介護を受ける高齢者への虐待に歯止めかからず。背景にあるのは家族の孤立、介護サービスの行き詰まり。

11月17日の日本経済新聞・朝刊に、在宅で介護を受ける高齢者への虐待についての記事がありました。

記事によりますと、

< 在宅で介護を受ける高齢者への虐待に歯止めがかからない。背景にあるのは介護にあたる家族の孤立。厚生労働省も今年から11月11日を「介護の日」に制定、地域が一体となって解決を目指す先進的取り組みも始まっている。ただ、行政が「玄関の向こう側」で起きる出来事に介入するのは難しく、虐待防止に向けた模索が続いている。

 ……

 公的な介護サービスの行き詰まりも高齢者虐待の背景の1つと指摘されている。全日本民主医療機関連合会(民医連)が行った高齢者介護の現状調査からは、多くの高齢者や介護にあたる家族が経済的負担から公的介護サービス利用を控えざるを得ない実態が浮かぶ。>


とのことです。

…管理人も、父が脳出血の後遺症(右半身麻痺と言語障害)があり、介護を必要としているので他人事ではありません。

介護保険法改正により06年4月から、公的介護保険制度が使いにくい制度へと変わったことで、今後も在宅介護の負担が増していき、家族と要介護者がさらに追いつめられるではないかと非常に心配です。



本来、公的介護保険制度は介護する家族↑の負担を軽減するために、介護を社会全体で支えていく制度だったはずです。それなのに、利用抑制をして利用者を苦しめるとは…もはや名ばかり公的制度はないでしょうか。

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【高齢者虐待生む介護家族の孤立―昨年度被害5.6%増加。相談できず袋小路。行政、保護対策探る】
 在宅で介護を受ける高齢者への虐待に歯止めがかからない。背景にあるのは介護にあたる家族の孤立。厚生労働省も今年から11月11日を「介護の日」に制定、地域が一体となって解決を目指す先進的取り組みも始まっている。ただ、行政が「玄関の向こう側」で起きる出来事に介入するのは難しく、虐待防止に向けた模索が続いている。

 「義父を殴ってしまいました」。特定非営利活動法人(NPO法人)「日本高齢者虐待防止センター」(東京都)に寄せられた地方都市に住む女性からの相談。対応した松丸知子・事務局次長は「虐待する側もギリギリまで追いつめられていることが多い」と指摘する。1人だけで介護に当たり、周囲に相談できる人もいないケースで虐待が多いという。

 女性は夫と、夫の父と2年前から同居。夫の留守中、認知症がある義父の世話をしている。その日は義父をデイケアサービスに送り届けて外出する予定だった。普段はぐずらない義父が「今日は行きたくない」と抵抗。急いでいた女性は衝動的に手を上げていた。

 「いつも何かにつけて『ありがとう』と言ってくれるのにひどいことをした」と涙声の女性。松丸さんが周囲に助けを求めるよう助言すると「夫に話したら何をされるか分からない。身の回りで頼れる人もいない」と袋小路に陥った介護生活の不安を繰り返した。

 厚労省の調査結果によると、自治体などが認定した2007年度の高齢者虐待件数は約1万3000件で、前年度比5.6%増。介護者による殺人や心中で亡くなった人は27人に昇った。松丸さんは「玄関ドアの向こうで起きている虐待は本当に見つけにくい、実際の件数はずっと多いはず」とみる。

 高齢者虐待を生む土壌は都市部でより深刻だ。核家族の割合が高く。配偶者同士の「老老介護」や同居する子供が1人で両親の介護に当たるケースが多いからだ。東京都の場合、05年の核家族世帯は293万世帯と全世帯の半数を上回る。自然と家族の負担は重くなりがちだ。

 厚労省は各自治体に「地域ネットワーク整備を」と促しているが、多くの地域で機能しているとは言い難いのが実情。

 東京都内で高齢者の割合が高い葛飾区は「虐待ゼロ地域」を打ち出す。虐待をした家族と高齢者を分離するための「シェルター」設置など全国に先駆けた取り組みを行っている。

 「家に入れてもらえないらしい」。80歳の男性が連絡先の不動産業者に連れられて区の窓口を訪れた。飲食店をたたみ、息子が住む家に入ろうとしたら「入ってくるな」と閉め出されたという。区は男性をシェルターに保護し、施設に入所させる措置を取った。

 葛飾区は行政だけでなく、研究者や弁護士、福祉関係者らで委員会を組織し、事例検討やガイドラインづくりを行っている。同区高齢者支援課の酒井威課長は「家庭内の問題に立ち入るのは難しいが、縦割りではない地域の結びつきをつくることが最も大事」と話す。

【介護サービス行き詰まり。利用制限などに批判も】
 公的な介護サービスの行き詰まりも高齢者虐待の背景の1つと指摘されている。全日本民主医療機関連合会(民医連)が行った高齢者介護の現状調査からは、多くの高齢者や介護にあたる家族が経済的負担から公的介護サービス利用を控えざるを得ない実態が浮かぶ。

 「意思の伝達がほとんどできない」要介護度5の高齢者が在宅でヘルパーを利用した場合、介護保険からの給付制限は月あたり約36万円。ヘルパーの1時間単価は4000円で、1日に利用できるのは3時間どまり。「ほとんど歩けないのに要介護度を引き下げられた」。調査にはこんな不満が多く寄せられた。

 民医連介護福祉部の山平久雄さんは「現状は保険料ばかり取られて必要なサービスを受けられていない。介護を受ける高齢者の窮状は強まるばかりだ」と現状の介護制度を批判する。


以上です。

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