまうとも考えられ、消費者に分かりやすい説明とならない恐れがあるとの意見があった。
     
     よって、本中間論点整理においては、まずは顧客の理解を高める、及び顧客に対して注意喚起するという観点から、重要事項のうち特に説明すべき重要事項を、「契約概要」、「注意喚起情報」として整理することが適当である。

     (2)「契約概要」及び「注意喚起情報」のあり方
     ①「契約概要」・「注意喚起情報」の内容については、法令等において商品の特性等(投資性商品か保障性商品か等)を踏まえた枠組みを定め、商品分野ごとの細目については業界において自主ガイドラインを定めることが望ましい。これにより、消費者における最低限の理解を確保しつつ、多様化・複雑化した保険商品に対して機動的な対応ができると考えられる。

     ②「契約概要」及び「注意喚起情報」の枠組みについて、保障性商品を例に取ると、例えば、以下のようなものが考えられる。
     【「契約概要」の枠組み(案)】
     ア.商品の仕組み
     イ.保険期間
     ウ.担保内容(主な支払い事由、主な免責事由等)
     (注)通例でない免責事由がある場合には、その旨特記すべき
     エ.引き受け条件(保険金等)
     オ.付加できる主な特約及びその概要
     カ.保険料(選択できる特約があれば個別表示)
     キ.保険料払込方法、保険料払込期間

     【「注意喚起情報」の枠組み(案)】
     ア.クーリングオフ
     イ.告知義務(違反)
     ウ.責任開始期
     エ.主な免責事由
     (注)通例でない免責事由がある場合には、その旨特記すべき
     オ.保険料の払込猶予期間、契約の失効、復活等
     カ.解約と解約返戻金
     キ.セーフティーネット
     ク.特に法令等で注意喚起することとされている事項(契約転換制度、金融商品販売法で求められる説明等)

     枠組み及びその細目を定める際には、投資性商品か保障性商品か、定額商品か変額商品か、保険期間が長期か短期か、個人向け商品か法人向け商品か等といった保険商品の特性を勘案する必要があると考えられる。

     なお、細目を定めることについて、「注意喚起情報」においては可能と考えられるが、「契約概要」においては難しく、特に商品の多様化が進んでいる保障性商品については困難ではないか、との意見もあった。
     
     ③「契約概要」・「注意喚起情報」を記載する媒体としては、その情報の重要性から書面であることが必要と考えられる。
     
     ④商品分野ごとの細目を定める際には、一般的な消費者であれば理解しようとする意欲を失わない程度の情報量を定め、その範囲内で優先的に説明すべき事項は何かを検討することとなる。

     なお、具体的な情報量について、実効性の観点から、「契約概要」・「注意喚起情報」あわせてA3両面程度までに収めることが望ましいとの意見と、消費者に誤解のないような情報提供をするためにはある程度大部な分量にならざるを得ないとの意見があった。

     ⑤このような細目及び情報量の検討については、商品の性質及び複雑性を考慮しつつ、消費者の意見も参考にしながら行うことが適当でありこれらを定めた後も、商品の多様化・複雑化にあわせて適時・適切に見直すことが望ましい。

     ⑥「契約概要」・「注意喚起情報」を記載した書面には、保険会社の苦情相談窓口の連絡先とともに、保険会社との間で苦情の解決が出来ない等の場合、業界の苦情相談窓口に苦情を申し立てる方法があることを併せて明記することも必要と考えられる。

     (3)その他
     「契約概要」・「注意喚起情報」以外にも、以下の項目については、保険商品の販売・勧誘時に顧客に対して特に説明することが必要な情報と考えられる。

     ①募集人の地位の説明
     募集人が自己の立場を明らかにするために、所属保険会社等の名称を明示するとともに、自己の権限が保険契約の締結の媒介であるのか代理であるのかということ(以下、「募集人の地位」という。)を説明する必要がある。
     この点について、消費者は媒介であるか代理であるかの別を説明されただけでは、どのような意味か分からないことから、例えば、告知受領権を持たない、契約締結の可否を判断することは出来ない等の説明を併せて行うことが重要ではないかとの意見があった。
     
     ②申込内容の確認
     顧客が自らの契約内容を正確に理解することを確保するため、保険会社は申し込み内容の確認を顧客に求める必要があると考えられる。

     ③代理店の手数料開示
     保険会社が代理店に支払う手数料も開示すべきであるとの指摘があったが、これら契約コストの開示にかかる課題については、代理店にベストアドバイス義務を課すべきか等、仲介業者のあり方も関わることであるため、その中で併せて検討することが望ましい。


    以上です…ふうε=(-.-;)。

    次回は「情報提供時期」などについてご案内します。

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    この記事へのコメント

    2006年03月26日 08:17
    おはようございます。
    「理解しようとする意欲を失わない程度の情報量」って大事でしょうね。お客様から、「そんなややこしいこと、説明しなくていいわ」と言われてしまうようだと意味がないですもんね。
    何にしてもお客様の為のルールなので、一般消費者に理解しやすい内容になることを願います
    (^_^)
    現役保険営業マン
    2006年03月26日 10:25
    とことこママさん、一番コメントありがとうございます。
    …おっしゃるとおりです。情報の量をどの程度で「適当」とするかが難しい点でしょうね。
    また、情報量の調整のみならず難解な専門用語(支払い事由など)を極力減らすことも必要ではないでしょうか。
    2006年03月26日 19:01
    こんばんは!
    このブログを見て思い出しました!今週から「注意喚起情報」の資料請求だったんだ!早速準備しなくちゃ…
    現役保険営業マン
    2006年03月26日 19:13
    ともさか保険事務所さん、コメントありがとうございます。
    …そうなんですか、アフラックは対応が早いですね。
    ともさかさんの「うっかり」防止に役立ったようで何よりです。

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