インフレになっても年金額は増えない!?

10月30日の日本経済新聞・夕刊に、公的年金についての記事がありました。

記事によりますと、インフレになっても当分の間年金額が増えることはなく、年金生活者にとって目減り年金が続く、とのことです。

…「“物価スライド制度”があるのになんで年金額が増えないの?」という声が聞こえてきそうです。

…なんでも、インフレになっても年金額が増えない理由は以下の2点にあるそうです。

①・2000年から02年の3年間は合計で1.7%物価が下がったので、その分年金額を引き下げるべきだったが、政治的配慮で下げずに据え置かれた。この分を相殺するために、今後物価が1.7%上がるまでは年金額も据え置きになっている。

②・今後少なくなる現役保険加入者の保険料増加を抑え、増加する高齢者の年金額を抑えて原資を確保する狙いで、本来の変動率から現役加入者の減少率(0.6%)と、平均余命伸び率(0.3%)を足したスライド調節率(0.9%)を引くシステム、「マクロ経済スライド」が導入されたため。


…年金受給者にとっては厳しい時代になりました。現状を変えるには保険料を負担できるだけの給与水準で働ける若い労働者を増やすしかないのでしょうが、企業の雇用環境を見る限りでは簡単ではないようです。

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

【社会保障ミステリー:インフレでも年金増えず!? 「マクロ経済スライド」壁に】
 最近、年金相談で「インフレになりそうだが、年金額は増えるのでしょうか」とよく聞かれる。答えは「ノー」である。

 国民年金(老齢基礎年金)や厚生年金などの公的年金は、賃金や物価水準が上昇するとその分、年金額も上がる。例えば、物価が1%上がれば年金額も1%上がる。インフレになっても年金生活が守られている。これが「物価スライド」である。現役世代が豊かになればその富の一部が高齢者にも回るようにと、現役世代の賃金水準に合わせて年金額を上げるのが「賃金スライド」である。

 このように、年金生活者の生活レベルを調整してくれるのが物価スライドや賃金スライドである。もちろん、物価や賃金水準が下がったときは年金額も下がる。

 例えば、昨年の物価は0.3%下がったので、今年度の老齢基礎年金は79万4500円(40年加入で満額の場合)から79万2100円に下がった。

 では今年物価が上がれば来年は年金が増えるかというと、実はそうではない。2000年から02年の3年間は合計で1.7%物価が下がったので、その分年金額を引き下げるべきだったが、政治的配慮で下げずに据え置かれた。この分を相殺するために、今後物価が1.7%上がるまでは年金額も据え置きとなっているのだ。

 さらに物価が1.7%上昇した後も、04年の年金改正により導入された「マクロ経済スライド」という壁がある。これは本来の変動率から現役の加入者の減少率(0.6%)と平均余命の伸び率(0.3%)を足したスライド調整率(0.9%)を引くシステムである。

 例えば、物価が1%上がっても、0.9%引くので年金額は0.1%増えるだけ。極端な話、10年間物価が1%ずつ上がっても年金額は10年で1%しか増えない。

 スライド調整率を引くのは、今後少なくなる現役加入者の保険料増加を抑え、増加する高齢者の年金額を抑えて原資を確保するのが狙いである。

 なお、スライド調整率を引いてマイナスの場合、年金額は据え置きになる。しかし物価がマイナスの場合、年金額はそのマイナス分だけ下がる。このように、インフレになっても当分の間、年金額が増えることはなく、年金生活者にとって目減り年金が続く。


以上です。

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この記事へのコメント

2006年11月01日 09:34
おはよう御座います。

なるほど。
私は今後も、公的年金は目減りし、年金保険料は上昇していくと思っています。
原資を他の税金から補う事をしても、少子高齢化(長期的に見るならこれが一番痛い)や国の財政状態を見るなら現在の状態を維持していくのは実質上不可能だからです。

もちろん、公的年金はやっぱり「基本」です。
ただ、私たちの世代はそれだけに頼っているとよっぽど年収が高くないかぎり、難しくなると思っています。
自助努力が必要でしょうね。
2006年11月01日 09:38
おはようございます!

政府も苦肉の策って感じですね…
安定した雇用の確保などで、保険料納付率向上しなければ対策は見えてこないですね…
現役保険営業マン
2006年11月01日 10:02
佐藤さん、一番コメントありがとうございます。
>自助努力が必要でしょうね。
>>私もそう思います。公的年金だけではいずれ老後の生活が厳しくなることも予想されますので、出来る範囲で補完する手段を用意する必要があると思います。
現役保険営業マン
2006年11月01日 10:05
ともさか保険事務所さん、コメントありがとうございます。
>政府も苦肉の策って感じですね…
>>同感です。年金制度を維持するためにはこの方法しかなかったのでしょう。
これ以上の年金不安を引き起こさないためにも「安定した雇用」の確保は極めて重要であると思います。

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