がん給付金の支払いを巡る裁定事案。

生命保険協会が取りまとめた、平成31年4~令和元年6月の裁定概要集(PDF)に、がん給付金の支払いを巡る裁定事案がありました。

裁定概要集によりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 免責期間内のがん診断確定であったことから、がん特約が無効となり、がん給付金も支払われなかったこと等を不服として、がん特約の無効の取消しを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成29年8月にがん特約を付加して組立型保険を契約し、平成21年11月に契約した他社保険を解約したが、3ヵ月以内にがんと診断確定されたところ、がん特約が無効となったうえ、がん給付金も支払われなかった。しかし、以下等の理由により、がん特約の無効を取り消して、がん給付金を支払ってほしい。または、解約した他社保険を継続していれば他社から給付されたはずの給付金相当額を支払ってほしい。

(1)申込時および契約成立後の他社保険の解約時、募集人から、責任開始日から90日以内にがんと診断確定された場合、がん特約が無効となり、がん給付金も支払われないことの説明はなかった。

(2)申込時および契約成立後の他社保険の解約時、募集人に対し、切替えによって保障が受けられないことにならないかと口頭で何度も確認したが、他社保険を平成29年7月に解約すれば保障が途切れることなくうまく切り替えができる旨の説明を受けた。

…この事案は既に和解が成立しています。

申立人が90日間の待機期間中にがんと診断確定されたことは事実ですから、保険会社は約款に則ってがん無効を適用し、支払いを拒否するのは当然です。

ただ、募集人は切替え後の保険のがん保障が始まってから、そのことを連絡し、申立人の不安を解消すべきでしたね。がん特約に限らず、がんを保障する特約には90日間の待機期間があります。

そうした特約を付加している保険を切り替える場合は、必ず待機期間を過ぎて保障が始まったことを確認してから、旧契約を解約してください。

【裁定事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(平成31年4~令和元年6月受付分裁定概要集・P21~22より転載)。

[事案30-154] がん給付金支払請求
・平成31年4月22日 和解成立

<事案の概要>
 免責期間内のがん診断確定であったことから、がん特約が無効となり、がん給付金も支払われなかったこと等を不服として、がん特約の無効の取消しを求めて申立てのあったもの。

<申立人の主張>
 平成29年8月にがん特約を付加して組立型保険を契約し、平成21年11月に契約した他社保険を解約したが、3ヵ月以内にがんと診断確定されたところ、がん特約が無効となったうえ、がん給付金も支払われなかった。しかし、以下等の理由により、がん特約の無効を取り消して、がん給付金を支払ってほしい。または、解約した他社保険を継続していれば他社から給付されたはずの給付金相当額を支払ってほしい。

(1)申込時および契約成立後の他社保険の解約時、募集人から、責任開始日から90日以内にがんと診断確定された場合、がん特約が無効となり、がん給付金も支払われないことの説明はなかった。

(2)申込時および契約成立後の他社保険の解約時、募集人に対し、切替えによって保障が受けられないことにならないかと口頭で何度も確認したが、他社保険を平成29年7月に解約すれば保障が途切れることなくうまく切り替えができる旨の説明を受けた。

<保険会社の主張>
 以下等の理由により、申立人の請求に応じることはできない。

(1)申込時、募集人は、設計書を使用して90日不担保について口頭で説明した。

(2)申込時および契約成立時に、募集人は、申立人から、切替えによって保障が受けられないことにならないかと質問を受けたが、それはない、もう解約しても大丈夫だと回答した。

<裁定の概要>
1.裁定手続
 裁定審査会は、当事者から提出された書面に基づく審理の他、契約時および他社保険の解約時の状況等を把握するため、申立人および募集人に対して事情聴取を行なった。

2.裁定結果
 上記手続の結果、契約時に、募集人から責任開始日から90日以内のがん不担保について説明がなかったとは認められないが、以下の観点から、本件は和解により解決を図ることが相当であると判断し、和解案を当事者双方に提示し、その受託を勧告したところ、同意が得られたので、手続きを終了した。

(1)申立人は過去に子宮筋腫の経歴があり、医療保障に強い関心があったが、募集人もそのことは認識していた。

(2)申立人は、契約が確実に有効となってから他社契約を解約することを明確に希望しており、募集人も協力して、申立人の希望通りの段取りで進めたが、募集人は、申立人が保険料の二重払いを避けたいのがその理由と考えたと述べている。しかし、申立人が過去の病歴から医療保障に強い関心を持っているという前提からすれば、医療に関する保障を途切れさせたくないという強い希望があったためであるということは容易に推測できたと思われる。

(3)したがって、募集人は、申立人の求めに応じて丁寧に90日間の不担保規定について説明し、他社保険を解約するタイミング次第では保障が途切れることを十分に理解してもらう必要があった。現実にも、契約成立確認について何度かLINEや電話でやり取りし、他社保険の解約時期も相談されていたことから、理解を求める機会はあったと考えられる。しかし募集人は、契約の成立確認および他社保険の解約について相談を受けた場面で90日間の不担保規定を説明せず、申立人は保障が途切れることを認識せずに、募集人の指示通り他社保険を解約し、結果として紛争に至った。


以上です。

DSC03092.JPG↑、5月に撮影したクロアゲハ・春型♂の2ショット吸水。

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