第一・明治安田・住友、給付金・保険金の支払い範囲を拡大。

7月26日の日経金融新聞に、第一生命保険、明治安田生命保険の医療特約、住友生命保険の介護保障特約の給付金や、保険金の支払い範囲についての記事がありました。

記事によりますと、

①第一生命保険や明治安田生命保険は医療特約の手術給付金の支払い対象を拡大、住友生命保険は介護保障保険で支払う条件をより具体的に定めた。

②第一生命が4月に発売した医療特約「医のいちばん」は、死亡保障保険などに付けることで、手術を受けた場合、公的医療保険の適用対象になる約1100種類の手術について給付金を払う。

給付金は入院中に手術する場合は入院給付金(日額2千~2万円)の20倍、外来は同5倍。中耳炎のうみを出す手術や、扁桃腺の手術も支給の対象となる。

③明治安田生命も5月末に発売した「新・手術特約」の支払い対象を第一生命と同様に拡大。公的医療保険の適用対象と同じにしている。また、「女性疾病特約」の入院給付金支払い要件を、5月末に発売した新商品から他の医療特約と共通にした。

④住友生命が4月に発売した特約タイプの介護保障保険「かいごケア」は、支払い対象となる症状をより具体的に示している。旧基準では「入浴が自分ではできない」という表現にとどめていたが、「介護者に抱えられるかリフトなど機器を使わなければ一般家庭浴槽の出入りが自分でできない」「体を洗う行為すべてが自分でできない」のどちらかに該当する状態に払うことにした。

同時に保障を拡大し、支払い対象の症状を従来の公的保険制度で「要介護4」相当から、より介護の程度が軽い「2~3」相当に広げた*。


*関連記事があります。こちら。
  • 住友生命の太っ腹戦略。

    とのことです。

    …記事を読む限りでは、3社とも特約の保障範囲を広げたようです。おそらく、

    ①既存の契約に保障範囲を広げた特約を「重ね売り」することで、既契約者の囲い込みをする。

    ②新しい特約で、保障範囲を拡大したことを前面に押し出し、不調続きの死亡保障保険の契約数増加を狙う。


    ことが目的ではないかと考えております。

    …ただ、保障範囲を広げることで、第一、明治安田、住友の3社には以下のことが求められると考えております。

    ①第一、明治安田…入院特約の基礎率である入院率・入院日数・手術率等の変化に対する十分な事後検証(モニタリング)と、基礎率の変化に伴う十分な責任準備金の積み増し。

    ②住友生命…医療保険以上に厳密なリスク管理(発売日が浅く、保険会社の経験値もほとんど蓄積されておらず、将来の推移も医療保険より不透明で、医療技術の進歩を受けやすいため)。


    【記事の内容】

    以下、記事の内容です。

    【第一・明治安田、1100種類の手術に給付金。生保、支払い対象を拡大】
     ◇住生は基準明確に商品改良し不払い防ぐ
     大手生命保険各社が保障範囲を広げたり、支払い基準を分かりやすくしたりした新商品を相次いで投入している。第一生命保険や明治安田生命保険は医療特約の手術給付金の支払い対象を拡大、住友生命保険は介護保障保険で支払う条件をより具体的に定めた。どんな場合に支払われるか分かりにくいことが保険金不払い問題の一因となっているため、商品の改良で再発防止につなげる。

     第一生命が4月に発売した医療特約「医のいちばん」は、死亡保障保険などに付けることで、手術を受けた場合、公的医療保険の適用対象になる約1100種類の手術について給付金を払う。給付金は入院中に手術する場合は入院給付金(日額2千~2万円)の20倍、外来は同5倍。従来の商品は、業界共通の88項目(およそ500種類)の手術が対象だった。業界基準は1987年に決められたが、その後に公的医療保険の適用範囲が拡大し、ずれが生じていた。顧客が請求の際に戸惑うことがあるほか、保険会社も支払い査定の際に混乱する恐れがあった。 

     新商品で中耳炎のうみを出す手術や、へんとう腺の手術も支給の対象となる。4~6月に販売した死亡保障保険のうち、「医のいちばん」をつける割合は98.4%になり、従来商品より1.4ポイント高まった。

     明治安田生命保険も5月末に発売した「新・手術特約」の支払い対象を第一生命と同様に拡大。公的医療保険の適用対象と同じにしている。

     また、妊娠・分娩(ぶんべん)の合併症など女性特有の病気の治療費を保障する「女性疾病入院特約」で、入院給付金の支払い要件を、5月末に発売した新商品から他の医療特約(日帰り入院から通算で1095日まで保障)と共通にし間違いを生じにくくした。

     住友生命が4月に発売した特約タイプの介護保障保険「かいごケア」は、支払い対象となる症状をより具体的に示している。旧基準では「入浴が自分ではできない」という表現にとどめていたが、「介護者に抱えられるかリフトなど機器を使わなければ一般家庭浴槽の出入りが自分でできない」「体を洗う行為すべてが自分でできない」のどちらかに該当する状態に払うことにした。顧客、保険会社とも支払い対象かどうかを客観的に分かるようにした。

     同時に保障を拡大し、支払い対象の症状を従来の公的介護保険制度で「要介護4」相当から、より介護の程度が軽い「2~3」相当に広げた。

     各社は商品内容の見直しを進めているが、銀行の窓口販売が年末にも全面解禁されることから、販売時の説明の分かりやすさも一層、求められている。

    *参考:民間医療保険の戦略と課題


    以上です。

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    この記事へのコメント

    2007年07月29日 20:32
    こんばんわ!同感です。この辺は不勉強で判りませんが、過去のデータの蓄積あってのことのなでしょうか・・!?既存商品のプラットホームはそのままで、簡単にリニューアルできるものなのでしゅうか?損保の感覚でいくとちょっと不思議です。また医療技術の進歩、医療費の推移と形態の変化の予測が難しくなる一方、今までのどんぶり勘定では大変なのでは・・など余計な事を心配してしまいます(笑)
    現役保険営業マン
    2007年07月29日 22:09
    gooddayさん、こんばんは。
    一番コメントありがとうございます。
    …賛同頂きありがとうございます。
    >過去のデータの蓄積あってのことなのでしょうか・・!?
    >>それだけでは不十分でしょうね。予測に基づいた安全割り増し(リスクマージン)の設定も重要だと考えられます。
    >既存商品のプラットホームはそのままで、簡単にリニューアルできるものなのでしょうか?
    >>いえいえ、そんな簡単なものではありません。責任準備金などを考慮して慎重に決定すべきことでしょうね。
    >医療技術の進歩、医療費の推移と形態の変化の予測が難しくなる一方、今までのどんぶり勘定では大変なのでは・・など余計な事を心配してしまいます(笑)
    >>おっしゃるとおりです。その心配を解消するためにも、第三分野の各種統計を固め、標準責任準備金等の体制整備を行うことが必要ではないかと存じます。
    2007年07月31日 12:46
    こんにちは!

    随分思い切ったことをしましたね!
    中耳炎の膿を出す手術や扁桃腺の手術までとは…
    本当に大丈夫なんでしょうか?
    他社も追随するのかな…
    2007年07月31日 13:45
    こんにちは!
    外出ばかりでご無沙汰しておりまして、
    申し訳ございません!!

    支払い範囲拡大は嬉しいですね~♪
    保険会社さんは大変でしょうね・・
    でも、実際病気になって渋られるのは
    嫌ですからね~。。
    現役保険営業マン
    2007年07月31日 17:17
    ともさか保険事務所さん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。
    …ともさかさんもそう感じますか。
    …大丈夫であってほしいですね。しくじられたらまたまた信用がなくなりますから…。
    …うーむ、統計が固まっていない分野のことですからねぇ…、他社がすぐに追随するとは考えにくいと思います。
    現役保険営業マン
    2007年07月31日 17:21
    トロさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。
    …そうなんですよ。保障範囲の拡大はお客様にとってはプラスなのですが、引き受ける保険会社にとっては結構大変なのです。
    …まぁ、払い渋り(不適切な不払い)はしないと思いますが…。

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