生保トップの皆さん、「対症療法的な再発防止策」だけでいいの?

7月4日の日本経済新聞・朝刊に、日本生命保険など相互会社形態の国内生保6社の総代会についての記事がありました。

記事によりますと、〈日本生命保険など相互会社の生保6社が3日、株主総会に相当する総代会を開いた。契約者の代表である総代からは不祥事の再発防止の徹底を求めたり経営姿勢をただしたりする声が相次いだ。〉とのことです。

…今回の総代では、トップが相次いで保険金等の支払不足と未払いについて、お詫びと反省、再発防止策を述べたようです。

まぁ当然でしょうねぇ。件数と金額が半端じゃないですから…。

でもねぇトップの皆さん、お詫びと反省は当然として…書類を増やしただけの対症処療法的な再発防止策だけでいいのですか?

“コンプライアンスの剣”を振りかざして、現場に更なる説明責任を押し付けるだけで再発防止ができると思いますか?

もっと大事な、

①支払不足の原因となった「診断書の記載内容の見落とし、誤読」がなぜ発生したのか?そしてその発生を防ぐにはどのようなことをすべきか。

②未払いの原因となった「お客様からの請求漏れ」がなぜ発生したのか?そして今後はお客様がスムーズに請求できるようにするには、どうすべきか。


といった「トラブルの原因解明と排除」を忘れてはいませんか?

書類の増加といった対症療法的な再発防止策や、説明責任の更なる押し付けだけでは「事なかれ主義」と「縦割り思考」をもっと悪化させるだけではないかと思います。

…管理人は、未払いの再発防止のために、次のようなことを実施する必要があると思います。

①医師と共同で、保険金等の請求に必要な診断書の書式を定め、医師が記載ミスを起こしにくいようにする。

②お客様が、スムーズに保険金等を請求できるように、

1)保険設計書に保険金等の請求手続きについてイラストを交えた説明ページを必ず設ける。

2)未払いとなった事例を契約者向けの定期発行物に記載し、注意を促す。

3)契約者に対して、保険金・給付金の支払いにまつわるクイズを定期的に発送する。

といったことを実施する。

③請求をされなかったお客様にヒアリングを実施し、

1)お客様自らの判断で請求しなかったのか。

2)告知等の事情により請求できなかったのか。

3)代理請求が付加されていたにもかかわらず、家族が知らなかった―など請求する方法が十分伝わっていなかったために、請求できなかったのか。

といった具合に「請求漏れの分類」を行い、保険会社側の取り組み次第で予防できる範囲の請求漏れを把握する。


【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【生保各社が総代会:不払い・経営姿勢厳しい声相次ぐ。経営トップ、謝罪と反省】
 日本生命保険など相互会社の生保6社が3日、株主総会に相当する総代会を開いた。契約者の代表である総代からは不祥事の再発防止の徹底を求めたり経営姿勢をただしたりする声が相次いだ。

 日本生命では、不払い問題で陳謝した岡本圀衛社長に対し、「再発防止策を営業現場まで徹底してほしい」「二度と不払いを起こさないために営業職員に契約の引き継ぎをしっかりしてほしい」という意見があった。

 今年3月時点の個人保険の契約件数が都道府県民共済に抜かれたことについて、総代から「個人マーケット縮小の改善策はどうする」との質問も。岡本社長は「契約者の数は会社に対する信頼の証。増やす努力をしていきたい」と強調した。

 住友生命では不払い問題について「経営陣を筆頭に全職員が顧客原点の心を忘れているのではないか」と指摘され、横山進一社長(3日付で会長に就任)が「謙虚さが足りなかったと反省している」と述べた。第一生命では「お客様第一主義が形式だけにならないようにすべきだ」「保険金を受け取るには契約者もアクションを起こす必要がある」といった声が出た。

 不払い問題の原因の1つには支払い査定担当者が診断書を正確に読み取れなかったことがある。医師である総代は「現場は多忙で、医師の手書きの診断書では記載漏れや間違いが起こりがち。書式を簡素化、共通化した業界共通のシステムを検討すべきだ」と提案した。

 明治安田生命では業界で初めて立候補した総代20人が参加。事前の書面質問は28問のうち24問、会場での質問は8問中2問が立候補総代によるものだった。

 総代会の終了後、立候補して参加した総代は「今後はわからないことはどんどん質問したい」。別の総代は「不払いの抜本的な再発防止策が欠けている」と話していた。

 議論がそれなりに活性化した総代会だったが、経営にどう生かされるかが今後の焦点となる。


以上です。

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