今夏の長期金利低下で、2020年1月には標準利率が0%に!?日経報道。

10月9日の日本経済新聞朝刊に、標準責任準備金の計算基礎率のひとつである「標準利率」に関する記事がありました。

記事によりますと、

< 生命保険各社は貯蓄型の円建て保険について、販売を一時止めたり、保険料を上げたりする検討に入った。市場金利が一段と低下したことで、契約者に約束する予定利率の参考となる「標準利率」が2020年1月に初めて0%に低下することになり、予定利率の維持が難しくなるためだ。すでに明治安田生命保険が10月から販売を休止した。日銀による金融緩和政策の影響が生保商品にもじわじわと広がってきた。>

とのことです。

【管理人の感想】
影響が出始めたなんて、相変わらず日経は経済新聞のくせに浅いですねぇ。マイナス金利政策の影響はずっと出ています。

マイナス金利が導入されたとき、長期金利は急速に低下し、円建一時払保険商品の収益性は保険会社の予想を超える速さで悪化しました。そのため、弊社と委託契約を締結している生保各社は、標準利率引き下げを睨んで新規契約の取り扱い停止に踏み切りました。今も取り扱いは停止したままです。

2016年7月に標準利率が現行の0.25%に引き下げられた後、長期金利に改善傾向が見られたことで、一部国内生保では販売を再開しました。

2017年4月には、平準払保険商品の標準利率が現行の0.25%に引き下げられたことに伴い、終身保険や養老保険、個人年金保険などの予定利率を引き下げました。

その結果、終身保険では死亡保険金額よりも払込保険料累計が高くなる逆転現象が生じてしまいました。

さて、今回の報道にある標準利率引き下げですが、公式な情報はまだ出ていません。

なお、それに伴う更なる影響かどうかは不明ですが、日経が報道する前に、ソニー生命は委託契約を締結している全代理店に、代理店での学資保険販売停止を通知しました。これは販売制限措置ですが、その理由については書かれていませんでした。

後日そうした措置に踏み切った理由について、再度の通知があるかもしれません。

円建一時払商品の選択肢は、前回の標準利率引き下げによりかなり少ない状態です。0%に引き下げられれば、収益性のさらなる悪化は避けられず、販売停止に踏み切る保険会社が相次ぐかもしれません。

【記事の内容】
以下、日経の記事の内容です。

―日本経済新聞 2019年10月9日朝刊―

【生保、円建て貯蓄型休止も―明治安田などで運用難で。金利低下、強まる逆風】

 生命保険各社は貯蓄型の円建て保険について、販売を一時止めたり、保険料を上げたりする検討に入った。市場金利が一段と低下したことで、契約者に約束する予定利率の参考となる「標準利率」が2020年1月に初めて0%に低下することになり、予定利率の維持が難しくなるためだ。すでに明治安田生命保険が10月から販売を休止した。日銀による金融緩和政策の影響が生保商品にもじわじわと広がってきた。

 各社が取り扱いを見直すのは貯蓄型の保険商品の定番である一時払終身保険だ。保険料を一括して払い込み、保障が一生涯続く。契約してから一定期間が経過して解約すると、払った保険料を上回る解約返戻金が得られる。

 相対的に利率の高い外貨建の販売が伸びているが、外貨建に比べてリスクの少ない円建にも根強い人気がある。業界推計によると、銀行窓口で年間6000億円、営業職員経由で1000億円程度の市場規模がある。

 契約者に約束する予定利率は、10年物国債と20年物国債の市場金利に基づいて算出する標準利率を参考に決める。標準利率は年4か回見直し、16年7月から0.25%で推移している。しかし19年夏に市場金利が急低下し、標準利率と実際の市場金利の差が広がった。10月1日を判定基準日として設定する20年1月からの標準利率は初の0%となる。

 標準利率の引き下げをにらみ、各社は対応を迫られている。金利低下で資産運用がさらに厳しくなる中で、契約者への予定利率を据え置けば、将来の保険金支払いに備えた責任準備金を積み増す必要※があり、利益を押し下げることになるためだ。予定利率の引き下げによる保険料の引き上げや、販売停止、販売量の制限などが選択肢になる。

※管理人追記:標準利率を引き下げた時点で、生命保険会社は標準責任準備金を積み増す必要があります。そのため、販売を継続する保険会社は予定利率を引き下げて、新契約から保険料を引き上げることになります。

 明治安田は9月に銀行窓口での販売を休止したのに続き、10月には自社の営業職員が扱う商品も休止した。同社が円建の一時払終身保険を全面的に販売休止するの初めてだ。

 一時払終身保険を扱う日本生命保険や住友生命保険、中堅のT&Dフィナンシャル生命保険やフコクしんらい生命保険も、保険料の引き上げや販売休止の検討に着手した。商品の供給を止めることで、窓販を担う銀行との関係悪化を懸念する声もある。一方、他社が休止する中で販売を継続すれば、自社商品に顧客が集中し、準備金を積み増すリスクが高まる。

 販売の見直しは一時払終身以外の貯蓄性の高い保険商品にも広がる。ソニー生命保険は11月から代理店が扱う円建の学資保険の販売を休止する。営業職員による販売は継続するが、金利低下を受けて貯蓄型商品の販路を絞る。

 貯蓄性の高い保険商品を巡っては、外貨建商品の為替リスクなどの説明が不十分だったとの顧客からの苦情が増加し、保険会社や銀行は苦情削減に向けた対応を迫られている。さらに円建商品も販売継続が難しくなれば、顧客の選択肢は一段と狭まることになる。

 日銀の黒田東彦総裁はマイナス金利政策など異例の緩和政策の副作用のひとつとして生命保険の運用難を挙げ、対策の必要性に言及している。生保への悪影響が広がれば、日銀の政策判断にも影響を与える可能性がある。


以上です。

DSC03611.JPG↑、アオスジアゲハの吸水行動(5月撮影)。

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この記事へのコメント

がくがくダック
2019年10月13日 23:37
標準利率が0%・・・益々景気が悪くなりすぎ?
保険料を上げざる得ない?代理店は頭を抱える提案する物が減る
積立は何処に・・・・・・・・・
現役保険営業マン
2019年10月15日 16:58
代理店よりもまず保険会社にとって頭が痛いでしょう。0.25%に引き下げられたときに、多くの保険会社が円建一時払終身保険の新規契約を停止して、今も継続しているのです。

それよりもさらに低い標準利率となれば、販売制限ではすまず、円建一時払終身保険は姿を消すかもしれませんね。