ガンの最新治療②:多発性骨髄種に「サリドマイド治療」

前回*の続きです。11月21日の日本経済新聞・夕刊に、ガンの最新治療についての記事がありました。

*前回の記事はこちらです。
  • がんの最新治療①:転移・再発大腸がんに対する「フォルフォックス療法」

    今回取り上げられていたのは、血液のがんである“多発性骨髄腫”にサリドマイドを投与*する治療方法です。

    *国立がんセンターのサイト内に情報があります。こちら。
  • 新しい治療法-サリドマイド・分子標的療法

    記事によりますと、〈効き目には個人差がある。国立国際医療センターの三輪哲義医長は「効くのは患者の約3割。ステロイドホルモン剤との併用で約5割に効果がある」と解説する。〉とのことです。

    …サリドマイドを服用することで、車の運転や家事もできるまで症状が改善された方もいるようです。

    生かされるのではなく、QOL(生活の質)の向上をもたらす延命治療…根治を望めないがん患者とそのご家族にとっては心強い治療方法ではないでしょうか。

    【記事の内容】

    以下、記事の内容です。

    【がん最新治療を知る②:多発性骨髄腫にサリドマイド治療。薬害の再発防止が課題】
     深刻な薬害を引き起こし世界中で販売中止になったサリドマイドが、血液のがんである多発性骨髄腫に効くと注目されている。医師や患者は個人輸入に頼って使用してきたが、国内メーカーによる再発売に向けた承認手続きも始まった。

     「薬害のことも頭をよぎったが使ってよかった」

     宮崎県に住む主婦の内田裕美さん(仮名、57)は9年前、気管支炎を患った。血液検査で多発性骨髄腫の発病が判明。抗がん剤治療を始めたが、最初の薬は約1年、次の薬も約5年で効かなくなり「頭や腰などが痛み、歯を磨くのもやっとだった」。サリドマイド治療に取り組む熊本県の病院に出向き服用を始めた。現在は車の運転や家事もできるまで改善した。

     多発性骨髄腫は骨髄の形質細胞ががん化して増え正常な血液細胞がうまく作れなくなる。腰や背中の骨の痛みや疲労感、貧血などが表れる。患者の大半が40歳以上で男性に多い。発症者数は年3000~4000人(推定)。

     治療法は骨髄腫のタイプなどで変わる抗がん剤投与が基本だ。65歳以下なら血液を作る幹細胞移植と抗がん剤の大量投与を組み合わせる手法も使われる。ただ決め手がなく「治療・再発を繰り返す。複数の方法を試すしかない」(慶応大学の服部豊助手)。

     サリドマイドを投与すると延命効果があると欧米で報告されたのが1990年代。患者団体の後押しなどもあり、国内でも医師が個人輸入し治療に使う例が急増した。

     問題なのが薬害の再発防止。日本臨床血液学会が2004年、医師ら用に適正使用指針を作成、厚生労働省も患者の使用状況を把握するための登録制度を整備中だ。

     今年8月、藤本製薬(大阪府松原市)が骨髄腫の治療薬としてサリドマイドの製造販売承認を厚労省に申請した。来年にも市場に出回る見通し。日本骨髄腫患者の会の堀之内みどり代表は「サリドマイドを使える病院は限られている。承認後は増えてほしい」と話す。

     現在は保険が利かず薬代はすべて患者負担。10月から服用を始めた都内在住の平田洋子さん(仮名、65)の場合、「1ヵ月で約6万円もかかる」。承認後は今より負担が減るとの期待も強い。

     効き目には個人差がある。国立国際医療センターの三輪哲義医長は「効くのは患者の約3割。ステロイドホルモン剤との併用で約5割に効果がある」と解説する。副作用も少なくない。便秘や強い眠気に加え、投与が長引くと手足がしびれるなど感覚障害も出やすい。

     サリドマイド以外にも患者にとって朗報になりそうな新薬が登場した。10月、ボルテゾミブ(商品名ベルゲイド)が厚労省の承認を得た。年内にも発売になる。海外の研究では再発やほかの治療薬が効かなかった患者の35%で効果を示した。札幌医科大学の石田禎夫講師は「有効な薬は増えている。以前より希望を持てる状況になった」と患者らに説明している。

     ▼サリドマイド 約50年前に旧西ドイツで睡眠・鎮静剤として開発された。妊婦向けに安全なつわりの薬として販売された。その後、神経障害などを引き起こすだけでなく、妊娠中の服用で胎児の手足や耳などに欠損や重い奇形を起こすことが判明、世界中で販売が中止された。


    以上です。

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    この記事へのコメント

    2006年11月23日 17:43
    こんばんは!

    これって非入院治療ですか?
    今後益々外来治療が主になっていくんですね。
    がん保険の“特定治療通院給付特約”を重視したオリジナルプランのご提案を拡充していこう!
    現役保険営業マン
    2006年11月23日 18:18
    ともさか保険事務所さん、一番コメントありがとうございます。
    …新聞記事を読む限りでは非入院治療ではないかと存じます。
    おそらく、放射線治療などによる通院治療の比重が増えていくものと考えられます。
    その方が患者への肉体的負担が少ないですからね。
    今後は、非入院治療にどこまでがん保険を含む医療保障保険が対応できるか、ということが課題になるのではないでしょうか?

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