外貨建保険販売における情報提供のあり方に対して、金融庁から厳しい意見が出ていました。

いささか古い情報で恐縮です。今年2月に行われた、金融庁と生命保険協会との意見交換会*で、外貨建保険販売の際の情報提供のあり方について、金融庁から厳しい意見が出ていたことがわかりました。

*詳しくはこちらをどうぞ。
  • 顧客本位の業務運営(特に募集品質の向上)について(PDF)

    【管理人の感想】
    この時の意見交換会では。1)顧客本位の業務運営に係るアンケート、2)外貨建保険販売の際の情報提供のあり方、3)一般乗合代理店に対するインセンティブ報酬-について、金融庁から様々な意見が出ました。

    冒頭でも申しましたが、2)において金融庁から

    < 外貨建保険については、保有契約の増加に伴って依然として苦情が増加している状況であり、先日(2月20日)、国民生活センターからも、外貨建て生命保険の相談が増加しているとして、平成29年12月に続き2度目の注意喚起情報が公表されている。これまで、外貨建保険の募集の適正化、高度化に向けて様々な取り組みを行ってきたが、依然としてこのような状況にあることは誠に遺憾。

     特に、国民生活センターから公表された事例にもあるような「元本保証を約束されたが違った」、「定期預金をしたつもりが、外貨建て変額個人年金保険に加入していた」といった募集行為は極めて問題である。各社に寄せられた苦情を当庁で分析しても類似の事例が相変わらず認められる。こうした状況に接しながら、代理店等に対する適切な管理が行えないのであれば、外貨建保険の販売を行うべきではないと考える。

     一方、当庁の分析では、苦情の発生時期は、契約時点から相当程度(6月以上)経過しているものが太宗(8割)であり、特に、保険会社が「契約内容の案内」を送付すると苦情が増加する傾向が顕著であることが分かった。

     こうした傾向は、外貨建保険は市場リスクを有する金融商品であるにもかかわらず、契約締結後、個々の契約者にとって必要な情報が十分提供されていないことも一因だと考えている。>


    -といった厳しい意見が出ていました。

    10年以上前に施行された金融商品取引法を順守すれば、こうした問題は防げるはずだったのでは?それができない状況が続いているということは、もはや金融機関窓口で外貨建て生命保険を取り扱うこと自体に問題があるということではないかと考えています。

    【金融庁の意見】
    以下、公表されている金融庁から生命保険協会への意見内容です(上記資料より転載)。

    【顧客本位の業務運営(特に募集品質の向上)について】

    (1)顧客本位の業務運営にかかるアンケート

    ○貴協会におかれては、昨年12月13日に、会員各社の顧客本位の業務運営に向けた体制や取組について、その高度化の観点から、会員各社の取組みについてアンケートを実施し、その結果を報告書として公表したものと承知している。

    ○本報告書では、顧客ニーズに沿った募集を徹底するための取組みや、募集人の質を向上するための工夫等について、次のような取組み事例が認められた。

    ・契約の見直しを提案する際、直近一年以内に解約・失効があった契約者の場合等、一定の基準に該当したお客様に対しては、部長クラスの事前承認がない限り、提案のための設計書自体が作成できないようにしている、

    ・既に多数の契約に加入している顧客から新契約の申し込みがあった場合には、契約成立前に、契約内容の正しい理解などを第三者が電話で確認することを契約成立の要件としている、など。

    〇本報告書の総括にもあったように、顧客本位の業務運営に決してゴールはなく、常に現状を改善していく不断の取組みが必要。

    〇各社におかれては、報告書の各項目にある他社の取組み事例や消費者団体等からの指摘も参考に、顧客本位の業務運営の高度化に一層努めていただきたい。また、当庁としても、今後、各社の取組状況について、確認・対話させていただくことを考えている。

    (2)外貨建保険販売の際の情報提供のあり方
    〇外貨建保険については、保有契約の増加に伴って依然として苦情が増加している状況であり、先日(2月20日)、国民生活センターからも、外貨建て生命保険の相談が増加しているとして、平成29年12月に続き2度目の注意喚起情報が公表されている。これまで、外貨建保険の募集の適正化、高度化に向けて様々な取り組みを行ってきたが、依然としてこのような状況にあることは真に遺憾。

    〇特に、国民生活センターから公表された事例にもあるような「元本保証を約束されたが違った」、「定期預金をしたつもりが、外貨建て変額個人年金保険に加入していた」といった募集行為は極めて問題である。各社に寄せられた苦情を当庁で分析しても類似の事例が相変わらず認められる。こうした状況に接しながら、代理店等に対する適切な管理が行えないのであれば、外貨建保険の販売を行うべきでないと考える。

    〇一方、当庁の分析では、苦情の発生時期は、契約時点から相当程度(6月以上)経過しているものが太宗(8割)であり、特に、保険会社が「契約内容の案内」を送付すると苦情が増加する傾向が顕著であることが分かった。

    〇こうした傾向は、外貨建保険は市場リスクを有する金融商品であるにも関わらず、契約締結後、個々の契約者にとって必要な情報が十分に提供されていないことも一因だと考えている。

    〇金融業における「顧客本位の業務運営」とは、顧客と継続的な関係を築き、保障の提供や資産管理・資産形成を支援することであると考える。このような観点からは、金融機関が金融商品を販売して終わり、ということはあり得ず、絶えず顧客に必要な情報やサービスを提供する、契約後のアフターフォローは当然に行われるべきもの、と言える。

    〇とりわけ、生命保険は金融商品の中でも契約期間が長いという特徴がある。そのため、募集時に十分な説明が必要であることに加えて、契約後のアフターフォローの必要性・重要性は他の金融商品と比べても非常に高いものと考えている。

    〇銀行等の代理店において、契約者の解約返戻金の時価を日々確認できるようにする取組みが個別に進められていることは承知しているが、それだけでは不十分で、真に顧客のためになるアフターフォローとはどのようなものか、よく考えていただきたい。

    〇しかし現状は、代理店である金融機関と保険会社とで、顧客からの苦情をたらい回しにしている例が国民生活センターから報告されており、到底看過できるものではない。

    〇そこで、まず当庁としては、保険会社各社や代理店において、具体的な取組みに落とし込めるよう、アフターフォローのあるべき姿について議論をさせていただきたいと考えている。当該議論も踏まえ、単に銀行等代理店と保険会社との間で役割分担を決めればいいということではなく、両者が一体となって、顧客の立場に立った丁寧な保険募集・アフターフォローを行える態勢を構築していただきたいと思う。

    (3)一般乗合代理店に対するインセンティブ報酬
    〇代理店手数料については、手数料の多寡によって顧客の意向把握や比較推奨を歪めることがないように、代理店の役務やサービスを反映して合理的に説明できることが重要である旨を繰り返し申し上げてきた。

    〇業界全体でも、営業推進に係る過度なインセンティブに偏重することが問題であるとの考え方は共有されており、各社におかれては代理店手数料体系の見直し、公表などに取り組んでおられると承知している。しかしながら、依然として、比較推奨を歪めるおそれがある事例も認められる。

    〇これらの事例を見ると、どこに顧客本位の業務運営があるのかと疑問を感じる。保険は、商品の内容が複雑で契約期間も長期に及ぶことから、商品を販売して終わり、ということがあり得ないのは先の外貨建保険と同様。顧客本位の業務運営の観点から、インセンティブ報酬を含む代理店手数料をどのように設定すべきか改めて考えていただきたい。

    〇現在、生命保険協会において、顧客の期待に応えられるような代理店の業務品質のあり方について検討を開始しており、今後、代理店や顧客を交えた議論を深めていくと承知している。検討の中では、例えば、契約後のアフターフォローのあり方もテーマにされていると聞いており、こうした検討を踏まえて保険会社が設定する手数料に代理店の業務品質が適切に反映されることを期待している。金融庁としても一緒に考えていきたい。

    〇なお、この検討が単に保険会社と代理店の役割分担を取り決めるだけのものにならないように留意していただきたい。少子高齢化などにより将来的なマーケットの縮小が叫ばれる中、これまで以上に一人一人の顧客を大切にすること、言い換えれば、顧客に対して、保険期間の全期間を通じてシームレスにサービスを提供することにより、契約した保険を最大限に利活用してもらうことが重要ではないだろうか。こうした点を経営課題として強く認識いただき、適切な意思決定やガバナンスの発揮につなげていただくようお願いする。


    以上です。

    DSC01077.JPG
    ↑、成虫越冬から目覚めたクビキリギリス・♀(3月撮影)。

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