抗がん剤の副作用の悩みを緩和する様々なサービス。

9月30日の日本経済新聞に、患者会や企業が提供する、抗がん剤の副作用の悩みを緩和するための様々なサービスについての記事がありました。

記事によりますと、

〈 「食事がとれない」「髪の毛が抜ける」といった抗がん剤治療に伴う副作用を緩和するため、患者会や企業などが様々なサービスを提供している。容姿の変化をカバーするための化粧法の講習や、かつら帽子などの紹介、少しでも食べやすい食事のレシピなどだ。入院が主体だった化学療法が外来に移行し、日常生活を続けながら治療を受ける患者が増えていることが背景にある。〉

とのことです。

…今回の記事を読んで、

抗がん剤の副作用で外見が変わってしまい外出することに制限を感じる、味覚障害や口内炎で食事がうまくとれない、といった日常生活を過ごす上での悩みを軽減することも「治療」である

と感じた管理人です。


【記事の内容】
以下、記事の内容です。

【抗がん剤・副作用の悩み緩和法教えます―化粧法、かつら、食事…親切に詳しく】
 「食事がとれない」「髪の毛が抜ける」といった抗がん剤治療に伴う副作用を緩和するため、患者会や企業などが様々なサービスを提供している。容姿の変化をカバーするための化粧法の講習や、かつら帽子などの紹介、少しでも食べやすい食事のレシピなどだ。入院が主体だった化学療法が外来に移行し、日常生活を続けながら治療を受ける患者が増えていることが背景にある。

 今年8月、特定非営利活動法人(NPO法人)の「キャンサーネットジャパン」(東京・文京)などが開いたセミナー会場で参加者に小さな紙が配られた。講師の指示に従って二つ折りに。「なだらかに切ると優しい感じに、直線的に切るときりっとします」という講師の声に合わせて紙を切ると、眉(まゆ)の輪郭の“型紙”が完成した。

 ◇眉の描き方指南
 約30人の参加者はがん体験者だ。抗がん剤の副作用では、眉毛やまつ毛が抜けることがある。眉が完全に抜けると目印がなくて描きにくいが、抗がん剤治療中の乳がんの女性(58)は「今日の説明は具体的でわかりやすかった」と満足そうだった。

 化学療法中の患者向けの化粧法講習会は、一部の乳がんの患者会が実施していた。「副作用で容姿が変わり、外出に制限を感じる患者は多いのに支援が届いていない」とキャンサーネットジャパンの柳沢昭浩事務局長は話す。

 「リカバリー・メイクアップ・セミナー」という名称のセミナーは8月が第1回で、今後はがん治療のシンポジウムに合わせ定期開催する。

 目的は外見を隠すことだけではない。大阪市立大学病院のがん患者が中心の「ぎんなん」の辻恵美子代表は「治療の勉強だけでは疲れてしまう。変身するプロセスをみんなでわいわいと楽しみたかった」と話す。実際、今年5月の化粧講習会に参加した、食道がんの女性(78)は「いつまでもきれいでありたいという気持ちは大事だと思った」。

 治療で脱毛した患者にとって「かつら」は重要なグッズだが、高価なものは30万円以上かかり、選択に悩む患者は多い。乳がん患者が設立した、患者の生活支援企業「VOL-NEXT」(東京・港)は社内に設置した「患者サービスステーション」で複数の企業のかつらを試着できる。完全予約制で患者にはスタッフが一対一で対応する。

 「医療用かつら」を販売する会社は40社以上あるという。治療後に髪が生え戻るなど、医療用はサイズ調整も必要となる。同社ではスタッフが試着したうえで、調整できるかどうか、肌に当たる部分の感触はどうかなどの観点で6社の製品を選び展示。患者から用途や使用頻度などを聞き取って助言する。「生活スタイルによって必要なかつらは異なる。高価な買い物なので無駄になることがないように」と曽我千春代表(42)。

 かつらのほか、帽子や付け毛、変形したつめを保護するマニキュア、手袋なども展示。直接購入することも通信販売での購入も可能だ。利用者は乳がん患者が中心だが、大腸がんや肺がん、子宮がんの患者も来店するという。

 ◇レシピ集も登場
 化学療法中、患者は吐き気や味覚障害、口内炎などにも悩まされる。決して一定ではない個々の悩みに対応するレシピ集も登場した。静岡県立がんセンター(長泉町)今年3月、レシピ集「がんよろず相談Q&A第3集 抗がん剤治療・放射線治療と食事編」を作成。約80種類のメニューを紹介、うち約半分はレシピも掲載している。

 「においが気になる時はしばらく冷ましてから食べる」など、副作用に応じた工夫を併記。ポリ袋や耐熱容器を使って1つの炊飯器でご飯とおかゆを一度に炊く方法など、患者用の食事をひとり分作る知恵も紹介した。1万5000部印刷し、これまでに約8割が希望者や医療機関などに無料で配布されている。

 製薬会社アストラゼネカ(大阪市)が2月に新設したウェブサイト「しんせつレシピ」では17種類を掲示。月800件程度の閲覧があるという。レシピは石長孝二郎・四国がんセンター栄養管理室長がセンターで提供する副作用対策食「坊ちゃん食」を基に考案している。「上がってきた、数多くの苦情・意見を元に手探りでできあがった」

 石長室長によると、患者は全く食べられない状態から徐々に食欲が回復し「さっぱりしたもの」を求めるようになるという。「家族はとにかく栄養をとってほしいとあれこれ工夫するが、簡単でシンプルな献立が好まれる」と話している。

【通院治療が6割/情報届きにくく】
 副作用対策の進歩や、政府による入院期間の短縮政策を背景に、抗がん剤治療の主力は入院から外来に移っている。静岡がんセンター通院治療センターのがん看護専門看護師、本山清美さんは「化学療法を受ける6割以上が外来での治療」と話す。

 退院して日常生活が戻ってくると、外見上の問題や食事がとれないつらさは入院時以上に大きくなる。「命が助かったのだから」と医師や家族も問題を軽視しがちで、悩みを打ち明けられない患者も多い。

 「外見を整えるのは、社会生活では当たり前。そうした普通の感覚を取り戻すためにも、支援は必要なんです」。自らもがん体験者で、婦人科がん患者を支援するNPO法人「オレンジティ」(静岡県)を立ち上げた河村裕美さんは話す。

 支援の試みは広がりつつあるが、個々の団体や企業の取り組みについての情報は届きにくい。米国では米国対がん協会が24時間体制で患者の相談に応じ、必要なメッセージをあっせんしている。日本には同様のシステムがなく「せめて病院が患者団体などの情報を積極的に提供してほしい」と河村さんは話している。

▽抗がん剤の副作用が出たときの食事の工夫
1.口内炎
・柑橘系、酢の物、強い香辛料を避ける。

・塩、しょうゆを控え、だし汁だけで料理する。

・マヨネーズでアクセントをつける。


2.吐き気
・酢の物、果物、汁物、サラダを取り入れる。

・豆腐や卵でたんぱく質をとる。

・チラシ寿司、炊き込みご飯、お茶漬けなど味のついた主食に変える。めん類でもよい。

・同じ料理を繰り返さない。


3.味覚障害
・甘みを控える。

・雑炊など水分の多い料理にする。

・口内の痛みがひどいときは医療機関で相談する。


4.飲み下し困難
・温泉卵や茶碗蒸し、豆腐など柔らかい食材を利用する。

・コーンスープなどとろみのある料理も食べやすい。

・唾液(だえき)が少ない時は口の中で張り付いたりバラけたりする料理を避ける。


▽外来化学療法
 抗がん剤を通院・外来で投与する治療で、利用が広がっている。2002年度からは一定の要件を備えた病院に診療報酬の加算が認められ、国のがん対策推進基本計画も取り組むべき施策の1つに外来化学療法を提供する体制作りを挙げている。短時間で投与できる薬剤の増加や、副作用対策の進歩なども背景の1つだ。

 患者には社会生活を送りながら治療を続けられるメリットがある一方、専門知識を持つ医師や看護師が少なく、その育成が課題となっている。


以上です。

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この記事へのコメント

2007年10月02日 21:08
こんばんは。
「がん」というとその病気の治療にばかり目がいってしまいますが、副作用の苦しみは想像を超えるものでしょうね。
副作用対策に、こんなに様々なものがあるということ、初めて知りました。こうした支援などが、もっと多くの方に知られるといいですね。
現役保険営業マン
2007年10月02日 22:45
とことこママさん、こんばんは。
一番コメントありがとうございます。
…そうですね。やはりこういった支援をもっと多くの患者さんやご家族に知られるといいですよね。
そのためには医療機関の協力も欠かせないと思います。
2007年10月03日 06:32
おはようございます。興味深い記事ですね。
私の母も昨年の卵巣がんの際は、5ヶ月間に渡り全5回抗がん剤治療を行いましたが、やはり脱毛しカツラを造りました。抗がん剤の影響か、リンパ節を切除したせいか、疲れると足のむくみが酷くなるので、歩行が困難になります。記事の内容も「緩和治療」の一環だと思いますが、必要かつ大事な治療の一部ですよね。
現役保険営業マン
2007年10月03日 09:48
gooddayさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
…足のむくみは、おそらくリンパ節切除の影響ではないかと思われます。2年ほど前に乳がんの手術で腋下リンパ節を切除した人は、むくみがひどくなるといった後遺症が出るという記事を見たことがありますので…。
>必要かつ大事な治療の一部ですよね。
>>同感です。とことこママさんもおっしゃっておりますが、がんの治療となるとどうしても腫瘍の除去、消滅、縮小ということに目が向きがちですが、患者さんが抱える悩みを解決したり、軽くしたりすることも大事な治療だと思います。

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