手術給付金の支払いを巡る裁定事案。

生命保険協会が取りまとめた、平成27年1~3月の裁定概要集(PDF)に、手術給付金の支払い巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 手術給付金が疾病特約にもとづく保障であると認識せずに解約したことを理由に、手術給付金の支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 昭和63年11月に契約したガン保険について、平成21年に「疾病特約」を解約し、「災害特約」を残した。その後、転倒により慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術を受けたため、手術給付金を請求したところ、不支払いであった。保険会社は、約款規定の『神経の手術』への該当を認め、手術給付金20万円を支払ってほしい。

…この事案は既に和解が成立しています。

①がんに保険に付加する特約で、疾病特約と災害特約から構成されている。

②手術給付は疾病特約のみに付加されている。


ということから、申立人が給付金の支払いを訴えていたのは、特約M○Xの可能性が極めて高いと思います。

今回の事案は、率直に申しますと、申立人の主張はかなり無茶な要求だったと思います。

と申しますのも、申立人は自らの意思で疾病特約を解約しており、その解約に伴い消滅した手術給付を請求されても、保険会社は保障の責任を負わなくなっている以上、支払うことはできないからです。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成27年1~3月裁定概要集・P28~29より転載)。

[事案26-36] 手術給付金支払請求
・平成27年1月28日 和解成立

<事案の概要>
 手術給付金が疾病特約にもとづく保障であると認識せずに解約したことを理由に、手術給付金の支払いを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 昭和63年11月に契約したガン保険について、平成21年に「疾病特約」を解約し、「災害特約」を残した。その後、転倒により慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術を受けたため、手術給付金を請求したところ、不支払いであった。保険会社は、約款規定の『神経の手術』への該当を認め、手術給付金20万円を支払ってほしい。

<保険会社の主張>
 以下の理由により、申立人の請求に応じることはできない。

(1)申立人の契約は「災害特約」のみが存在するが、「災害特約」には、手術給付金を支払う旨の約款規定はなく、申立人には手術給付金の支払いを求める権利はない。

(2)仮に、何らかの理由で手術給付金を求める権利が認められるとしても、本手術は約款上の『神経の手術』には該当せず、『上記以外の手術』にあたり、給付金額は10万円となる。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者から提出された申立書、答弁書等の書面および申立人の事情聴取の内容にもとづき審理を行った。審理の結果、以下のとおり、本件は和解により解決を図るのが相当であると判断し、指定(外国)生命保険業務紛争解決機関「業務規程」第34条1項にもとづき、和解案を当事者双方に提示し、その受諾を勧告したところ、同意が得られたので、和解契約書の締結をもって解決した。

1.本件における争点
 以下の点を考慮すると、本件における争点は、契約にもとづいて手術給付金が支払われるか否かである。

 (1)申立人は、約款にもとづき手術給付金20万円が支払われる旨を主張している。

 (2)また、事情聴取において、現在の契約には、「疾病特約」がなく「災害特約」のみが付加されているが、「災害特約」によっても本手術について、給付金が支払われる合意があった旨を述べている。

2.当審査会の判断
 以下の理由により、本手術が約款上の『神経の手術』に該当するか否かを判断するまでもなく、本契約において手術給付金は支払われないので、申立人の主張は認められない。

 (1)生命保険契約は附合契約であるため、契約者が約款の規定を具体的に認識していたか否かにかかわらず、契約内容は保険約款によって定められる。そして、契約者が手術を受けた場合に、当該手術に手術給付金が支払われるか否かは、当該契約の約款解釈による。

 (2)本契約は、平成21年に「疾病特約」が解約されているため、「災害特約」のみ付加されており、「災害特約」の約款には、「…不慮の事故による障害により所定の入院、通院をした場合に災害入院給付金、災害入院初期給付金、災害通院給付金を、不慮の事故による傷害により所定の身体障害状態に該当した場合に障害給付金を、不慮の事故または所定の感染症により死亡した場合に災害死亡保険金を支払う…」旨規定されているため、手術給付金が支払われないことが明記されている。

 そのため、「災害特約」のみが付加された状態の本契約によっては、本手術について手術給付金を受給することはできない。

 (3)申立人は、「災害特約」によっても手術給付金が支払われる旨を主張しているが、本契約について手術給付金を支払うとの合意の存在は、提出された各証拠および事情聴取の結果によっても認められない。

3.和解について
 (1)保険契約の解約は、契約者の自由な意思にもとづき行われるものであるため、解約する契約の内容について説明を求めた場合のほかには、保険会社には解約する契約の内容を説明する義務はない。

 (2)しかしながら、本契約は、「疾病特約」と「災害特約」が契約時にセットで付加されており、手術給付金がどちらの特約の保障となっているのか約款を確認する等、特に注意しないと分からない商品となっている。そのため、解約時には、この点をより明確に説明をし、誤解のないようにすることが求められるが、保険会社も、説明が十分でなかったことを認めている。


以上です。

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↑、タネツケバナにやってきた春限定の蝶・ミヤマセセリのオス(先月撮影)。

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