有料老人ホームの中身に変化―「住宅型有料老人ホーム」が急増。

1月11日の日本経済新聞・夕刊に、有料老人ホームの動向に関する記事がありました。

記事によりますと、

〈 有料老人ホームの中身が変わってきている。これまで主流だった「介護付き有料老人ホーム」に代わって「住宅型有料老人ホーム」が急増。両者は介護保険からのサービスの利用法ががらりと違う。保険外介護サービスの費用負担があいまいであるなど入居希望者や家族の戸惑いが広がっている。〉

とのことです。

…なぜそのようなことが起こっているのか。

記事を読む限り、元々、自立者や虚弱者向けの住宅型有料老人ホームに、想定外の中重度の要介護者が相次いで入居したためのようです。

そして、その根本的な原因は、2006年4月に行われた公的介護保険制度改革(改悪)の一環である、「介護施設の総量規制」にあるようです。

…利用者も事業者も困惑するような改悪を行っては、近い将来、介護保険は公的とは名ばかりの制度になってしまうのではないでしょうか?

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【有料老人ホーム・線引きあいまい―住宅型なのに「介護付き」?費用など説明不足】
 有料老人ホームの中身が変わってきている。これまで主流だった「介護付き有料老人ホーム」に代わって「住宅型有料老人ホーム」が急増。両者は介護保険からのサービスの利用法ががらりと違う。保険外介護サービスの費用負担があいまいであるなど入居希望者や家族の戸惑いが広がっている。

 東京・池袋に住むYさん(55)は、一人暮らしの母親の認知症が進んだため新設の有料老人ホームを昨夏から探し始めた。「住宅型という初耳の方式が多く、サービスと料金の対応がよく分からない」。各社の複雑な料金表を前にうんざりした様子だ。

 有料老人ホームは提供サービスなどにより3つに分類される。このうち介護付きは介護保険の特定施設入居者生活介護というサービスを受ける施設。職員が24時間常に介護にあたる包括方式で、利用者は要介護度別に月2万円前後の1割を支払う。

 ◇“裏ワザ”を駆使
 住宅型は介護付きと同じように建物はマンション形式だが、介護が必要な場合、介護保険の住宅サービス、つまり地域の事業所から個人的にヘルパーなどを利用する方式である。といっても、これは建前だ。多くの施設では「介護付きと同じように、うちの職員がすべて介護にあたりますからご心配なく」と利用者や家族に説明する。

 分類が異なるのに、なぜ同じ内容になるのか。

 多くの場合、住宅型に入居すると、それまでの地域のケアマネジャーやヘルパーを書くホームの職員に切り替えさせられる。その上で、介護保険に基づくヘルパーのケアと施設独自のケアが組み合わされて入居者に提供される。例えば、朝の起床、夕方の入浴、夜の就寝の各介助は介護保険で、3食の食事介助や通院介助は事業所の独自ケアという具合だ。

 名目上は2つのケアが並存していると思えるが、実質的にはいずれの運営母体も、これらの介護を同じ職員が連続的にかかわる。そのため外見上は介護付き老人ホームと変わらぬ“介護”が住宅型老人ホームでも受けられる


 ケアが行き届いているなら、施設形態がどちらでも構わないと考える人もいる。だが、問題は受けているケアが介護保険に基づくものか、保険外のケアなのか明確でなく、費用負担がはっきりしないこと。さらに保険外ケアにそれぞれ対応する費用がよく分からない。事業者は「管理費などから」(ゼクスコミュニティ、未来設計、生活科学運営など)と説明する。

 管理費は一律徴収で、共用部の水光熱費・維持費、生活相談、事務費などを挙げており、身体介護サービスは明記されていない。介護支援サービス、自立支援サービスなどを含めている事業者もあるが、いずれも他の費用と合算だ。ホームによって月額6万円台から14万円近くまで開きがあり、内訳を記していない。

 入居者は症状によって保険外ケアが必要な内容や時間はバラバラであるのに、誰もが同じ金額なのも合理的とは言い難い。事業者は「軽度用介護の入居者は払いすぎかもしれないが、将来、重度化すれば逆に安く済む。入居者同士の助け合いのようなもの」と主張するが、入居時にそのような説明はない。


 ◇要介護は想定外
 なぜ仕組みがあいまいなのか。もともと住宅型は自立者や虚弱者向けで中重度者を想定していなかった。2006年4月の介護保険の制度改訂で自治体が介護施設の「総量規制」に乗り出し、介護付き有料老人ホームの新設にストップをかけたため、住宅型が急増し、そこに中重度の要介護者が相次ぎ入居したからだ。


 全国の市町村で最も有料老人ホームの多い横浜市では、07年中に開設された24施設のうち介護付きは15だったが後は住宅型有料老人ホーム。大阪府では6割、千葉県でも4割が住宅型だった。数年前にはほとんどなかった。

 利用者の重度化が進むと保険の内外サービスが入り組んで職員配置などが煩雑になるのは避けられない。そこで、デイサービスを併設して集団ケアを組み込む事業者も現れた。だが、普通のデイサービスと違って地域住民は来ない。

 住宅型には共同住宅への個別ケアという異なる領域の「ねじれ」が基本にあり、現場の混乱は避けられないようだ。

・有料老人ホーム3類型
1.介護付き有料老人ホーム

・介護サービスの有無…○

・介護が必要になったとき…施設側で提供。


2.住宅型有料老人ホーム
・介護サービスの有無…△

・介護が必要になったとき…居室での生活を続けながら、入居者の選択で地域の介護サービス等を利用。


3.健康型有料老人ホーム
・介護サービスの有無…×

・介護が必要になったとき…契約解除し、退去。


【事業者にも戸惑い】
 訪問介護は自宅で受けるもので、集団の住宅型を想定していないため、事業者側も運営しにくい。認知症の人への話し相手や見守りは高齢者の集団施設では当然の業務だが、介護保険の訪問介護では認められない。「でも放っておけないから持ち出しになってしまう」(オリックス・リビング)。介護時間や内容を前月に作成するケアプランで定めなくてはならないが、現場では緊急の対応を迫られることも多い。

 これらが問題にならなかったのは、事業者側にとって住宅型は「介護付きが許可されないための一時しのぎ」か「重度になったら介護付きに移ってもらう経過施設」という認識が強いためでもある。

 入居者が介護サービスを自由に選択できることが重要だ。事実上、ホーム内職員だけしか選択させない施設は、法の趣旨に反する。

 ▽総量規制
 厚生労働省は201年度までに居住系施設(特養、老健、療養病床、グループホーム、介護専用有料老人ホーム)の定員を要介護2以上の高齢者数の37%にするよう地方自治体に指導。自治体は事業計画で施設の新設を抑制し、中でもグループホームと介護付き有料老人ホームを極端に絞り込んでいる。


以上です。

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