がんの最新治療①:転移・再発大腸がんに対する「フォルフォックス療法」

11月14日の日本経済新聞・夕刊にがんの最新治療についての記事がありました。

取り上げられていたのは複数の抗がん剤を組み合わせて、転移・再発大腸がんをたたく「フォルフォックス療法」という治療方法でした。

記事によりますと、
〈 フォルフォックス療法は、オキサリプラチン(一般名)と呼ぶ抗がん剤が05年4月に承認されたのを契機に、国内でも手術ができない転移・再発大腸がん患者を対象に始まった。
 欧米の臨床試験で手術できない大腸がん患者の生存期間を平均8ヵ月から20ヵ月程度に延ばす効果があった。国内では臨床試験を経ず異例の形で再発大腸がんの治療で最初に実施するとされる標準療法に指定された。〉
とのことです。

…つまりは、「がんの根治*」ではなく「患者の延命」をするための最新治療のようです。

*管理人注・「根治」:根治とはがんの場合、がんがなくなることを言います。

今まで「肝臓がんに対するラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法」「重粒子線治療」「粒子線(陽子線)治療」など「がんの根治術」に目を向けていたため、「がんの最新治療=がんがなくなる治療」というイメージを持っていた管理人は「フォルフォックス療法」に少々驚きました。

なお、薬代は1ヵ月で約40万円、自己負担は約12万円になるそうです。「…安いとはいえないよなぁ」と管理人は考えております。

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【がん最新治療を知る①:再発大腸がんにフォルフォックス療法。進行後でも延命効果高く】
 抗がん剤や放射線、内視鏡を使ったがん治療の進化が目覚しい。海外で実績を上げた治療法も次々と国内で実施されるようになってきた。がんの最新治療を紹介する。1回目は複数の抗がん剤を組み合わせて予後が悪い転移・再発大腸がんをたたく「フォルフォックス療法」。

 大阪府に住む亀山徹さん(仮名、75)は、2005年春から、大腸がん治療のため大阪医療センターでフォルフォックス療法を受けた。04年に大腸がんの切除手術を受けたが、05年の初めに肺や肝臓への転移が見つかった。手術ができず途方に暮れていた。

 手術前に受けた抗がん剤で吐き気などの副作用に苦しんだ経験があるため、新治療への不安は大きかった。主治医の三嶋秀行同センター外科医長の勧めもあり、踏み切った。「腕や指先のしびれはあったが、吐き気などは少なく食欲も落ちなかった」と亀山さん。半年で無事治療を終えた。

 フォルフォックス療法は、オキサリプラチン(一般名)と呼ぶ抗がん剤が05年4月に承認されたのを契機に、国内でも手術ができない転移・再発大腸がん患者を対象に始まった。

 欧米の臨床試験で手術できない大腸がん患者の生存期間を平均8ヵ月から20ヵ月程度に延ばす効果があった。国内では臨床試験を経ず異例の形で再発大腸がんの治療で最初に実施するとされる標準療法に指定された。

 欧米で実績があるとはいえ、副作用の出方や効果は欧米人と日本人とでは異なることは多い。三嶋医長は「国内でフォルフォックス療法を普及させるなら日本人で効果と安全性をきちんと確かめる必要がある」と痛感、医師主導の第二相臨床試験を約40病院と共同で05年4月から06年4月まで実施した。

 投与した患者は97人。うち48人で30%以上がんが縮小した。副作用は白血球の一種好中球が減少した患者が52人。ボタンがかけられないなどの重い神経障害がでた患者も5人ほど出たが、いずれも欧米の結果とほぼ同じ。三嶋医長は「副作用の実態が明らかになったので対処の仕方もわかるようになった」と指摘する。

 フォルフォックス療法には投与する時間の違いなどでいくつかタイプがある。例えばフォルフォックス4はまず抗がん剤のオキサリプラチンと抗がん剤の効果を高めるアイソボリン(商品名)を2時間かけて静脈に点滴、続いて抗がん剤5FU(商品名)を一定量急いで入れ残りを22時間かけて点滴する。翌日はアイソボリンを2時間、5FUを22時間点滴する。

 患者の肩に専用の器具を埋め込んでおき、病院の外来でここに針を刺して注入。オキサリプラチンとアイソボリンは外来で点滴し、5FUは専用ポンプに入れて携帯し、自宅で投与する。これを2週間に1回のペースで5、6ヵ月繰り返す。

 3種類の薬を静脈に点滴で入れるため専用準備も必要で、抗がん剤治療に慣れた医療スタッフによる連携が欠かせない。

 薬代は安くない。1ヵ月で約40万円、自己負担は約12万円になる。


 大腸がんはがんの中で死因の3番目。進行すると根治は難しいが、延命効果の期待できるフォルフォックス療法が国内でできる基盤がようやく整ってきた。


以上です。

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