近年のがん保険の給付は様々、通院治療への対応も進む。

6月27日の日本経済新聞・朝刊に、近年のがん保険の給付内容等に関する記事がありました。

記事によりますと、

< 日本人の2人に1人がかかるといわれる、がん。治療費が高額になることがあり、保険での備えを考える人は多い。がん保険は診断や治療の際に給付があるが、その条件は様々で分かりづらい面がある。商品の内容を良く理解し、自分に合う保障を選ぶ必要がある。>

とのことです。

【管理人の感想など】
日経がフォーカスを当てているのは、「治療給付のがん保険」です。記事には登場しませんが、「治療給付のがん保険」を最初に投入したのは、アクサ生命保険と記憶しております。

2011年にアクサ生命が保険商品を投入して移行、徐々に「治療給付のがん保険」が増えてきています。その主な理由はがん治療、特に化学療法や放射線治療のステージが入院から通院へシフトしてきていることです。

ただ、管理人が把握する限り、がん保険の主流は今でも「診断給付金」+「入院・手術(放射線治療含む)・通院」で構成されている「入院給付中心のがん保険」です。

「入院給付中心のがん保険」にも、特約を付加することで、通院による抗がん剤治療や放射線治療をカバーできるものがあります。

一例を挙げますと、オリックス生命の「がん通院特約」、あんしん生命やソニー生命の「抗がん剤治療特約」です。

そうした特約は、抗がん剤治療や放射線治療のステージが入院から通院へとシフトしてきたことに対応するため、投入されました。

しかし通院によるがん治療を保障する特約の、抗がん剤治療に対する保障部分だけをみても、

①「経口投与の抗がん剤を保障する」ものと「経口投与の抗がん剤は保障しない」もの。

②「抗がん剤だけを保障する」ものと「抗がん剤+一部のホルモン剤・生物学的製剤を保障する」もの。

④終身保障のものと10年ごとの自動更新のもの。

⑤「入院給付金日額×通院日数で給付」のものと「月額給付」のもの。

⑥「支払月数の通算限度は120ヵ月」のものと「支払月数の通算限度は60ヵ月」のもの


―といった具合に、保障範囲や仕組みに違いがありますから、保険設計書や契約概要&約款をよく読んで内容を把握する必要があります。

治療給付のがん保険は、管理人が把握する限りまだ少数派ですが、今後、統計が固まってくればさらに治療給付のがん保険が増えてくるものと思われます。

【記事の内容】
以下、記事の内容です。

―日本経済新聞 2015年6月27日朝刊―

【がん保険、給付内容多岐に―増える通院治療に備え】

 日本人の2人に1人がかかるといわれる、がん。治療費が高額になることがあり、保険での備えを考える人は多い。がん保険は診断や治療の際に給付があるが、その条件は様々で分かりづらい面がある。商品の内容を良く理解し、自分に合う保障を選ぶ必要がある。

 がん保険の基本となる給付は診断一時金と入院、手術だ。一般的にはがんと診断された時点でまず、病状に関わらず100万円といった診断一時金を受け取る。さらに治療に入ると入院日数に応じて1日1万円、手術をすれば1回20万円といった給付がある。

 多くの商品では基本的な3つの他、治療に応じた様々な給付が付けられる。例えば自己負担額が200万~300万円にもなる重粒子線治療や陽子線治療などの「先進医療」を受けた場合や、抗がん剤治療、乳がん後の乳房再建での給付などだ。治療のため通院した日数に応じた給付もある。

 給付の種類が多岐に渡るのは、がんの治療法が変化してきたことが背景にある。以前のがんの治療といえば手術。病状がよくなければ入院が長くなった。ところが最近は入院をせずに放射線治療をするようなケースが増えている。入院を想定した保障内容だと治療の実体と必ずしも合わないこともあった。

 このため最近では入院を前提としないがん保険も登場している。例えばメットライフ生命保険の「ガードエックス」は基本となる給付の条件を手術、抗がん剤、放射線の「3大治療」とした。いずれかを受けたら、1回100万円といった金額が受け取れる。同社の調査では、がん患者の9割以上がいずれかの治療を受けるためカバーできる範囲は広い。

 3大治療の給付は1年に1回。最初の給付から1年後に治療が続いていれば再度給付があり、通算で最大5回の給付がある。「治療費がかさむ長期の療養で給付が厚くなる」(メットライフ生命)という。

 チューリッヒ生命の「終身がん保険プレミアム」は、抗がん剤・ホルモン剤治療と放射線治療を基本とした保険。「従来のがん保険の契約者が追加で加入しやすい」(同社)という。両商品とも先進医療や入院など他の給付を組み合わせられる。

 がん保険の保障内容が多様化する中で、契約を考える際に注意したい点は何か。保険会社は複数の給付をセットで勧誘するケースが多く、その分保険料は高くなりがちだ。保険料を抑えたいという人は優先すべき給付は何かを考えて絞ることも大切。保険コンサルタントの後田亨氏は「診断時の一時金を重視するのがよい」と助言する。最初にまとまった給付が出れば様々な用途に使えるためだ。

 がん治療の多くは公的医療保険の対象で、必ずしも自己負担が高額になるとは限らない。一方で、現役世代では治療によって仕事ができなくなり、収入が減るリスクもある。自分の年齢や家計の状況、必要な給付を見極めたうえで加入や見直しを考えたい。


以上です。

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↑、千日紅に留まるアキアカネ(13年10月撮影)。

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