がんに対するIVRが増えてきているそうです。

1月30日の日本経済新聞・夕刊に、がんに対するIVRの記事がありました。

「IVRって?」そう思われる方が多いかと存じます。実は管理人も??です^^;

日本IVR学会の「IVR(アイ・ヴイ・アール)って何ですか?」という解説サイトによりますと、

< IVRはインターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)の略です。日本語訳として一般的に「放射線診断技術の治療的応用」という言葉が用いられますが、「血管内治療」、「血管内手術」、「低侵襲治療」、「画像支援治療」もほぼ同義語として使われています。エックス線透視や超音波像、CTを見ながら体内に細い管(カテーテルや針)を入れて病気を治す新しい治療法です。

 IVRは手術を必要としないため、身体にあたえる負担が少なく、病気の場所だけを正確に治療でき、入院期間も短縮できるなど優れた特徴を持っています。高齢者や状態の悪い進行ガンをふくめたガンの治療に広く応用され、その他に緊急状態(大出血)からの救命や、血管などの閉塞あるいは動脈瘤に対する治療にも有効な治療方法です。>


―とのことです。

IVRは「血管IVR」と「非血管IVR」とに分かれており、

①がん治療における「血管IVR」には、1)肝細胞がんに対する動脈塞栓術、2)肝転移に対するリザーバーを用いた肝動注化学療法など

②がん治療における「非血管IVR」には、1)肝臓がんに対する経皮的マイクロ波凝固療法・経皮的ラジオ波焼灼療法、2)小径腎がんに対するMRIガイド下凍結療法(高圧アルゴンガスを使用して、1.5mm径の針の先端を急速冷凍することで腫瘍細胞を凍結壊死させる)、3)経皮的椎体形成術など


―があります。

日本経済新聞は、肝臓がんに対する経皮的マイクロ波凝固療法・経皮的ラジオ波焼灼療法、小径腎がんに対するMRIガイド下凍結療法について、がんの根治を目指した治療として紹介しています。

ただ、ひとつ気になる箇所がありました。それは経皮的椎体形成術について

< 一方、患者の生活の質(QOL)を大きく下げる要因となる痛みの緩和でも、画像下治療は威力を発揮する。がんが進行して骨に転移すると、骨がもろくなる。背骨に転移すると体重を支えたときに骨が変形し、起き上がると強い痛みを感じる例も出てくる。

 例えば、腎臓がんを患う40代女性は、がんが腰椎に転移して強い痛みでベッドから起き上がれなくなった。痛み止めの薬を使ったものの、あまり効かなかったという。そこで、患部の画像を見て背中から注射針を差し、電磁波で焼いた後にセメントを流し込んで補強した。>


―と説明しているところです。

「IVR(アイ・ヴイ・アール)って何ですか?」含め、複数の医療関係サイトで確認したのですが、経皮的椎体形成術において、骨セメント注入前に電磁波(ラジオ波?)による焼灼を行うという治療手順はありませんでした。

「骨腫瘍にラジオ波焼灼を行った後に、骨セメントを注入する」という治療手順から考えると、おそらく日経が取り上げているのは、2012年10月に先進医療の告示から削除された「CT透視ガイド下経皮的骨腫瘍ラジオ波焼灼療法」※ではないかと思われます。

日経は公的保険が適用される療法の1つとして取り上げていますが、この療法は適用されません。では同療法の治療を受けた場合はどうなるのか?

先進医療の承認を受けていたときに、療法を実施していた医療機関の1つである、枚方病院の血管造影IVR科のウェブページには、「骨腫瘍のCT透視ガイド下経皮的ラジオ波焼灼療法(終了)」「現在終了中のものは自費での治療となります」と記載されていました。


※平成25年2月7日に行われた「第3回先進医療技術審査部会・資料3・平成24年度の定期報告について」(PDF)に、

告示番号10:CT透視ガイド下経皮的骨腫瘍ラジオ波焼灼療法 転移性骨腫瘍(既存の治療法により制御不良なものに限る。)又は類骨腫(診断が確定したものに限る。)→【平成24年10月に告示から削除】

とあります。

一方、骨セメント治療とも呼ばれる「経皮的椎体形成術」は公的保険が適用されます。新聞の影響は大きいのですから、しっかりと取材してほしいものです。

【記事の内容】

以下、記事の内容です。

―日本経済新聞 2015年1月30日夕刊―

【進化するがん治療機器(下)-画像で確認、傷跡小さく。患者の傷み和らげる。保険適用拡大が課題】

 がん患者に対し、画像で体内の様子を確認しながら、細長い針やカテーテルを差し込んで治療する例が増えてきた。「画像下治療(IVR)」と呼ぶ手法で、患者の負担が軽くなり、高齢でも受けやすいという。がん細胞を死滅させる治療のほか、患者の痛みなどの症状を和らげる緩和治療でも使われている。

 国立がん研究センター中央病院(東京・中央)は2014年12月、「IVRセンター」を開設した。最新のコンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)などが並び、すでに多くの患者が利用している。

 病巣を切除する外科手術は、がん治療の柱のひとつだが、腹部などを大きく切開する手術は患者の負担につながる。全身麻酔が必要なケース多い。「体力が落ちた患者などでは、手術を見送る例もあった」と病院長でもある荒井保明IVRセンター長は話す。

◇翌日退院の場合も
 これに対し画像下治療は、撮影した幹部などを画面に映し出しながら、器具を使って治療する。患者は治療時にチューブなどを通す小さな傷ができる程度で、局所麻酔で済むという。荒井センター長は「治療の翌日に退院できるケースも多い」と説明する。

 負担の少ない治療では内視鏡手術が一般に知られている。だが「内視鏡は小さな鍵穴から部屋の中を覗き込むようなもの。画像下治療は体の外から全体を見ながら治療する点が異なる」(荒井センター長)。

 この治療技術は以前からあったが、この10年ほどで技術が進化するとともに、効果もだんだんと知られるようになった。国を代表するがん専門病院のひとつである国立がん研究センター中央病院でも、04年に実施したのは約500例だったが、13年には約4000例に増えた。他施設から紹介された患者も多いという。

 画像下治療では、肝臓がん、腎臓がん向けと骨に転移した人向けなどが保険の適用になっている。

 肝臓では、針状の電極を差し込んで電磁波を当て、発生する熱でがんを焼く方法だ。腎臓がんでは、セ氏零下200度のガスを使ってがん細胞を凍らせて死滅に導く。いずれも根治を目指した治療で、高齢などで体力が落ちた患者でも受けられる。「小さながんなら一般の手術をしなくても治る」(荒井センター長)。

 一方、患者の生活の質(QOL)を大きく下げる要因となる痛みの緩和でも、画像下治療は威力を発揮する。がんが進行して骨に転移すると、骨がもろくなる。背骨に転移すると体重を支えたときに骨が変形し、起き上がると強い痛みを感じる例も出てくる。

 例えば、腎臓がんを患う40代女性は、がんが腰椎に転移して強い痛みでベッドから起き上がれなくなった。痛み止めの薬を使ったものの、あまり効かなかったという。そこで、患部の画像を見て背中から注射針を差し、電磁波で焼いた後にセメントを流し込んで補強した。

 女性はその後、傷みが引き、体を起こしたり自分の足で歩いたりできるようになった。奈良県立医科大学の吉川公彦教授は「薬だとなかなか抑えられない痛みでも、画像下治療を活用すれば緩和できる場合も多い」と話す。

 がんが大きくなって血管や消化管を圧迫している患者に使われることもある。上側の大静脈が圧迫されると頭部や腕がむくんでしまう。ひどい場合は脳に異常が起こる。また小腸が詰まると、消化した食べ物が通りにくくなる。血管や小腸にステント(金網状の器具)を入れて押し広げれば、症状が改善する例も多いという。

 腹部に水がたまる「腹水」も治療対象だ。これはがんが腹膜に転移して炎症が置き、血管から液体が漏れ出す。液体には栄養分も多く溶けている。水を抜くと一時的に楽になるが、患者はますます弱ってしまう。そこで画像で確認しながらチューブをつなぎ、たまった腹水を血管に戻す※。

※「難治性腹水に対する腹腔-静脈シャント建設術(デンバーシャント)」のことではないかと思われます。

◇医師間で浸透せず
 課題は普及が一部の医療機関にとどまる点だ。「保険が適用される治療が限られているのも影響している」(荒井センター長)。例えば、血管を広げるステントは動脈は保険が利くが、静脈では基本的に自費診療となり、数十万円の費用がかかる。日本IVR学会の理事長でもある荒井センター長は「学会としても効果や安全性に関するデータを蓄積し、適用拡大を目指したい」と話す。また、「緩和医療に取り組む医師の間でも画像下治療があまり浸透していない」(吉川教授)状況の改善も目指す考えだ。

 画像下治療を検討したい患者は、まず主治医に相談することが大切だ。治療を受けている病院で実施していないときは日本IVR学会のホームページで専門治療が受けられる施設などが確認できる。


以上です。

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↑、コスモスにやってきたヒメアカタテハとキバナコスモスにやってきたツマグロヒョウモン・メス(13年9月撮影)。

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