就業不能年金の支払を巡る裁定事案。

生命保険協会が取りまとめた、平成26年7~9月の裁定概要集(PDF)に、就業不能年金の支払を巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 約款に規定する支払事由に該当しないことを理由に就業不能年金が不支払いとされたことを不服として、その支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 三叉神経痛、持続性突発性顔面神経痛と診断され、平成25年3月から7月まで149日間、医師の指示により在宅療養をしたので、平成24年11月に契約した保険に付加した就業不能保障特約に基づき、就業不能年金の支払いを求めたところ、約款所定の就業不能状態に該当しないとして、また、責任開始前の発病であることを理由に、支払いが受けられなかった。

 しかしながら、診断書には、日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを証明する状態に該当し、いかなる職業においても全く就業ができない状態であったことが証明されているので、就業不能年金を支払ってほしい。

…この事案は既に裁定が終了しています。

残念ながら、どう頑張っても就業不能年金を受け取ることはできません。<保険会社の主張>によると申立人の三叉神経痛等は、責任開始期前(保障が開始される前)の発病だからです。

保障が開始される前の発病では、保険会社が保障を行う責任はありません。

では、もし保障が開始された後の発病だったらどうか?と申しますと、保険会社の確認に対する主治医の回答を読む限り、約款に規定されている

<就業不能状態の原因となる「傷害または疾病」は、「被保険者が症状を訴えている場合であっても、それを裏付けるに足りる医学的他覚的所見のないものは除きます」。>

に該当するため、やはり保障を受けることはできません。

痛みそのものの病気を発症し、その病気により就労が困難であっても、民間保険会社の保険商品では、就労不能に伴う保障を受けることは困難であるといえるでしょう。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成26年7~9月受付分裁定概要集・P33~34より転載)。

[事案26-39] 就業不能年金支払請求
・平成26年9月26日 裁定終了

<事案の概要>
 約款に規定する支払事由に該当しないことを理由に就業不能年金が不支払いとされたことを不服として、その支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 三叉神経痛、持続性突発性顔面神経痛と診断され、平成25年3月から7月まで149日間、医師の指示により在宅療養をしたので、平成24年11月に契約した保険に付加した就業不能保障特約に基づき、就業不能年金の支払いを求めたところ、約款所定の就業不能状態に該当しないとして、また、責任開始前の発病であることを理由に、支払いが受けられなかった。

 しかしながら、診断書には、日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを証明する状態に該当し、いかなる職業においても全く就業ができない状態であったことが証明されているので、就業不能年金を支払ってほしい。

<保険会社の主張>
 以下の理由により、申立人の請求に応じることはできない。

(1)主治医への事実確認の結果等を踏まえると、申立人の状態は約款所定の就業不能状態には該当しない。

(2)申立人の症状は、約款上の支払事由である責任開始期以後に生じたものとはいえない。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の書面の内容にもとづき審理を行った。審理の結果、以下のとおり、申立内容は認められないので、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第37条1 項にもとづき、裁定書にその理由を明記し、裁定手続を終了した。

1. 約款の規定
 本約款では、以下のとおり規定されている。

 (1)支払事由は、「特約の保険期間中に、特約の責任開始期以後に生じた傷害または疾病(略)を原因として、別表に定める就業不能状態(略)に該当し、その就業不能状態が、該当した日から起算して121日以上継続したと医師の診断書によって証明されたとき」。

 (2)就業不能状態の原因となる「傷害または疾病」は、「被保険者が症状を訴えている場合であっても、それを裏付けるに足りる医学的他覚所見のないものは除きます」。

 (3)対象となる就業不能状態は「被保険者が傷害または疾病により、病院もしくは診療所への治療を直接の目的とする入院または日本の医師の指示による在宅療養をしていて、いかなる職業においても全く就業ができないと医学的見地から判断される状態」。

2. 就業不能状態の検討
 医師作成の診断書によると、申立人は就業不能状態であったことが証明されており、上記1.記載のとおり、支払事由に該当することになるが、保険会社が行った主治医に対する確認も踏まえて、以下検討する。

(1)「傷害または疾病」
 主治医は、「特発性持続性顔面痛の痛みの原因は不明、検査をしても出ない。」、痛みの程度については「疼痛。ひどい痛みが出ている時は床に伏せっていると聞いているが、痛みの程度が検査で出るものではないし、本人の自訴しか判断できない」と回答しており、本件証明書をもって、約款上の「傷害または疾病」に該当すると認めることはできない。

(2)「在宅療養」
 主治医は「患者の話を聞く限り、診断書上の状態区分(就業不能状態に該当するもの)になるので、証明している」、「診察時所見、他覚的所見だけ診ると、強烈な痛みの印象はなく診断書上の状態区分までのものではない」、「痛みがあるときは無理をするなと指示したものの同様の疾病の他患者に対して就業を禁止することはしない」と回答しており本件証明書をもって、約款上の「在宅療養」に該当すると認めることはできない。

(3)「就業不能状態」
 主治医は「診察時の所見、他覚的所見だけ診ると、強烈な痛みの印象はないので、診断書上の状態区分までのものではない。座業やデスクワークは出来るのではないかと思う」と回答しており、医学的見地から就業不能と判断される状態にあったのか疑問がある。

3. 結論
 以上のとおり、本件証明書により、申立人の症状が、約款に定める「就業不能状態」にあったと認めることは困難なので、責任開始期前の発病であることの検討をするまでもなく、保険会社の支払い拒絶は正当といえるので、申立人の主張は認められない。


以上です。

画像
↑、シオカラトンボのオスをマクロレンズで等倍撮影(13年9月撮影)。

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